国益を損ねる”愛国者”たちの反知性主義的行動
2014年 02月 19日
佐藤優、内田樹、竹内洋らが「反知性主義」という分析用語を使った評論を書いているそうだ。
佐藤によれば反知性主義の定義は
実証性や客観性を軽んじ、自分が理解したように世界を理解する態度であり
新しい知見や他者との関係性を直視しながら自身と世界を見直していく作業を拒み「自分に都合のよい物語」の中に閉じこもる姿勢とりわけ問題になるのは
その物語を使う者たちがときに「他者への何らかの行動を強要する」からだという。
靖国や慰安婦に関する海外からの批判の深刻さを安倍政権が認識できていない。文藝春秋の同じ号には船橋洋一が、米中関係が緊張するのに伴い、中国は「責任ある世界の大国」であることを世界に納得させようとし、米国に対しては太平洋戦争に先立つ4年間、50万人の日本兵を大陸に釘付けにした”忘れられた同盟国”の存在を思いださせようとしている、そのさなか、”飛んで火にいる真冬の虫”の靖国参拝だった、と書いている。
これも「反知性主義のプリズム」が働いているせいで、「不適切な発言をした」という自覚ができず、聞く側の受け止め方に問題があるとしか認識できないからだ。
中国はアメリカに対して新しいメッセージを送り始めた。
日本という国は自らの国益も分からない不安定要素です。未来のアジア太平洋をそのような国との同盟でつくるのではなく、安定的要素である中国との「新式の大国関係モデル」によってつくりましょう。とも。
それを問題視した国会で「聞いてないから答えようがない」と意味のない発言で韜晦した首相。
こうした情景をみたら世界は日本が言論・表現の自由が権力によって抑え込まれつつある、とんでもない国になっていると思うだろう。
反知性主義は勇ましく、ときに一部の人たちを熱狂させる。
それが、結局日本の孤立化を招き、うちにあっては個人の自由を踏みにじる。
今、本当に危ないところにさしかかっている。
手島龍一との対談本ですが、機会があればどうぞ、ご一読ください。
読んでみます。
佐藤がこの言葉を使う気になったのは麻生のナチス発言がきっかけだそうです。
橋下は「学者なんか何も知らない」と大衆を煽って人気を得るやり方ですね。
まだまだ甘く見ていました。
ダボスでの発言の背後には、中国の領土問題に対する露骨な軍事的挑発があったということを知らないのでしょうか。
通常、領海侵犯してきた外国機に砲塔を向けられたら、その場で砲撃の応酬になっても何もおかしくはありません。
その事実から目をそらし、他者との関係性を直視しながら自身と世界を見直していく作業を拒んでいるのが佐藤優ではないのでしょうか。
慰安婦問題についても、オランダ人従軍慰安婦と朝鮮人従軍慰安婦は事件の本質や歴史的背景がまるで違います。
それなのに、この件を「被害に遭った女性の苦痛に変わりはない」と、強引に一括りにすることによって佐藤優は自分が理解したように世界を理解する態度をとっています。
さらには、欧米では問題の本質を知る人が少ないがゆえに右傾化のイメージを与えたといって、日本人に「何らかの行動を強要」しているじゃないですか。
反知性主義者は他ならぬ佐藤優です。
佐藤優は未来へのビジョンを持っているようには見えません。
佐藤優は国益とは何か真摯に考えてはいません。
新しい知見や他者との関係性を直視しながら自身と世界を見直していく作業を拒む者を反知性主義というなら、TPPに反対する人はすべて反知性主義者でしょう。
伝統的な農業による非効率的な野菜の収穫なんかやめて、新しい知見による野菜工場で、気候変動にも害虫にも左右されない効率的な食品の生産を行い、他國との関係性を重視しながら日本と世界の食糧事情をを見直すべきじゃないですか。
そのほうがよっぽど有益で、国益にかなっているとは思いませんか。
負けてはならないと思います。
私にはちょっと理解しがたいけれど。
たしかに世界の飢えを救うためには遺伝子操作をした食品とか化学肥料(危険性が指摘されている)をも使わないと追いつかないという現実もあります。
でも日本の田園は守りたいと思います。
このかたは国益はどのような者を指すのか具体的に書いてあるのでしょうか。読んでないのでわからないので教えていただけると嬉しいです。
たとえばそんなことかと。
佐藤はあちこちに書いてますからご自分でお読みになった方がよいかと思います。
命より兵器を売ってカネもうけ…
さびしい国、日本です。
オリンピックだってカネ・カネ・カネじゃないですか。
仙台放送局はいい番組やってたりしますよ~。東京でどんな番組放映されてるかわかりませんが(苦笑
歌会はじめとか皇室関係のことも放送してましたよ~。
saheiziさんはどの放送局がお好きですか?
と感じました。
新聞は中京新聞がおすきなようですが、佐平次さんはどの放送局がお好きですか
私はどこの放送局も嫌いになりました。
ほとんどFMの音楽を聴いています。
あまり勉強していないのに恥ずかしいのですよ。大学のレポートのように、この部分はあの本の何ページ何行目を参照、などと言えない個人の感想です。
本人以外には見えないはずですよ。
TPPはアメリカ国内にも反対の動きが強いようですね。20年前に締結した北米自由貿易協定の苦い経験が理解され始めた。
それは富裕層だけの利益につながり、製造業の空洞化、低賃金のサービスへの労働移動、中産層の没落、格差拡大、若い世代の貧困化などを結果した。
メキシコはもっとひどいことになりアメリカへの違法移民が数百万人に達している。
クリントン政権で労働長官を務めたライシュが前非を悔いて反TPPを打ち出しているそうです。