ミスも天のおさとし 「下村観山展」＠横浜美術館

昨日は寒かった、やっと冬になった実感。
寒かったけれどもっと寒いであろう横浜みなとみらい、横浜美術館にでかけた。
夕方から桜木町のにぎわい座で落語会があるのだ。
生誕１４０年記念　下村観山展。

日本の近代絵画の祖・岡倉天心のよき弟子であり同士として新しい絵画を創造した人。
１１歳、だったかな幼いころからの絵が陳列され、その天才に驚く。
サッカーの本田が小学校卒業文集に書いた「世界一のサッカー選手になってセリエＡの選手になってお金持ちになって親孝行したい、、、」の作文にはその字の確かさも含めて参りましたが、観山少年の夢はどんなだったろう。

イギリスに学びラファエロの模写などもおこなう。
油絵と日本画の画法・精神を巧みに取り入れて大胆なタッチやリアルな描写などが一枚の絵の中に融通無碍だ。
（子供向けのパンフレット、ためになる）

百人一首、能・弱法師・源氏物語など日本の古典に材を取った作品も多いが、中国の坊さん、仙人、老子、詩人など名前を知っている人もあり知らなかった人もあり、添えられた説明を読むのも楽しい。
俺も東洋世界の一員であることをちょっと感じた。
美術館を出るともう暗い。
寒風が吹きつけるなか、桜木町駅に向かう。
「ばる」で「豚肉のぽんずおろし定食」を食べる。
山盛りのキャベツの上に豚肉の冷しゃぶを乗っけてさらにその上に大根おろしを山盛りにしている。
落語会が始まるまで時間があったのでゆっくり噛んで食べた。
添え物のヒジキもうまい。
それぞれの具材が好いハーモニー、まるで観山の絵のようだ。
にぎわい座でスタンプがちょうど満杯になったので喜んで席に行ってみたら、誰かが俺の席に座っている。
「もしもし、そこは、、」切符をみせると、ガーン！「それは昨日の切符ですよ」

年が改まり新しいメモ帳にスケジュールを転記したときのミスだった。
せっかく、喜多八・鯉昇・扇遊を聴かれると思ったのに。
美術館に行ったから良しとしようか。
夜はずっと冷えるだろうし。
それに一昨日は義母を誘って近所の寿司屋に行ったのだ。
ことし初めてだった。
ホタテのヒモを炊いてくれたりお土産に干し柿をくださったり、なによりも寿司好きの義母が大喜びで俺よりもたくさん食べてくれた。
一昨日落語に行ってたら昨日（15日）は行けないのだ。
１６日は俺の胃カメラ、ゆっくり寿司なんか食べていられない。
どうやら神様がわざと俺に転記ミスをさせたようだ。