茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ

去年の秋も舌鼓を打った蕎麦屋「なかしま」
こんども寄って、サンチも一緒で良いかと尋ねたら「空いてるからイイよ」と言ってから、あら、という顔をして「補助犬ってことで」と笑う。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_11224062.jpg
覚えていてくれたのだ、去年のこと↑を。
「そうそう、頭が障害だからね」とことしもマンネリの答えを返す。
甲斐犬を飼っているオヤジさん、俺が高安犬のことを言ったら知らないという。
戸川幸夫の「高安犬物語」を子どもの頃読んだと言ったら戸川って俳優?とか言いながら奥に行って持ってきたのは電子辞書。
「ほんとだ、動物作家だって」、一家に一台、電子辞書を置いて家族みんなで何かというと引いてるそうだ。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_1131689.jpg
タイちゃんたちが来たときももう一度みんなで昼飯。
セイロしかないからはあちゃんはつまらないかと思ったらどうして腰の強い蕎麦をうまいうまいと平らげた。
「足りなければこれ食べな」とジャガイモのウデたのを出してくれる。
「塩辛つけるとうまいんだ」とこれもマンネリのセリフを吐くと「そうだったね」と前にも喋っていたようでテレクサ。
オヤジさん、奥に引っ込んで塩辛の瓶をもってくる。
はあちゃんがウマいうまいと、いったいいくつやねん。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_11352868.jpg
去年、栗のちゃきん絞りをいただいたこと↑を話すと、「この間まであったんだけど、、まだあったかな」とまた奥へ。
なかった、って。
それよりオヤジさんが元気でいたことの方が嬉しい。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_1141174.jpg
去年も「なかしま」のことを書いたときは祖母や母のことも書いた。
みんなが揃って楽しくやっていることを祖母も母も亡妻も喜んでいるとは思うけれど、俺たちだけ、ってのがすまない気持ちになるのも毎度のことだ。

というわけで祖母の歌から。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_1147223.jpg
おさしみの幾つを猫にわけてやりつつ七賢のひや頂きてをり
もう少し俺が早く生まれていたらお相伴できたのになあ。
スコットランドの逸品と貰ひ戦時中カストリ飲みし亡き子を思ふ
亡き子=我が亡父。
カストリ飲んだ息子を思ってスコッチを飲む祖母、その祖母を思って七賢の燗を飲む俺。
茹でジャガには塩辛が合うと言いながらたぐる蕎麦のうまさ_e0016828_11562717.jpg
次は母の句。
長唄の調べ激しき夏座敷
いつのことだろう?
俺と一緒じゃなったかも。
Commented by kuukau at 2013-08-31 12:09
saheiziさんが家族に囲まれて健康で幸せなのが一番の親孝行よ。
自分が親の立場になってわかりました。
きっとあの世でお喜びですよ~~。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 21:26
空子さん、そう思ってがんばります。
子供たちの健康が一番気になります。
Commented by みい at 2013-08-31 22:00 x
こんばんは~

 お蕎麦美味しそう^^。
補助犬サンチ君、いいね(笑)
オヤジさん、いつまでも元気でいてほしいですよね。

いいご家族ですね^^。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 22:19
みいさん、五泊して昼飯は蕎麦が四回、道の駅の五目おこわ弁当が一回、最初の日が家から持っていったお握りでした。都内では探さないと食べられないような蕎麦があちこちで味わえるのも八ヶ岳の魅力です。
Commented by 高麗山 at 2013-08-31 23:33 x
カストリ雑誌に、微かな記憶が。。。
Commented by keiko_52 at 2013-09-01 01:14
家人が俳句や短歌が好きで、朝日歌壇を切り抜いたりしています。
なるほど、こうして情景を切り抜くといい記録になって
自分がこの世から旅立ってからもしのんでもらえるかもしれませんね。

「長唄の調べはげしき夏屋敷」亡き母を思いだしました。
母は趣味で三味線をひいていました。
Commented by fukuyoka at 2013-09-01 02:13
はーちゃんとよーたがどうしても重なりっ可愛いですね。うちは二人してオレ、オレ、って云うのですよ。はーちゃんはどうですか。
Commented by ikuohasegawa at 2013-09-01 05:47
長唄の調べ激しき夏座敷
これが好き。
Commented by saheizi-inokori at 2013-09-01 09:11
高麗山さん、どぶろくは飲みましたがね。
Commented by saheizi-inokori at 2013-09-01 09:14
keikoさん、母は自分では句集なんて絶対嫌だと言ってたのに亡くなったら俳句仲間がどうしてもといって句集を編んでくれました。
祖母の歌集は娘である叔母がやはり死後に作りました。
Commented by saheizi-inokori at 2013-09-01 09:15
fukuyokaさん、それがね、この春ごろから「ボク」と言い始めたのです。誰かに言われたんでしょうね。
Commented by saheizi-inokori at 2013-09-01 09:16
ikuohasegawa さん、激情も内に秘めていた人でした。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by saheizi-inokori | 2013-08-31 12:03 | わが母と祖母の遺したまいしうた | Trackback | Comments(12)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31