世の中には男と女と女房がいると一朝の友人が言った 第542回・落語研究会

NHKFMで吉田秀和の「名曲のたのしみ」をやっている。
今日は「世界のピアニスト」、いいなあ。
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(富士見高原の朝)

昨日は国立小劇場で落語研究会、地下鉄半蔵門駅の出口を間違えてしまうなんて完全に高原ボケだ。

喬之進「お菊の皿」
番町皿屋敷、ご当地ネタだ。
喬太郎のこの噺を聴いたときは驚いたけれど、弟子のそれには驚かない。
新しいギャグってのは劣化するのも早い。

お菊さん、仇の青山鉄山を狂い死にさせたのに相変わらず毎晩「恨めしや鉄山殿~」と出るのはずいぶんしつこい。
それで見世物になってフアンの差し入れを食べ過ぎて肥ってしまったスター・お菊。
”ダイエットするお菊”、だれか新作やらないか。

「どこで打ち出すかエンジの鐘、陰に籠って物凄く」
二度も言ったが、「エンジ」が何だったか分からなくなって帰りの電車のなかで「遠寺」だと思い出した、やっぱり高原ボケ。
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(こわごわと撮った、下手すりゃお岩さん)

萬橘「花瓶」
この三月に真打になったばかり、旧名・きつつきのことなどを題材にマクラが長い。
ぐらぐらと上半身をゆするような話し方だったが、だんだん直った。
「ぼく」を連発して普通の人の話し方。
ネタに入っても田舎侍が「持ってきたまえ」なんちゃって。
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権太楼「蜘蛛駕籠」
雲助のイメージからすると人の好い駕籠屋。
「鈴ヶ森」の追いはぎの前身かも。
「うどん屋」でおミイ坊の婚礼で酔っぱらってうどん屋の同じ噺を繰り返して絡み倒す熊さん(うどん屋では名前を明かさなかったが)、ここでも酔っ払いの本領発揮、エンドレステープ、カラミ、挙句にくしゃみを連発してせっかくのお稲荷さんをツバと鼻水だらけにしてしまう。

落語の国の主人公たちは融通無碍、ここと思えばまたあちら、神出鬼没なのだ。
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正蔵「松山鏡」
昔は真打試験があった、その最後が正蔵たちだった。
池袋演芸場(古い方)で客席に協会幹部たちがあちこちに分かれて座っている(それぞれ仲が良くないから)。
出囃子はなく、突然小さん(前の)が立ち上がって「出て来い!」というと出ていった。
本題の正直者・正助もニンだったが、このマクラが感じがあって面白かった。
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小淵沢のシュール・レアリスト梨本さんのやってる骨董屋「商人の館」で、ピカソの作品だというのだが)

一朝「包丁」
ルサンチマンの塊だったグズ寅が酔っぱらって本性を現して、ついには開き直って凄む、「らくだ」の屑屋が舞い降りた。
酔って口ずさむ小唄(かな?)がとてもいい。
テープで聴く圓生の名演もいいが、一朝の軽い味わいも捨てがたい。
どんどん良くなる一之輔のオトッツアン。
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酔っ払いがふたりも登場してはこっちも呑まずにはおられない。
いつものお仲間とのカフェでの反省会をパスして近所の居酒屋に直行。
高原では食べなかった秋刀魚、初物だ。
頭まで食った。

「旬」とは何か?で盛り上がる。
走りではなく出盛りではないか、言葉の意味を知ることは楽しい。
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Commented by rinrin at 2013-08-30 13:03 x
さんまのお皿のほうが気になりました
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-30 13:12
rinrin さん、お皿はお菊の皿ではありません。
Commented by kuukau at 2013-08-30 13:13
サンマの大根おろしは長野で買ってきた辛み大根。
辛くて美味しいね~。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-30 17:11
空子さん、ねずみダイコン!これをおろして絞った汁でそばをたぐったら!最高ですね。
Commented by ikuohasegawa at 2013-08-30 17:20
権太楼うらめしい・・・否、らやましい。私は14日に、にぎわい座で聞くことが出来ます。それやこれやで、一旦引き揚げ。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-30 18:25
ikuohasegawaさん、そろそろ涼しくなって爆笑!
Commented by junko at 2013-08-30 20:32 x
Ciao saheiziさん
わははは、rinrinさんに激しく共感
私もお菊の皿よりサンマの皿が気にかかるーー
もうサンマの季節なのですね
初物をいただけるsaheiziさんが、、

うらめしやーーーー 笑
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-30 21:24
junko さん、ローマの今頃の初物ってなんでしょうね。
葡萄?栗?魚は?
Commented by 小言幸兵衛 at 2013-08-30 22:15 x
事前に演者とネタを見て、一朝の『包丁』だけは聞きたいなぁと思いました。やはり、良かったようですね。
新宿の鯉昇と一之輔も良かったですよ。
Commented by junko at 2013-08-30 23:31 x
だめだめ!

Saheiziさん そんなこと言って私の気をそらそうとしても、、
油がじゅうじゅうしてるサンマに敵うものがこの異国にあるわけないんだから!!
大根おろしさえない国ですよ!!
大根はあるけど、中国産だから気持ち悪くて買えないの、、
うらめしやーーー涎
Commented by たま at 2013-08-31 00:20 x
「アシナガバチの巣」の方が気になって・・・。
線香花火か生草を炊いて親蜂をすっかり追い払い、そして・・・、その巣の中のふくよかな幼虫をすっかり得て・・・、それを針の餌にして・・・、近くの小川で「ハヤ」(ウグイ)を釣りに行った思い出を懐かしく思い起こしつつ・・・。
はたまた、「秋刀魚」は腹を開いて2枚になったものがしっかり海の中を泳いでるものと、すっかり今も信じていたりして・・・?(九州の夏の思い出)
Commented by keiko_52 at 2013-08-31 01:11
東京の地下鉄はちょーむずかしいですからね~
たまに東京にいくとどぎまぎします。
半蔵門線もややこやしかったんじゃないですか?
さんまおいしそう、我が家はカナダの(多分)塩サバを焼いてたべました。カナダもおいしかったですよ(笑)
Commented by ほめ・く at 2013-08-31 08:59 x
男と女と女房ですか。あたしら亭主もきっと男じゃないから4種類。
「人間には3種類あり、それは男と女と女優」という言葉があるので、全部で5種類に分かれるってぇ事ですかね。
秋刀魚というと、どうしても佐藤春夫の詩「さんま、さんま、さんま苦いか塩っぱいか。」を思い出してしまいます。
Commented by fukuyoka at 2013-08-31 09:33
首の痛みもなくなり昨夜は1人全快祝いで梅が丘の小料理屋でサンマと今年最後のハモをいただきました。サンマはもう脂がのってるのですね。
美味しかった!
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:23
小言幸兵衛さん、分身の術を使えればなあ。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:23
junko さん、秋刀魚はローマに限る、ってわけにはいかないか。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:25
たま さん、ネ、高原に行くと少年に戻るのです。
高原は少年が似合うのです。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:27
keikoさん、丸ノ内線と銀座線しかなかった学生時代からあまり進歩していない私は(仕事をしている頃はそうは地下鉄で出歩かないのです)隠居になって地下鉄の世話になることが多いのですがしょっちゅう間違えています。
便利にはなってはいるのですがね。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:30
ほめ・くさん、隠居ってのや猫婆も入るかな。
秋刀魚というと「青き檸檬」ですよね、「青きスダチ」では感じが出ません。
でも味はスダチもいけます。あの「檸檬」はスダチのことか?
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 10:31
fukuyokaさん、よかったですね!
その小料理屋っていつか名前だけお聞きした店ですか。
さぞかしさぞかし。
鱧と秋刀魚を出してくれるなんて好いですね。
Commented by itohnori at 2013-08-31 11:23
saheizi-inokoriさん 、こんにちは。
 大きな蜂の巣ですね。
スズメバチではない様ですが、刺されたら痛そうです。
Commented by saheizi-inokori at 2013-08-31 12:05
itohnori さん、散歩の途中、コンクリートの壁に巣を作っているのを撮りました。
今思うと危ないことをしたとお尻がす~す~します。
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by saheizi-inokori | 2013-08-30 12:16 | 落語・寄席 | Trackback | Comments(22)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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