太宰よ 君も料理をすれば良かったのだ 檀一雄「檀流クッキング」
2013年 06月 22日
土曜日なのに、って今や曜日は関係ないけど早起きして、ゆっくりストレッチ。
さいきん新聞で「ロコモ」関連の記事を散見する。
機関車、じゃなくて身体を動かす筋肉が老化・劣化してきて寝た切りになったりしないようにというご注意だ。
予防のための筋トレのなかから、フロントランジ(両脚で立った状態から片脚を大きく前に踏み出し、太ももが水平になるくらいに腰を下げた後、踏み出した脚を元に戻す)をくわえることにした。
”太ももが水平になるくらい”というのが難しい。
よろよろと転びそうになる、まあ、無理せず、だな、寝たきり予防の体操をして寝たきりになっちゃあシャレにならない。
ボールを使った腰や背中、わき腹のストレッチ、ダンベルとロングブレス、その他いろいろいろんな情報をもとに自己流で組み立てたストレッチ&筋トレ、国際ニュースをみながら40分弱、最後は深呼吸を10回。
「自己流は危ない」というような本の広告をみて本屋に行ったが正確な題名を忘れたのでまだ買ってない。
梅雨の晴れ間、おてんとさまの恵みを無駄にしたくないから、洗濯をして布団を干して、キッチンの掃除もしていい気持ちだ。
昨日の記事で「からしレンコン」のことを書いて、昔自分で作ったときの指南書を取り出してきた。
この本のことは前にも書いた。
「からしレンコン」はおせち料理の何種類かのなかで取り上げられている。
そうだ、これを作ったときは子供たちも小さかったなあ、めちゃくちゃ忙しくて、鬱病にもなりかかっていたんだっけ、と一挙に思い出が甦る。
球磨川のオヤジは、「普通の味噌と麦味噌を使い、あとはナイショ」と笑っていたが、檀一雄は「味噌のなかに大量のからし粉を混ぜあわせ、好みによっては適宜の砂糖を入れ、味噌の半量ほどのおからをよくカラ煎りしたのと混ぜ合わせる」とある。
だけど、ね、檀の言うように”一瞬のうちに”は上がってこなかったなあ。
あれは習熟の問題だったのか、もう一度挑戦しようか、とは思ってない。
あの正月はほかにもこの本から作ったのは「ダイコン餅」もあったかな。
檀流クッキングをパラパラと読んでいたら、「ドジョウの味噌汁と丸鍋」(これも作った、大成功!)の項で、「六月十九日は桜桃忌である」との書き出しで、太宰治と荻窪の屋台でウナギの頭を食ったときのことがあって、
俺は(最近はめったにないことだが)ウナギを食うと、太宰と檀がそれぞれの思いを胸に屋台で酒を呑んでいる光景を思い浮かべることがある。
身体の衰えはストレッチで、心の衰えはクッキングで!
檀も太宰にクッキングの楽しさを教えてやればよかったに。
さいきん新聞で「ロコモ」関連の記事を散見する。
機関車、じゃなくて身体を動かす筋肉が老化・劣化してきて寝た切りになったりしないようにというご注意だ。
予防のための筋トレのなかから、フロントランジ(両脚で立った状態から片脚を大きく前に踏み出し、太ももが水平になるくらいに腰を下げた後、踏み出した脚を元に戻す)をくわえることにした。
”太ももが水平になるくらい”というのが難しい。
よろよろと転びそうになる、まあ、無理せず、だな、寝たきり予防の体操をして寝たきりになっちゃあシャレにならない。
ボールを使った腰や背中、わき腹のストレッチ、ダンベルとロングブレス、その他いろいろいろんな情報をもとに自己流で組み立てたストレッチ&筋トレ、国際ニュースをみながら40分弱、最後は深呼吸を10回。
「自己流は危ない」というような本の広告をみて本屋に行ったが正確な題名を忘れたのでまだ買ってない。
梅雨の晴れ間、おてんとさまの恵みを無駄にしたくないから、洗濯をして布団を干して、キッチンの掃除もしていい気持ちだ。
この本のことは前にも書いた。
「からしレンコン」はおせち料理の何種類かのなかで取り上げられている。
そうだ、これを作ったときは子供たちも小さかったなあ、めちゃくちゃ忙しくて、鬱病にもなりかかっていたんだっけ、と一挙に思い出が甦る。
球磨川のオヤジは、「普通の味噌と麦味噌を使い、あとはナイショ」と笑っていたが、檀一雄は「味噌のなかに大量のからし粉を混ぜあわせ、好みによっては適宜の砂糖を入れ、味噌の半量ほどのおからをよくカラ煎りしたのと混ぜ合わせる」とある。
このからしみそをレンコンの穴の中につめるのが、きわめて愉快な事業だが、読者はいったい、どうするものだと思いますか?クリームの絞り出し器ででも入れる?そうそう、俺もやったよ、わくわくしながら、トントン、わくわく、トントン。
そうではない。マナ板の上にみその山をつくり、レンコンを垂直に握って、そのからしみその上でトントンと叩くだけである。すると、からしみそはレンコンの下の穴から上部に抜けていって、一瞬のうちに、上側の穴からあふれだすのである。
だけど、ね、檀の言うように”一瞬のうちに”は上がってこなかったなあ。
あれは習熟の問題だったのか、もう一度挑戦しようか、とは思ってない。
あの正月はほかにもこの本から作ったのは「ダイコン餅」もあったかな。
檀流クッキングをパラパラと読んでいたら、「ドジョウの味噌汁と丸鍋」(これも作った、大成功!)の項で、「六月十九日は桜桃忌である」との書き出しで、太宰治と荻窪の屋台でウナギの頭を食ったときのことがあって、
いつだったか、私がそのウナギの頭にガブリと齧りついてみると、大きなウナギ針に噛みあたった。とある。
太宰は、手を叩いて、喜んで、「檀君。それが人生の余徳というもんだ」そんな愉快な思い出がある。あれ以来私はウナギの頭と、ウナギの肝を、ことさらに、酒のサカナとして珍重する習性になった。
俺は(最近はめったにないことだが)ウナギを食うと、太宰と檀がそれぞれの思いを胸に屋台で酒を呑んでいる光景を思い浮かべることがある。
身体の衰えはストレッチで、心の衰えはクッキングで!
檀も太宰にクッキングの楽しさを教えてやればよかったに。
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kuukau at 2013-06-22 11:13
お義父上に仕込まれた晴子さんのファンです。
辛子レンコンは自己流で鳥ミンチの辛子味を作って子どもに食べさせたのも懐かしい。レンコンを短めに切ってトントンとまな板の上で詰めたっけ。新レンコンの季節に必ず1回は作るよ。
辛子レンコンは自己流で鳥ミンチの辛子味を作って子どもに食べさせたのも懐かしい。レンコンを短めに切ってトントンとまな板の上で詰めたっけ。新レンコンの季節に必ず1回は作るよ。
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maru33340 at 2013-06-22 12:26
確かに気持ちが沈んだ時に料理は効きますね(^^)
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saheizi-inokori at 2013-06-22 12:46
空子さん、カラシレンコンもプロですね^^。
そうなんですね、短く切ってトントン、そこが檀君書いてなかった。
そうなんですね、短く切ってトントン、そこが檀君書いてなかった。
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saheizi-inokori at 2013-06-22 12:47
maru33340 さん、さいきんはもっぱら食う方に特化してます。
午前中にいろいろなことをなさって、楽しいブログを書かれて、頭も体も何て回転が速いのでしょう!
フロントランジなる筋トレを試みましたがとても難しいです。
このところのますますお元気の秘密でしょうか。
フロントランジなる筋トレを試みましたがとても難しいです。
このところのますますお元気の秘密でしょうか。
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蛸
at 2013-06-22 13:14
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ここ一ヶ月、楽しんでいる。てか、家族が増えたから楽しい。
でも、後11ヶ月で元の木阿弥、美味しいもん探求の理由が欲しいな、
でも、後11ヶ月で元の木阿弥、美味しいもん探求の理由が欲しいな、
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fukuyoka
at 2013-06-22 14:27
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カラシレンコン、美味しそうですね。壇流の味噌、カラシ、砂糖、オカラ、とてもいい中身の取り合わせだと思います。味噌は琢磨川のオヤジさんのレシピ、麦味噌を使ってみます。
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saheizi-inokori at 2013-06-22 15:20
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saheizi-inokori at 2013-06-22 15:21
蛸さん、特別に探求と言わなくとも自然のモノ、変に手を加えてないものは美味です。
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saheizi-inokori at 2013-06-22 15:23
fukuyoka さん、球磨川流は合わせ味噌となんかだったようです。
今度行ってもうちょっと詳しく訊きだしましょう^^。
今度行ってもうちょっと詳しく訊きだしましょう^^。
料理は好きなんですけど、最近全然やってないです。
簡単にできるものを作ればいいんでしょうけど、ついつい「さあ、やるぞ!」ってなっちゃって、逆に疲れちゃうんですよねぇ。
近頃は、サラダさえコンビニで買ってくる始末で・・・(^^;
簡単にできるものを作ればいいんでしょうけど、ついつい「さあ、やるぞ!」ってなっちゃって、逆に疲れちゃうんですよねぇ。
近頃は、サラダさえコンビニで買ってくる始末で・・・(^^;
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高麗山
at 2013-06-22 17:03
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at 2013-06-22 21:51
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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wildrose53 at 2013-06-22 22:14
お登紀さんの歌声。20年近く昔、奥会津の小さな村の公民館で、歌ってくださいました。途中、舞台に差し入れの地酒を飲みながらのほろ酔いコンサート。素敵な女性でした。
料理って生きることですものね。太宰がわくわくと料理。ちょっと可笑しい^^
佐平次さん、どぜう、大成功でしたか!すごい。
料理って生きることですものね。太宰がわくわくと料理。ちょっと可笑しい^^
佐平次さん、どぜう、大成功でしたか!すごい。
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naomu-cyo at 2013-06-22 23:17
檀氏の作品を読んでいると、太宰作品を読んでいるだけではつかめない太宰の姿が浮かび上がってきて、嬉しくなります。
太宰が自殺しないで長生きしてたら、阿川佐和子と檀ふみみたいな交流本できたかなあと妄想・・・
太宰が自殺しないで長生きしてたら、阿川佐和子と檀ふみみたいな交流本できたかなあと妄想・・・
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saheizi-inokori at 2013-06-23 00:08
熊伍朗さん、気楽に楽しく^^。
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saheizi-inokori at 2013-06-23 00:10
高麗山さん、家族のためならやる気も起きますが自分ひとりのためには今一つです。
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saheizi-inokori at 2013-06-23 00:11
鍵コメさん、楽しみにしてます^^。
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saheizi-inokori at 2013-06-23 00:14
ハルさん、生きたドジョウをポリ袋に入れてもらって帰るときに、すれ違った人から飼うのですか?と聞かれたときはちょっと困りました。
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saheizi-inokori at 2013-06-23 00:16
naomu-cyo さん、檀&太宰,DDカフエなんてやったりして、こいつ芥川賞とりそこなったんだよ、うそー!なんて^^。
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ジュ
at 2013-06-23 12:07
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saheiziさまの返答が可笑しくて笑ってしまいました。
映像フランス語が流れている。さくらんぼ・・・
映像フランス語が流れている。さくらんぼ・・・
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saheizi-inokori at 2013-06-23 12:25
ジュさん、太宰たちの交友を読むとちょっと切なくなります。
弱きもの、そは若者ナリ^^。
弱きもの、そは若者ナリ^^。
Ciao saheiziさん
お久しぶり
料理する男は魅力的で、
で、男の料理は潔くて美味しい
シェフに男が多いってのわかる気がするんです
女性はやっぱり、母の味
マニアックで、おっと思わせられるなのは、やっぱり男の料理じゃないかな
特に肉を焼くのは、なぜか男性のが圧倒的に上手いのよね
お久しぶり
料理する男は魅力的で、
で、男の料理は潔くて美味しい
シェフに男が多いってのわかる気がするんです
女性はやっぱり、母の味
マニアックで、おっと思わせられるなのは、やっぱり男の料理じゃないかな
特に肉を焼くのは、なぜか男性のが圧倒的に上手いのよね
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c-khan7 at 2013-06-23 22:41
ふぇ〜。ウナギの頭って食べられるのですね。。
美味しいのですか?
美味しいのですか?
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saheizi-inokori at 2013-06-24 08:58
c-khan7 さん、私も中野で食べたことがあります。
乙なものです^^。
乙なものです^^。
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saheizi-inokori at 2013-06-24 18:02
junkoさん、そして政治は女性かな?いや、女性にも変なのいるなあ。
by saheizi-inokori
| 2013-06-22 11:07
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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