いつ死ぬの?今でしょ 蛇苺のゼントルマン 扇遊&喜多八&鯉昇

むしむし、朝から掃除しちゃ、体操しちゃ、本を読んじゃ、散歩しちゃ、汗だく、シャワーを浴びる、シャワーのあるシヤヤセ。
夕方、汗をかかないようにゆっくり駅まで歩く。
風があるのがシヤヤセ。
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「落語睦会 蛇苺のゼントルマン」、なんかすごいね。
開口一番は、小辰「金明竹」
前座としてお手伝いにきていたことはあっても二つ目になって高座に上がれたのは初めて、きっともうないからこれが最後、この会は師匠の兄弟子で扇橋一門の惣領弟子でもある扇遊師匠もメンバーだから緊張します、冗談めかして言ったが、前から五列目の真ん中の席で見ているとたしかに面持が変わっていた。
好いなあ、緊張するって。
そういえば、いつか小辰の師匠・扇辰が高座にあがる前に手のひらに人と書いて呑みこんでいるのを覗いちゃった。
親子ともに緊張癖があるんだ。
緊張しないような奴は俺は信用しないよ(俺もあがり症だかんな)。

早口の上方弁での口上が繰り返されれる噺、4回繰り返すのをすべて緩急と表情を変えてやってみせて破綻がなかった。
とくにオカミサンにやった最初の速さ、五輪標準記録を余裕でクリアだった。
なかなかできないこと。
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(コガモがみえなかった)

扇遊「寝床」
小辰が敷いていた紫の座布団が茶色に変わって梨色に鶸茶のナリで登場。
姿も好いし、語りも好し、正統の笑いとでもいうべきか。

いつもの夏は「青葉」「船徳」をよく聴くのに、今年はまだ聴かないで「寝床」が連続三回。
喜多八、米二、扇遊、いずれも大笑い、、でも俺は喜多八の癖のある笑いがたまらんのだ。

その喜多八は青い座布団に座って、「国立の資料館で勉強して『寝床』でもやろうかと思ったのに、、」、毛髪量が減ったためにべたつく整髪料を使ったらべたっと地肌にくっついてバーコード、さっき楽屋でシャワーを浴びて直してきたと俺にも経験のあることなど喋って、「何やろうか、迷ってんです」。

それで、「居残り佐平次」
この噺は俺が主人公だから、噺家連中がドンナ俺を創るか他人事ではない。
やたら調子の良い軽~い佐平次は俺じゃない(つもり)。
知性とかエスプリがなくちゃあね。
悪党佐平次は好いけれど、嫌われる悪党じゃダメ、騙されても許せるような悪党でありたい。
大事なのは人を喜ばせながら騙すこと。

そして見逃せないのはどこかに陰があること。

喜多八はこういう悪党をやらせたらグンバツ。

三日目の朝は殿様口調になって若い衆に「チコウ寄れ」とヒソヒソ噺、それが「実はな、、ないの」、どうするどうする!義太夫じゃないって、金がないんだよ。

45分近い大熱演、余は満足であったぞ。
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鯉昇は、グレーの座布団、黒い羽織、彼にしてはキメテ登場。
喜多八の大熱演を評して”ローソクの消える直前の輝き”だと。
今日で13回になるこの落語会は、三人がお互いをいじるマクラも楽しみのひとつ。

さる2月に還暦を迎えた身としては”公務員落ち”に徹します、時間がきたら噺の内容にかかわらずサゲとするんだと。

それで、今日は「死ぬなら今」という噺をします。
異例だが始めに表題を言うところに意味がある、とネタに。

ケチ兵衛さん、いまわの際に息子に遺言して、
俺はどうも地獄に行きそうだ。
地獄の沙汰も金次第、どうか死装束の頭陀袋に300両をいれてくれ
孝行息子が遺言を守ろうとしているのを見咎めた叔父さん、そんなもったいないことをしちゃいけない、と芝居で使う小道具のニセ小判を入れて本物はチャッカリ自分のふところに。
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(秋田から届いたジュンサイ、たくさん!)

さて地獄で目が覚めたケチ兵衛さん、切れ目に結び目ができている蜘蛛の糸やメイド喫茶などを物珍しく眺めていくと長い行列、医者や役人、最近は噺家も多い、閻魔の庁でお裁きを得ようという行列。

やっと順番が回ったケチ兵衛さん、生前の極悪ぶりを鏡でみて、「これほど悪だったか!」と驚き怒る閻魔大王に”生きた心地”がしない。

そこで思い出したのが頭陀袋のなかの300両。
閻魔大王や赤鬼青鬼、牛頭馬頭、袖の下をばらまくと、みんな大喜び。
地獄の金融緩和だと閻魔大王は権助に提灯持たせて毎晩妾宅通い。

それが極楽にバレテ、極楽警官隊が地獄の閻魔大王以下全員を逮捕、極楽の刑務所に収監してしまった。

それで今日の私の噺はおしまい。

で、おしまいにしても良かったのに、鯉昇は優しいから、「地獄は無人、死ぬなら今」と解説してくれた。
Commented by antsuan at 2013-06-20 12:16
小鴨が心配です。
Commented by marsha at 2013-06-20 14:12 x
あっ、ジュンサイがあるぅー。
大好きですね。 つるつるっと喉越しが良いですねー。
梅肉で? お汁の実にも。 良いですねー。
Commented by keiko at 2013-06-20 19:29 x
ジュンサイ季節の美味ですね~
たくさんいただいてよいですね!

スーパーでみると高級品です(笑)
Commented by haruneko3 at 2013-06-20 22:06
エアコンの効いた涼しい部屋で、寝床なんぞ聴いてウトウト。。。。いいなぁ。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-20 22:43
antsuan 、多分草むらに隠れているのだと思いますが、明日また行ってみます。
今日は散歩に行けなかった。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-20 22:44
marsha さん、とりあえずはリンゴ酢で食べました。
明日は寄せ豆腐に乗せてみようかと^^。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-20 22:45
keiko さん、買おうとも思えないものです。
年に一度、ありがたくいただきます^^。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-20 22:45
haruneko3 さん、ウトウトするにはウマすぎたなあ^^。
Commented by fukuyoka at 2013-06-20 23:41 x
先日小三治の「ヤカン舐め」を演芸場で聴きました。ぬめぬめ、ぬるぬると舐める仕草がめちゃめちゃ面白かったです。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-20 23:53
fukuyokaさん、あれは行きたかったけど切符が取れませんでした。
喜多八の師匠がどうやるのか興味があるなあ。
Commented by at 2013-06-21 01:27 x
今度帰ったら絶対に食べる、ジュンサイ! 未だ先やけど・・・・
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-21 10:04
蛸さん、帰ってきたらやらなきゃいけないこと、食べなきゃいけないもの、いっぱいありますね^^。
Commented by hanamomo06 at 2013-06-21 12:06
秋田のジュンサイ美味しいでしょう?
我が家今朝もお味噌汁にしました。
薄切りのキュウリや青紫蘇を入れた冷たい味噌汁にさっと火を通したジュンサイを入れて食べるのもおいしいですよ。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-21 13:04
hanamomo06 さん、それはうまそう!
さっそくやってみます(カミさんに頼みます)。
Commented by 創塁パパ at 2013-06-23 10:32 x
チケット持ってたんだけどなあ。行けばよかったけど。余裕がねえ。
最近、心に余裕がない証拠です(苦笑)
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-23 12:23
創塁パパ さん、余裕はできるもの?
創るものじゃないかな、創るパパ^^。
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by saheizi-inokori | 2013-06-20 10:37 | 落語・寄席 | Trackback | Comments(16)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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