元気出して行こう!荒川線沿線商店街を歩く 附・志ん生のこと

朝ストレッチをしながら海外ニュースをみるのだが、ふと3チャンネルを見ると「びんぼう一代 五代目志ん生」、1981年放映の再放送。
座り直してみる。
談志、彦六、森繁、小沢昭一、志ん朝、、みんな若くて輝いていた。
馬生時代に初めてラジオに出るというので、圓生(6代目)や正蔵(8代目)が用のあるふりをして訪ねてきて、羽織を”忘れて”帰る。
貧乏な噺家が羽織など持っていないことを見越してさりげない心遣い。

なんどもふきだしたり思わず涙ぐんだり、、。
奇想天外ともいえるクスグリが志ん生の実人生から滲み出したものであることが実感される。

正蔵と一緒に子供を連れて上野動物園に行ったとき、カバが大きな口をあいてエサを食べているのをじっと見つめて動かない。
子供もじれるし正蔵が、もう行こうよというと、「カバはいいなあ、ああやって飯が食えて」と答えた由。
こういう落語家はあの時代でも希少な存在だったが、現代には絶対に生まれない、人類の文化遺産だ。
学生時代に新宿末広亭で、志ん生が三途の川から生還した後の高座を見たことは俺の自慢だ。



昨日の午後、どこかへ行こうと家を出たものの、どこに行こうという気にもならない。
等々力から大井町線に乗ってぼんやり、途中で降りる気にもならないまま大井町について京浜東北線に乗り換える。
王子でフイと降りた。
駅前から都電、「宮の前」というところで降りてみる。
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「宮」と言うのを見てみるか。
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神社においてあった「都電荒川線沿線観光スポット」という地図を見ると隅田川がまじか。
行ってみると土手に高い壁ができていて川を見ることができない。
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「北に」、北ってどっちだい?
通りかかりのオジサンに尋ねると丁寧に考えてくれたが彼氏もわからなかったのだ。
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「元気出して行こう! はっぴいもーる熊野前」商店街は長かった。
ファッション店が多く、どこも似たようなオバサン服がぶら下がっている、売れてるのかな。
ずんずん歩いて行くと左に「川の手もとまち商店街」の入り口を見て「ふれあいCITYおぐぎんざ」に入る。
道幅が狭くなって少し賑わいが増す。
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ちょっと写真にいたずらをしてみたが、あちこちで人々が語り合っている風景はセピア色が似合う。
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おでんや、焼き鳥やなどの前で座り込んだおじさんは何か食おうってのか。
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「冠新道商店街」は構えが立派な割にすたれているようだ。
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「小鳩商店街」などという可愛らしい名前もあったが、そろそろ足が痛くなって、
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「大盛湯」に飛び込む。
お爺さんたちが数人、チト熱めのジエットバスの首まで浸かって高い天井を眺めるのは極楽極楽。
西日暮里に向かっているつもりが、町屋に近いところに出てそれならと町屋から千代田線。
本当はこのあたりで一杯やって帰りたいのだが、いい店だと呑み過ぎて帰るのが億劫になる上にラッシュにぶつかる。
嫌な店だと直ぐ出る代わりに面白くない。
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というわけで、桜新町まで帰っていつもの店に「お帰んなさい」と迎えられて、魚屋から「今日はこれがいいよ、持ってきな」と言われたという「天然鯛のカマ塩焼き・白子つき」やら「キャラブキ」「ヒジキ」「イカとサトイモの煮つけ」「ほうれんそうのお浸し」を食って燗酒を飲む。
なんせ2万歩、681キロカロリー(エビ天丼相当)を稼いだんじゃけ。

志ん生は日暮里に住んでいたのだ。
今朝のテレビは、どうして近くまで来ながら寄らなかったのかと言ってるのかもしれない。
こんどは又根津谷中方面かな。
Tracked from 雲母(KIRA)の舟に乗って at 2014-06-18 23:22
タイトル : 下町のバラ電車
袖触れ合うもバラの縁5月の都電荒川線沿いには バラの香りが漂っていた。 ママ、見て見て。 きれいなお花が咲いてるよ。 木造アパートの前にも 踏切の横にも 地元の人々が植えたバラが咲いていた。 今日も庶民の町を ニコニコ走る。 袖触れ合えば、笑顔になった。 ★雲母舟からのお願い ランキングに参加してます。 お気に召したら、クリックしてね♪     ↓ ↓ <a ... more
Commented by LiberaJoy at 2013-06-11 16:05
おお~ッ!!
私の家の近くに来られたのですね。
今の仕事を辞めたら、ぼくも、saheiziさんのように、
平日の街歩き、できれば昼酒付きで。
小台商店街も、小台停車場から、隅田川を渡り、荒川土手までもなかなかいいですよ。小台から田端駅の方がにぎやかです。
水辺をみたければ、やはり、前者です。
夕方は、王子で下車し、山田屋で決定です。
王子もこの3月に、ついに映画館が消えました。
これは寂しいできごとです。
Commented by kuukau at 2013-06-11 19:35
座り直してまで聞かれる志ん生の落語。
CDを買って車での移動に聞きましたが、何言ってるのかわかりませんでした(汗)
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-11 21:46
LiberaJoy さん、今度はそっちに行ってみうようかな。
山田屋ですね。楽しみはどこにもありますね^^。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-11 21:51
空子さん、それはCDが悪いのか聞く人の状態がわるいのか、残念至極です。
人類の文化遺産ですから。
Commented by kuukau at 2013-06-11 22:14
車中で聴いたのが悪かったのかも。
そこまでおっしゃるなら(笑)自宅で静かな環境の中で聴いて見ますね。2枚もある(^^);
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-11 22:32
じっくり、おねがいします。
志ん生を好かないのはもったいない!
Commented by maru33340 at 2013-06-11 22:43
このころの志ん生は口調もくっきりしてますね。
どちらかと言うと「知」が勝っていて、せっかちで、枝雀の高座を思わせるような・・・
壮年期は、テクニカルで上手い噺家だったんだなあ、再認識しました。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-11 22:56
maru33340さん、天衣無縫ハチャメチャ、しかし猛烈な稽古をした人です。
それがナメクジ長屋の経験で裏打ちされているのですから、だれにもまねができないのですね。
Commented by 高麗山 at 2013-06-12 00:42 x
 ”私しゃ、晩年の志ん生さんの高座での
座布団上、小さくなった姿と、聴き取りにくい
噺を心で聴いておりゃした!”
Commented by at 2013-06-12 06:41 x
私も見ましたが、この番組はすばらしい。
談志が自分を抑えて番組を成功させようとしている姿に打たれました。
「鰻の幇間」
文楽と志ん生を聴き比べるなんていうのは実に凝った企画ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-12 09:42
高麗山さん、心で聴くのにふさわしい噺家ですね。
故人のことを語れるのは年をとった者の特権かな。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-12 09:43
福さん、そうそう、談志っていい奴、すごい奴と思いましたよ。
あの聴き比べは傑作でした。
Commented by 豆ママ at 2013-06-12 10:10 x
BSを録画してました。志ん生も、志ん生が大好きな談志も素敵で、いつまでも温かい余韻が残るいィ~~番組でした。
そォ~なんですよね、人間の可笑しいとこ、哀しいとこ、ダメなとこを描く落語に元気をもらい、業の克服じゃなくて、肯定に励まされてます。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-12 12:09
豆ママさん、落語の効用、志ん生に極まれり!でしょうか^^。
Commented by fukuyoka at 2013-06-12 12:11
早朝ginsuisennさんからのお知らせで再放送を見ました。志ん生、この人の生き様は凄いですね。もう一回ゆっくりと見たいし。志ん生のレコードも聞いてみようと思っています。
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-12 12:14
fukuyokaさん、志ん生宅でのインタビュー(小沢昭一)場面でのヤカンに気がつきました。
ピカピカに磨いてありましたね。リンさんの仕事!
Commented by fukuyoka at 2013-06-12 13:26
小沢昭一は見れてないのですよ。残念、残念!
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-12 21:03
fukuyoka さん、まあ一瞬だけの映像なんですがね。
Commented by c-khan7 at 2013-06-13 00:04
銭湯の壁画はハワイアンですね。。
梅雨寒なので、銭湯、行ってみようかと!!
Commented by saheizi-inokori at 2013-06-13 08:58
c-khan7 さん、会社つとめの頃は毎日のように銭湯経由会合でしたが、隠居になったら家で風呂に入るようになっていました。
たまに行ってみるといいですね。
今日も、と^^。
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by saheizi-inokori | 2013-06-11 12:02 | 頑張れ!商店街 | Trackback(1) | Comments(20)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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