今いちばん大切なことはなにか 未来の党に期待する＆佐野真一の橋下批判

みんな「未来の党」を叩こうと懸命だ。

（未来の党の連中では卒原発は）出来っこない！

と橋下、そういうなら君も応援したらどうか。
その橋下は「維新は、な～ンも変わってない脱原発の方針だ」と言い続けるが、石原は

あれは、橋下の個人的見解、維新としては脱原発なんて決めてない

と後ろからバッサリ。

テレビでもコメンテーターと呼ばれるタレントやキャスターが「工程表がはっきりしていない」とか「県知事と党首が兼ねられるのか」などとケチをつける。
拙速とか小沢の影が見えるなどというのもあったな、それがドーシタ！

安倍は

脱原発でエネルギー政策や経済政策をどう変えていくのか。いちばん大切なことがすっぽり抜け落ちている

と言う。

原発の恐怖を抱え格差をそのままにして今のエネルギー政策や経済政策を維持し続けて、その先に、いったいどういう社会をつくろうとするのか。いちばん大切なことがすっぽり抜け落ちている。

と俺が言う。
俺は、”いちばん大切なこと”をすっぽり抜いて権力ゲームにうつつを抜かしているのが維新であり自民党であり民主党だと思っていた。
”いちばん大切なこと”とは今目の前にある原発の被害や恐怖をどうやってなくしていくかだ。
議論をしてから脱原発を決めるのと、脱原発を必須の前提として議論をするのはまるで違う。
そもそも議論などしている余裕はないはずだし、前提なしに議論を続けていたら脱原発の結論が出るはずがない。
国民が目の前のいろいろに目を奪われ、原発のことを忘れるのを計算している連中が議論しようという。

脱原発・原発推進の二つの顔を敢えて曝して自民・民主の既成政党の批判票も取り込み、実のところは改憲・右翼政権の樹立をもくろむ維新。
橋下についての週刊朝日の連載が差別だとして批判され連載を中止してお詫びをした佐野真一が東京新聞で記事を書いた真意を語っている。

ワイマール憲法下で小党が乱立し、閉塞状況が続く。そこにヒトラーが登場する。彼は聖職者や教師、哲学者らを”いい思いをしていいる連中”とやり玉に挙げ、求心力を高めた。その手法は現在の橋下と似ている。

それなのにメデイアは橋下の言うことを無批判に垂れ流し続けている。
そういう状況に危機感を覚え、部落というタブーを乗り越えて橋下の言動や思想がどういう環境・経緯で形成されたかを明らかにしたかった。
くるくる変わる橋下のでまかせ政策、そういうのを相手に政策批判などしても無意味だ。

（橋下の）実父が生きた部落では、解放運動が強い力を持っている。そこでは徹底した平等主義が貫かれる。しかし、その環境を背負っている橋下の思想は全く逆。「力のない奴は生きている価値がない」という過剰な競争主義だ。

平等主義と競争主義の違いを探ることは、おそらく現代社会の病巣を描くことにつながると考えたそうだ。
そして

橋下を出せば、視聴率が取れるというメデイア。長引くこの不況を脱して、カネもうけができればよいという橋下。そこには共通項がある。ただ、その風潮の行方の恐ろしさについては、ほとんど語られていない。

と語る。
俺は「脱原発を決めて、そのために必要な政策や手順を明らかにすること」と「既成政党への不信感・メクラマシ的な小党乱立の中で進行する日本の右傾化・改憲への黒々とした潮流を阻むこと」が”いちばん大切なこと”だと思う。