さて、俺はバスで帰ろう イーストウッド爺さんが素敵だ 映画「人生の特等席」

昨日は冷たい雨、池袋の雑踏を歩いているとなんとも言えない寂寥感。
遅い昼飯に牡蠣南蛮蕎麦を食って映画館に。



子供の頃、アメリカ文化センターの図書館で借りた草深い田舎の少年がものすごいピッチャーになる小説をワクワクして読んだことを思い出した。
やはり俺（の世代？）は野球には他のスポーツとは異なるワクワク感がある。

クリント・イーストウッド扮する頑固な老いぼれスカウトと優秀な弁護士の娘の相克、選手を発掘するのにコンピューターを使ったデータ主義と自分の目と耳とを信じる現場主義の相克、二つの相克が軸だ。
あ、そう、人生のほんとの幸せってなにか、ということも大事なテーマだ。

言葉が足りない！

すまなかった

の一言と娘を褒める言葉が足りなかった、朝書いてきたブログの記事↓を思って心中ニヤリ。

さて、俺はバスで帰ろう

老いた父・イーストウッドが最後にボソッと漏らすセリフ。
どういう状況かはネタバレになるので書かないが、現職時代は電車かタクシ―が多かった俺も隠居してからは極力割引になるバスを使うので、これまたニヤリ。

イーストウッド爺さんの老いぼれの哀愁には身につまされるものがあった（爺さんとそのまわりにいる人たち・場所が郷愁を誘ってナイス）が、全体としてはシリアスではなく少年時代に読んだ小説の雰囲気。
楽しく気持ちの好い映画です。
大リーグにセイバーメトリックスと呼ばれるデータ主義を導入したオークランド・アスレチックスのＧＭ・ビリー・ビーンの物語は映画にもなった（俺は未見）が、マイケル・ルイスの「マネー・ボール」という本にも書かれていて、それはそれで面白かった。

そうそう、イーストウッド爺さんが亡妻の墓の前で、しみじみと口ずさむこの歌、やはり好い歌、歌詞だ。