喜多八・4大火事噺「KC」とは何か? KDが良かった喜多八膝栗毛 秋の瞬
2012年 11月 21日
落語会、始まる時間は同じでも、すっかり暗くなった町に出かけるのは、まして寒風が吹いていたりすると、ちょいとした”決心”がいる。
落語を聴きに行くのに、大げさな、いい気なもんだと我ながら思うけれども。
銀座・博品館、今日は新橋駅経由、夏の間はいろんな駅で降りてチイ散歩をしたけれど、今日はLABIによってカメラのレンズ拭きのことを訊いただけ、なにメガネ拭きと同じだってさ。
開口一番は朝也「芋俵」
長いマクラをやって30分近い高座、きっと喜多八の準備が遅れて、延ばすように指示があったのだろう。
マクラの中で噺家はお歳暮を送りつけることは許されず自宅まで持参して挨拶をしなければならない、その際あらかじめ予定を尋ねることもご法度だから結構大変だ、という話があった。
俺の小さいころ、母は会社の上司など数軒だったが、暮れにはお歳暮をもって挨拶にまわったが、そのときに荷物持ちとしてお供をしたことを思い出した。
そのお歳暮も戴きものの石鹸などの包装紙を上手に剥がして包み直して持って行った。
ウマそうな菓子などを戴いたとき、よそに回さなくてもいいから、食べてよしと言われて嬉しかったこともアリアリ。
デパートで一括送ってくれるってのは面倒がない分、心も伝わりにくい、と暴走老人の記事を書いた気分が甦る。
俺も、今じゃ手紙すら添えないで送りつけているのだが。
喜多八「黄金の大黒」
八代目文楽の形見の羽織、丁子色とでもいうのか、明るく渋い橙色、を着て上がり、そのことについてエピソードを軽妙に語りネタに(羽織が利いている)。
大家さんが突然長屋の衆をまとめて呼んでいる。
きっと店賃のサイソクだろう、俺は二か月分溜まってる、長屋じゃ大金持ちの俺でも二か月なら他は推して知るべし。
うちは半年、俺の家は親の代から払ってない、、ワイワイガヤガヤ、それぞれ未払くらべをする中で
店賃のサイソクじゃなくて大家のガキが砂遊びをしていて「黄金の大黒」を掘り当てたのを祝ってのご馳走だという、ついては羽織を着て行かなきゃいけないが、そんなもの誰も持っていない。
久しぶりに飯らしい飯にありつけると喜んだ銀ちゃん、羽織騒動に一喜一憂、それを兄貴分が銀ちゃんに「泣くなよ、銀ちゃん」などとかける言葉で眼前に彷彿、はらわたがよじれるおかしさ。
いよいよ大家の家に行って銀ちゃんの口上が又カワユクも情けなくトボケテもいて、はらわたはますますよじれる。
こりゃもう、いくら文章で書いてもダメ、実際にあの場で見て聴かなくちゃわからない可笑しさだ。
喜多八のウマさが際立つ一席、知性と品があるもんなあ。
ついで喜多八「一つ穴」
初めて聴く噺、旦那がオカミサンに内緒で女を囲って、それがバレテ妻妾対決、狼狽える旦那の醜態、これもうまいもんだ。
休憩後
喜多八「火事息子」
ネタ出ししていた噺。
だがイマイチでした。
会場でもらった番組表に本田久作が「クイズ・KCとは何でしょう?」という文章を書いている。
喜多八の4大火事噺として「KM、NS、NA、TQ」、つまり「火事息子、二番煎じ、鼠穴、富久」を挙げたら、「KCはその中に入らないか?」と疑義が出て、じゃあ「KMは親子の噺だから外してKCを入れよう」ということになった。
さて、そのKCとは何か?
居残り会、今日はM夫妻も参加してくださり賑やかに執り行われたのだが、その際の格好のマクラがこのクイズ。
「駒長」じゃないか、そうか、「駒長」か、、でもこの噺に火事が出てくるだろうか?
その辺で別の話題に移っていったが、、
(馬刺し↑もよかったが刺身盛り合わせもよく、手前のカワハギの肝和えは絶品)
今朝、調べてみたら、やはり「駒長」には火事は出てこない。
されば、ふたたび問う。
喜多八火事噺、そのひとつ「KC」とはいかなる噺だろうか。
俺はわかったよ。
明日正解を書くことにしよう。
レモンを絞るMさんの白魚のような指をご覧あれ。
落語を聴きに行くのに、大げさな、いい気なもんだと我ながら思うけれども。
銀座・博品館、今日は新橋駅経由、夏の間はいろんな駅で降りてチイ散歩をしたけれど、今日はLABIによってカメラのレンズ拭きのことを訊いただけ、なにメガネ拭きと同じだってさ。
長いマクラをやって30分近い高座、きっと喜多八の準備が遅れて、延ばすように指示があったのだろう。
マクラの中で噺家はお歳暮を送りつけることは許されず自宅まで持参して挨拶をしなければならない、その際あらかじめ予定を尋ねることもご法度だから結構大変だ、という話があった。
俺の小さいころ、母は会社の上司など数軒だったが、暮れにはお歳暮をもって挨拶にまわったが、そのときに荷物持ちとしてお供をしたことを思い出した。
そのお歳暮も戴きものの石鹸などの包装紙を上手に剥がして包み直して持って行った。
ウマそうな菓子などを戴いたとき、よそに回さなくてもいいから、食べてよしと言われて嬉しかったこともアリアリ。
デパートで一括送ってくれるってのは面倒がない分、心も伝わりにくい、と暴走老人の記事を書いた気分が甦る。
俺も、今じゃ手紙すら添えないで送りつけているのだが。
八代目文楽の形見の羽織、丁子色とでもいうのか、明るく渋い橙色、を着て上がり、そのことについてエピソードを軽妙に語りネタに(羽織が利いている)。
大家さんが突然長屋の衆をまとめて呼んでいる。
きっと店賃のサイソクだろう、俺は二か月分溜まってる、長屋じゃ大金持ちの俺でも二か月なら他は推して知るべし。
うちは半年、俺の家は親の代から払ってない、、ワイワイガヤガヤ、それぞれ未払くらべをする中で
ちょっと伺いヤス!手を挙げたのは銀ちゃん、
タナチンてなんですか?まだもらったことがない銀ちゃんを主役にしたのが喜多八の大手柄。
店賃のサイソクじゃなくて大家のガキが砂遊びをしていて「黄金の大黒」を掘り当てたのを祝ってのご馳走だという、ついては羽織を着て行かなきゃいけないが、そんなもの誰も持っていない。
久しぶりに飯らしい飯にありつけると喜んだ銀ちゃん、羽織騒動に一喜一憂、それを兄貴分が銀ちゃんに「泣くなよ、銀ちゃん」などとかける言葉で眼前に彷彿、はらわたがよじれるおかしさ。
いよいよ大家の家に行って銀ちゃんの口上が又カワユクも情けなくトボケテもいて、はらわたはますますよじれる。
こりゃもう、いくら文章で書いてもダメ、実際にあの場で見て聴かなくちゃわからない可笑しさだ。
喜多八のウマさが際立つ一席、知性と品があるもんなあ。
ついで喜多八「一つ穴」
初めて聴く噺、旦那がオカミサンに内緒で女を囲って、それがバレテ妻妾対決、狼狽える旦那の醜態、これもうまいもんだ。
ストレート松浦・ジャグリング今まで見たことがなかった、カラーコーン(実物)を使ってのステッキジャグリングをまじえて、どの芸も素晴らしい。
喜多八「火事息子」
ネタ出ししていた噺。
だがイマイチでした。
会場でもらった番組表に本田久作が「クイズ・KCとは何でしょう?」という文章を書いている。
喜多八の4大火事噺として「KM、NS、NA、TQ」、つまり「火事息子、二番煎じ、鼠穴、富久」を挙げたら、「KCはその中に入らないか?」と疑義が出て、じゃあ「KMは親子の噺だから外してKCを入れよう」ということになった。
さて、そのKCとは何か?
「駒長」じゃないか、そうか、「駒長」か、、でもこの噺に火事が出てくるだろうか?
その辺で別の話題に移っていったが、、
今朝、調べてみたら、やはり「駒長」には火事は出てこない。
されば、ふたたび問う。
喜多八火事噺、そのひとつ「KC」とはいかなる噺だろうか。
俺はわかったよ。
明日正解を書くことにしよう。
『黄金の大黒』は絶品でしたね!
久々の“本寸法”「居残り会」、美味しかったし、楽しかった。
コメントがないと言って暴走しないでくださいね^^
久々の“本寸法”「居残り会」、美味しかったし、楽しかった。
コメントがないと言って暴走しないでくださいね^^
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saheizi-inokori at 2012-11-22 14:00
小言幸兵衛さん、おお!やっとコメントがきた。
暴走寸前でしたよ^^。
暴走寸前でしたよ^^。
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poirier_AAA at 2012-11-22 17:54
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ふくよか
at 2012-11-22 18:14
x
急に用があり残念でした。喜多八さんはともかく、美味しかった、楽しかったの「居残り会」。馬刺し、カワハギの肝和え、ああ美味しそうです。
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saheizi-inokori at 2012-11-22 21:17
poirier_AAAさん、「首提灯」だと思うのです。
鈴ヶ森で薩摩武士に絡んで(ちょっと悪すぎる)居合抜きで首を切られて、それとも知らずに歩き続ける江戸っ子。
少しづつ首がずれてきたりするのを直しながら。
折りも折、火事騒ぎで大勢人が走ってくる。
江戸っ子、自分の首を提灯のようにぶら下げて「はい、ごめんよ」。
鈴ヶ森で薩摩武士に絡んで(ちょっと悪すぎる)居合抜きで首を切られて、それとも知らずに歩き続ける江戸っ子。
少しづつ首がずれてきたりするのを直しながら。
折りも折、火事騒ぎで大勢人が走ってくる。
江戸っ子、自分の首を提灯のようにぶら下げて「はい、ごめんよ」。
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saheizi-inokori at 2012-11-22 21:18
ふくよかさん、おいでになるかと期待してましたよ。
こんどはぜひ!
こんどはぜひ!
by saheizi-inokori
| 2012-11-21 11:28
| 落語・寄席
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