楽しみな蜷川演出と松岡訳 シエイクスピア「トロイラスとクレシダ」

今日はこれから彩の国さいたま芸術劇場へ、シエイクスピア「トロイラスとクレシダ」を観に行く。
それで予習を兼ねて読んでみた。
俺は耳が遠いのかときどき役者の早口についていけないことがある。
あちらものは名前や人間関係が頭に入っていないとせっかくのシャレとか皮肉が理解できないこともある。
シェイクスピア劇でシャレや皮肉が分からなかったら刺身に醤油をつけずに食うようなものだ。
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ギリシャとトロイの戦いのさなか、トロイの王子・トロイラスがギリシャについた神官の娘・クレシダと永遠の愛を誓う。
が、捕虜交換によりクレシダはギリシャに送られることになり二人の仲は裂かれる。
さて、その恋の行方は?

悲恋物語の主人公である美女・クレシダが軽口や駄ジャレを連発する。
アキリーズ、エージャックス、アガメムノン、ユリシーズ、その名も高きギリシャの将軍たちが姑息な権力争いや統率のたくらみを行う。
おだてに乗るエージャックスやアキリーズが日本の政治家のようだ。

トロイの英雄・大ヘクターの正義は虚しく戦場に散る。
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(妻のアンドロマキと妹の預言者・カサンドラが不吉な予兆があるから出陣するなとヘクターを引き留めるが、、)

ひとひねりもふたひねりもある史劇であり恋の物語。
ダジャレの掛け合いなどは漫才のようで楽しい。

さて蜷川演出はこの曲者をどう料理するのだろう。
喜劇?悲劇?風刺劇?不条理劇?
オールメールシリーズの第6弾というのも興味がある。
図書館にあったのは小田島雄志の訳だが、今日の劇は例によって松岡和子訳だ。
あのシャレの連発をどうさばくのだろう。
きっと劇場には松岡本が売られていると思うから、がんばって買ってこよう。

白水社
Commented by kuukau at 2012-08-29 09:53
洋物は人の名前もさることながら、聖書を知らないと面白味がイマイチ理解出来ない気がします。
欧米人の背骨は宗教で出来ているような・・・
Commented by at 2012-08-29 11:51 x
蛭川さんのって、見た事無いんですゎ,というより、誰のも見た事無い。
見た気になるぐらいの報告ををよろしく!
Commented by 旭のキューです。 at 2012-08-29 18:02 x
シェークスピアを見るために、本を読んでおく、刺身に醤油をつけないで食べるようなもの、理解できます。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-29 21:11
kuukauさん、この劇はキリスト教成立以前の話ではありますがね。
かつて我が家では「サザエさん」を読んでいないと意味不明な会話をかわしていましたよ^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-29 21:12
蛸さん、そっれはちょっと難しいけれど、明日にでも報告しましょうかね。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-29 21:13
旭のキューです。さん、能を観るときも読んでいくことが多いです。
ちゃんと聞き分けられればいのですがね。
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by saheizi-inokori | 2012-08-29 09:26 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(6)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori