「一円玉の法則」に続く「あと10ページの法則」

前に「一円玉の法則」という記事を書いた。(クリックしてみてください、私には懐かしい記事です)
レジで97円と言われて「しめた!溜まっている一円玉を一掃しよう」と、がま口をかき回すと不思議に一円足りなくて、後ろの人の視線に冷や汗をかきながら改めて百円玉を出すことが多い。
足りないのはいつも一円玉、その一円玉がないために96円が無意味になってしまう。
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かつての会社で俺は社員に「一円玉の法則」を引いて、ちょいとしたお説教をしたものだ(恥ずかしいね、今になると)
いわく、
それぞれの社員はチームのなかで一円玉のような存在かもしれないが、その一円玉がなければチーム全体の96円は無意味になってしまう。
チームが戦っていくために全員が自分の不得意な局面(=一円玉)であってもその一円玉の力を出し切らないとチーム全体が負けてしまうのだ
なんてね。
97円がなければ96円の物でいいかと言えば、そういう商品はなくて85円の物で我慢しなければならなくなってしまう。
「一円玉の法則」に続く「あと10ページの法則」_e0016828_10554460.jpg
似た法則に「10ページの法則」がある。
電車やバスの中、病院の待合室などで本を読んでいて、興が乗ってぐんぐん読んであとわずかというところで目的地に着いたり、自分の名前が呼ばれてしまう。
あと10ページ、これは一円玉の法則のようにぴったり10ページではないけれど、あと5分もあれば読み終わるというところで本を閉じなければならなくなる。

よほどの場合でなければ、降りた駅のホームで読んでしまうことはしないし、ましてや先生待って!などと言えるもんじゃない。
そうしてそのあとに続く一日のよしなしごとのためにとうとう翌日まで残りのページを開かないことが結構多い。
すぐに読んだとしても、それまでの感興がそがれていて、一番大事な最後の部分を流し読みにしてしまうこともある。
ひどい場合には「あと10ページくらい読まなくてもいいさ」とそれまでにしてしまったことも。
「一円玉の法則」に続く「あと10ページの法則」_e0016828_10562168.jpg
それと自覚してはいなくても俺の人生にはこういう「あと10ページ」がたくさんあって、それがそのままになっているような気がする。
それまでの努力・営為が無駄になってしまった。
一駅くらい先に行ってもいいから読んでしまえば良かったのに!
病院から帰って、もう一度後戻りしてでも読み直して最後まで読めばよかったのだ。
Commented by at 2012-08-14 23:47 x
以前は「あと10ページ」で終る事がほとんどで、
今は、「あと10ページ」は電車だと駅のベンチでだったり、病院の待ち合いだったり、
兎に角、気になる事は先に延ばさない事に出来るようになって来た。
ちなみに、イヤホンで音楽を聴いていても、大好きな曲だったら立ち止まってしまう。
って、違う意味、なかなか先に進めない。。。。;>
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-15 09:36
蛸さん、やり遂げる、んですよね。
途中半端(中途半端のことをよくこういっちゃう)にしてきたことが多い。
それも自分ではぜんぶやったつもりで肝心の詰めができてないことが。
Commented by hanarenge at 2012-08-15 11:17
一円玉とあと十ページの法則 とても旨い例えですね。
人生に繋がります。
この前教えて頂いた本 大和古寺風物詩を購入しました。
ただいま、我が家に向かって来ております^^。

これは記事の趣旨とはずれますが、私はネッとを始めてから昔のように中々じっくり読む事が無くなったように感じています。
自分が淋しいです。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-15 12:05
hanarengeさん、たくさん読まなくても自分にとっていいものを読むヨスガがネットかもしれないと思います。
それから読後感を書きたいので最後まで読むことが多くなりました。
以前はあと10ページどころか100ページでやめてしまうことがしょっちゅうでしたよ。
前の会社で読み終わった本を寄贈することにしていたのも読み終える癖をつけたような気がします。
Commented by cocomerita at 2012-08-15 18:54
Ciao saheiziさん
イタリアではね、一円足りない
ぁ――96円だああ
..96円でいい? というとたいていそれでいいと言われます 笑


Commented by ふくよか at 2012-08-15 19:01 x
一円玉の法則はとても面白い記事です。捨ててしまった端切れの布のあの色を取っとけばよかったのにとか、もういいかと少し残して捨ててしまった調味料とか、落とした一円玉を探さなかったりとか、、、アバウトになってる自分を反省ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-15 21:03
cocomeritaさん、日本でも個人の店なら負けてくれるかもしれないけどスーパーはダメです。
JRの郵便局もダメです^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-15 21:04
ふくよか さんのは余ったケースですよ。
足りないのが困るのです^^。
Commented by kanafr at 2012-08-15 22:23
通勤中は本を読んで過ごす事が多ぅ、終わりに近づくと多分明日辺りで読み終わるだろうと、一応計算するんですが、時々なかなか進まず、あと5ページで駅に着いてしまうという事があります。
その5ページを読まずにしてしまったという事が、私もよくありましたので、最近では、駅に降りてからホームでそのまま立ち読みしています。
でも、そういう時って早く帰らなきゃの気持ちもあるので、本当に斜め読みして内容が全然入らず取りあえず5ページクリアで終わっているので何にもならないんです(苦笑)
お釣りは、フランスの場合、junkoさんと違って、釣銭がないから返せないと言われる事もしばしばあります。これが一般商店じゃなくて、デパートでもあるのでビックリします。
Commented by cocomerita at 2012-08-16 01:01
こっちも郵便局はだめだなあ
でも、スーパーは大丈夫ですよ ^^
代わりに、あっちのお釣りが足りないようなときはいいよといいます
そう云うところでバランス取ってるのでしょうが、悪くないです こういう感じ 笑
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-16 09:09
kanafrさん、ホーム読みも問題アリですか。
やっぱりゆとりを持って少し戻ってでも読み直すべきなのかな。
デパートでも!現金管理体制はどうなっているんでしょうね。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-16 09:11
cocomeritaさん、郵便局とかJRは現金管理体制が厳しいから過剰金が残ってもうるさいはずです。
たしかに善意ばかりは期待できないのでスタッフが不正を働くようになると店の雰囲気は不思議と荒れます。
Commented by tonkoid at 2012-08-18 23:49
むか~し、小学校生の頃 先生に教えられました。
一円玉を笑う者は一円玉で泣くと。
Commented by saheizi-inokori at 2012-08-19 08:18
tonkoidさん、一円玉ってよくよく見るといじらしくかわいいとおもいませんか?
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by saheizi-inokori | 2012-08-14 11:00 | よしなしごと | Trackback | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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