松江城、佐太神社、美保関灯台、揖屋神社から皆生の寿司屋 山陰レンタカー一人旅(2)

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観光地の旅館の晩飯というやつは、どんなに豪華でも、いや豪華ならなおのこと、あんまり好かない。
朝飯だけは許せる。好きなものだけ取るバイキングがいい。
豪雨も心配したのに晴れた宍道湖を見下ろしながら、シジミの炊き込みご飯、おかゆ(あんかけに興味あり)、出雲そば、などと少しづついただく。
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須衛都久(すえつぐ)神社に参って、県庁を見ながら松江城に着く頃はじりじり暑い日が照って汗が噴き出す。
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天守閣に登って行く途中の石段のあちこちで清掃をしている人がいる。
「いらっしゃいませ」「暑いですねえ」「暑いですが~」、ちょっとした会話に土地の手触りがある。

現存する城では3番目の高さという、6層の急な階段を上っていくと、ふくらはぎが突っ張り着かえたばかりのシャツがぐっしょり。
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天守閣に着いたら涼しい風が吹いていると思ったらそうでもない、が景色に一息つく。
天守閣を降りてダラダラと歩くと日影があって気持ちがいい。
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ちっとも動かないから噴水口かと思ったら、そうじゃないよ、といわんばかりにちょっと動いてみせたアオサギ。
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武家屋敷、あとで船頭さんに聞いたら道路を広げる費用がなかったのでそのまま残された古い家並み。
右側はお堀でアオサギ、白鳥が遊び、花が咲き、なんとも言えないいい感じ。

小泉八雲記念館。
原稿を書いた机、キセルを喫った黄八丈の小さな座布団、トランク、、愛妻・セツのことを書いた子や孫の文章、セツの姿見、草稿の裏に書いた家計簿、、日本婦人の礼儀作法の優美なること、この先何十万年も再び現れることなかるべしという八雲の言葉、女中を呼ぶときに使った江ノ島で買ったほら貝、、たしかにあったけれど今は失われた日本の面影。
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迷ったけれどもあんまりお堀がいい感じなので舟の目線でも見たくなって「堀川めぐり」、50分。
船頭の案内も面白く乗ってよかった。
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お金が足りなくて石垣を積めなかったところは鎮守の森になっていて、ちょっとマングローブの川を思い出す。

そんなわけで二日目の午前中は松江城で過ごし、車で佐太神社へ。
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なんの変哲もない田舎に突然三つの神殿が現れたのはなかなか偉観。
出雲國風土記に「カンナビヤマの麓に座す」佐太大神社(さだおおかみのやしろ)或いは佐太御子社(さだみこのやしろ)と見え、延喜式(えんぎしき)には出雲國二ノ宮と称され、出雲國三大社の一つ、ということだ。
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舞台がガランとあって神々の舞う姿がちらっと見えた。
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藻汐祓、穢れを祓う。
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島根半島・北浦の先まで走って方向を変えて美保神社に向かう。
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神社の前には何軒かの旅館や土産物屋があるが、正直いって廃れている。
時間は既に2時を回っているのに昼飯を食いそびれていたので、車を停めた時に誘導してくれた土産物屋でイカ焼きを食う。
話好きなおばさんが飛行機が嫌いだからバスで東京に行く話とかいろいろ喋ってくれるのに相槌を打ちながら、あまりうまくないイカ焼きを食う。
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そこからさらに奥に行くと美保関灯台だ。
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美保関の沖で昭和2年に海軍の訓練で軍艦が衝突して119名もの死者をだしながら軍はそのことをひた隠しにしていたことなどを記す碑があった。
権力の不透明性は今に始まったことじゃない。

じりじり暑い日差しを窓越しに感じながら境港の魚センターを見て、大根島経由(水木しげるロードは通らずに)で揖屋神社に。
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ナビちゃんがそういうから高速道路(といっても一車線、緊張する)に乗って皆生温泉へ。
宿の人に電話して人間ナビで宿に。
私鉄総連総会があるらしく、議長などが分宿している。

皆生は半世紀も前に上司のお供で来たことがある。
上司は翌日ゴルフ、俺は鳥取砂丘などに案内して貰った。
そのとき酔っぱらって民謡をがなった旅館がどこだったかはすっかり忘れた。
思い出とはずいぶん違う白けた温泉街になっていた。

宿で教わった寿司屋は妙なクラブが並んでいて怖いお兄さんが客引きをしている一角、恐る恐る入ってみるとこれが正解。
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昨夜宍道湖で食べなかった、ボタンエビ、サザエ、ウニ、アカガイ、ヒラメ、中トロ、カンパチなどの刺し盛り。
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小さいけれど薫り高くめっちゃうまい鮎は写真を撮る前に頭を食って尾ひれまできれいにしてしまった。
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白身のすり身に玉ねぎ、シソなどを入れたハンバーグ。
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店のおばちゃんが「よく入りますねえ」というほど食って、隣にいた倉敷男と語って、今夜もまたいいご機嫌で帰りました。

昨日も今日も13000歩也。
Commented by c-khan7 at 2012-07-15 23:12
舟の船頭さんは「徳さん」じゃなかったですか?
Commented by at 2012-07-15 23:36 x
本当に生きたくなるじゃないか、罪なんだから、もぉ.......、
Commented by marsha at 2012-07-16 05:47 x
もう鮎を召し上がったのですか。羨ましいです。 鮎程好きな魚はありません。 塩焼きと鮎雑炊が何より好きです。 鮎のちょっぴり苦い鮎腸も美味しいですねー。 鮎の塩焼きなら十匹くらい平気で食べちゃいます。 昔は母に豪勢に食べさせて貰いましたが。自分ではなかなかそんなには食べられません。 今は天然お鮎なんて殆ど手に入りませんし。 四国の四万十川の鮎を時々取り寄せることがあります。 七厘に炭を起こし、盛大に煙を上げて焼きます。 串を打って化粧塩をあてて汗びっしょりになりながら焼きます。 夫は全く鮎に興味を示しませんでしたから、もっぱら私めが食すのでした。 鮎を焼く時にはクサヤも序でに焼きます。あれも好きなんですよ。その為に物置に炭と七輪を三つ置いております。 
Commented by marsha at 2012-07-16 06:33 x
先達て稚鮎を沢山手に入れましたので、それは煮ました。
五十匹くらい、山椒の実を入れてみりん、酒、醤油、ザラメで勿論骨まで柔らかく、形を崩さないように、煮ます。 ご近所のMちゃんが匂いを嗅ぎ付けてやって来たので、半分差し上げたら、瞬く間になくなってしまいました。もう一度煮たいと思い、魚屋を覗くのですが、稚鮎はありません。 3匹程半膳の白いご飯に載せて、熱いお茶を注いでお茶漬けも美味しい!
Commented by saheizi-inokori at 2012-07-16 09:28
c-khan7さん、マツエい、かもしれない。
これは櫓や竿は使わないで済みます。
もっとも狭い橋のトンネルを壁にぶつけないで通り抜けるには5年かかると威張ってましたよ^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-07-16 09:29
蛸さん、日本も捨てたもんじゃないでしょう^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-07-16 09:39
marsha さん、名古屋勤務の昔、美濃の奥で鮎をたらふく食べたこと、鬼怒川のほとりで、蚊を叩きながらむしゃぶりついた鮎、秩父で食べたセゴシ、、鮎の思い出は尽きません。
稚鮎をカラッと揚げるのもいけますね。
クサヤも好きですが、あの匂いは鮎の香りを消してしまいませんか?
ああ、こうして書いていると又鮎の里を訪ねたくなります。
Commented by みい at 2012-07-16 10:27 x
こんにちは~
 山陰良いですね~
ひとり旅、しかもレンタカーでいいなあ。
鮎はホントに美味しそうです。
ああまた旅にでたくなりました^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-07-16 12:32
あれ、みいさん、お帰りですか!さっそくお邪魔します。
Commented by 創塁パパ at 2012-07-22 06:37 x
「お魚」の新鮮さが、写真に表れてうらやましい(笑)船頭は「徳」さんではなかったですね(笑)
Commented by saheizi-inokori at 2012-07-22 09:42
創塁パパ さん、徳さんの子孫かもしれません^^。
いい喉でしたよ。
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by saheizi-inokori | 2012-07-15 22:11 | こんなところがあったよ | Trackback | Comments(11)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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