自由が丘から等々力まで歩いたときにあったことなど

小さな本屋に居たら入ってきた女性、40デコボコか「Uちゃん、ダメよ、ほらね、だから、どうしたいの、、、」、優しい母親の声で小さな子供にひっきりなしに話しかけている。
あれ、ひとりで入ってきたのになあ、と彼女の周囲を注意してみるが、誰もいない。
小太りだが、懐にいるのでもおぶってもいない。
ただひたすら、Uちゃんに呼びかけ、話しかけている。
「ねえ~、Uちゃん!おもしろいでしょう、ね、Uちゃん」
話しかけながら、目は手にした雑誌から離さず、、6・7分もいただろうか、その雑誌を買って勘定を払って、またUちゃんと話ながら店を出て行った。
つい物語を想像するのは悪い癖だ。
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二軒ならんでいる焼き鳥屋。
一軒は開け放った戸から、もうもうとケムを吐き出し、カウンターはぎっしり、妙に気合負けして入りにくい。
隣の店は戸が閉まって静か、恐る恐る開けてみると、客ゼロ、親方と目があってしまう。
そこで引き返せない気の弱さ、ついつい座って、しかもバカみたい、5種類のもつ焼きを一本づつ5本(500円)も注文してしまう。

でも、もしかして、、横浜の中華街だって混んでる店の隣で閑散としている店が意外にうまいこともあるんだから、、。
待つことしばし、出されたもつ焼き、、見るからにまずそう、食べてみたら、、まずいのを通り越して、苦いような変な味がする。

熱燗で口を洗うように流し込み、トマトの輪切りを救いに、もう漬物を注文する勇気もない。
口開けの客だから残しちゃいけない酒もお代わりしなくちゃと、がんばっみたが、、半分食べて、とうとう我慢できなくて勘定を頼んだ次第。
うまい店を見つけることに自信があったはずなのになあ。
外に出たら相変わらず隣の店は大賑わいだった。
お客は正直だ。
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そういえば、昨夜、浅い眠りの中で見た夢。
万緑の高原で一緒に行った連中が座って水彩でスケッチをしている。
後ろから見て歩くと、なるほど緑のグラデ―ションを表すのは難しいんだなと思った。
俺もイッチョ描いてみようか、、と思ったところで目が覚めた。
カラーの夢は久しぶりだった。
さいきん旅に出てないなあ。
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Commented by LiberaJoy at 2012-06-29 15:01
もう15年以上も前になりますが、とある情報誌の編集者をしていました。お店を探すのが、まずの仕事。そこで雑誌の出来が決まってしまいます。当時は、今ほどネット世界が発達していませんから、自分の嗅覚が頼りです。
ひたすら歩くことでした。
いわゆる、有名店でなく、本当においしいお店を探すコツは、お昼時が一番でした。まじめに「ランチ」営業をやっているかどうか。
そして、お店から出てくる人の顔を見れば、おいしいかどうかわかりました。愚直にやっていました。
Commented by saheizi-inokori at 2012-06-29 15:15
LiberaJoyさん、逆に私は取材を受ける側でしたが、ひとつの局がある店を取り上げるとほかの局も横並びで同じ店の同じ商品を取り上げるのでした。
30秒もかからない放映にあれだけの準備をするのだからもう少しきちんと取材をすればいいとは思いましたが、、。
鎌倉番組で1200円の玉子焼き定食が長蛇の列とともに紹介されます。
どんなにうまくても玉子焼き定食にその値段は非常識であるという視点は見当たりません。
情報番組が信用できない所以ですね。
LJさんのような人が住みにくい世界なんでしょうね。
Commented by junko at 2012-06-29 17:38 x
Ciao saheiziさん
笑 もしかしてその女性、足元にワンちゃんとか連れてたとか??

最近携帯のイアーフォンとマイクが一体化してるので、歩きながら一人でしゃべってる人を見て、そういう機材があるとは知ってても、毎回ぎょっとします 苦笑

そんなにまずい焼き鳥って今までお目にかかったことありません
貴重といえば、貴重 ははは 汗;
Commented by saheizi-inokori at 2012-06-29 18:38
junkoさん、そうではないのです。独り言というんだろうな、彼女だけに見える子供に一方的に語りかけているのでした。
あの串焼きは冷凍ですが、かなり古い冷凍でしょう。当たらなかったのが幸いです。アルコール消毒が効いた?^^,
Commented by junko at 2012-06-29 19:54 x
消毒しすぎないようにね!! 笑
Commented by たま at 2012-06-29 23:18 x
得べかりし「水子地蔵」さんの年齢を数え、その「水子地蔵」さんに話しかけていた(?)としたら、実に切ない話ですね。
「ゼラニウム」(?)又は「西洋宵待草」(?)と「ガクアジサイ」の「白」も新鮮ですネ。
「ショウチュウ」の「白」のお湯割りと漬物を近くの居酒屋にてしこたま味わって、「根元の白い髪」がしきりに目立ちはじめた「夜遊び髪さん」不在の自宅にて 草々
Commented by saheizi-inokori at 2012-06-29 23:49
junkoさん、ご心配ありがとう。
大丈夫、というよりそんなに飲めなくなりましたよ^^。
Commented by saheizi-inokori at 2012-06-29 23:50
たま さん、ちょっとそんな感じもしましたよ。
夜遊びカミさん、外で元気もいいですね。
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by saheizi-inokori | 2012-06-29 11:53 | よしなしごと | Trackback | Comments(8)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori