「一人酒盛」よりも「三人酒盛」、酒は楽しく飲むべし 第15回新宿亭砥寄席
2012年 03月 27日
16日のこと。
新宿文化センター、東京生活が長いけれど知らない所が多いものだ。
考えてみれば寄席以外にホール落語を聴きだしたのはこの数年だもの、演劇に行くじゃなしホールの類を知らないのは当たり前かもしれない。
思い出した。
この日は用賀の病院に行って新宿駅でロマンスカーを見て、三丁目のバルトで「ヒューゴの不思議な発明」を見て、そこから歩いてここサ行ったのだ。
粋とは到底言い難いパンフレットを見てもわかるようになんだかごちゃごちゃした落語会だった。
まず瀧口某が自ら司会をして自分の本の出版記念の座談会をやる。
本の中で右女助とつばめという噺家のことを取材した平治と権太楼に、もう一つ空席は市馬がメンバー。
本の宣伝もすれば、つばめや右女助のことを語らせるは、権太楼の文科大臣賞の挨拶やお祝いや途中から参加した市馬に「達者でな」を歌わせるは、、でまとまらない変なトークになった。
そしてよせばいいのに、前座の市也が「一目上がり」までやって、駒次が「鉄道戦国絵巻」をやるのだ。
藤原新みたいな顔の駒次は久しぶりだったが、東京の東急沿線の人たちには(人にしか)わかる鉄道ネタで爆笑。
面白いけれど何度も聴きたいとは思わないネタなのは鉄道線路の擬人化はあっても人間が登場しないからではないか。
落語ってのはやはり人間の噺だと思う。
市馬「花見の仇討」、これはよかった。
ぱあっと花が咲いて、いっちょう酒を担いで繰り出しますかィ、趣向も凝らして。
そんな明るい気分が横溢、いかにも市馬らしさが出た。
中入り休憩では権太楼(左)、市馬、みえないけれど平治が瀧口の「落語の達人」のサイン会。
権太楼のうしろにいるのはおじさん(芸名)。
平治「平林」
今日は落語協会の人に囲まれて芸協ひとりでいじめられてます、と笑わせる(面白くもないが)のは良いとして、あとに出る権太楼のネタをばらしてしまう。
シャレのつもりかもしれないが客が面白くないことをしてはいけない。
ネタの方もつまらないクスグリが多くて前座噺をあえて取り上げただけのなにものもなかった。
金比羅フネフネのお囃子に乗って登場した、権太楼「一人酒盛」。
開口一番、「あんな落語をしてるようでは芸協もダメです」、シャレじゃないかも。
なんどもいろんな噺家で聴いたネタだが、どうも俺はこの噺があまり好きじゃないようだ。
面白くなくはないのだが、、ようするにノンベイとしてはお預け食って手伝いばかりさせられて、さいごまで飲ませてもらえない留さんに感情移入してしまって、、悔しさが、、。
だから熊さんのいやらしさ、意地悪さがうまく出ているほど、つまり演者がうまいほど、俺の悔しさが募るのかもしれない。
そういう意味で今夜も辛く悔しい思いを噛みしめて(ぐすん)夜の巷に出ることと相成った。
だから三丁目「池林房」で居残り会が盛り上がったのは当然だ。
珍しく店の社長とも逢えて気がつくと終電に近くなっていた。
三人酒盛の方がいいのさ。
新宿文化センター、東京生活が長いけれど知らない所が多いものだ。
考えてみれば寄席以外にホール落語を聴きだしたのはこの数年だもの、演劇に行くじゃなしホールの類を知らないのは当たり前かもしれない。
思い出した。
この日は用賀の病院に行って新宿駅でロマンスカーを見て、三丁目のバルトで「ヒューゴの不思議な発明」を見て、そこから歩いてここサ行ったのだ。
まず瀧口某が自ら司会をして自分の本の出版記念の座談会をやる。
本の中で右女助とつばめという噺家のことを取材した平治と権太楼に、もう一つ空席は市馬がメンバー。
本の宣伝もすれば、つばめや右女助のことを語らせるは、権太楼の文科大臣賞の挨拶やお祝いや途中から参加した市馬に「達者でな」を歌わせるは、、でまとまらない変なトークになった。
そしてよせばいいのに、前座の市也が「一目上がり」までやって、駒次が「鉄道戦国絵巻」をやるのだ。
藤原新みたいな顔の駒次は久しぶりだったが、東京の東急沿線の人たちには(人にしか)わかる鉄道ネタで爆笑。
面白いけれど何度も聴きたいとは思わないネタなのは鉄道線路の擬人化はあっても人間が登場しないからではないか。
落語ってのはやはり人間の噺だと思う。
ぱあっと花が咲いて、いっちょう酒を担いで繰り出しますかィ、趣向も凝らして。
そんな明るい気分が横溢、いかにも市馬らしさが出た。
権太楼のうしろにいるのはおじさん(芸名)。
平治「平林」
今日は落語協会の人に囲まれて芸協ひとりでいじめられてます、と笑わせる(面白くもないが)のは良いとして、あとに出る権太楼のネタをばらしてしまう。
シャレのつもりかもしれないが客が面白くないことをしてはいけない。
ネタの方もつまらないクスグリが多くて前座噺をあえて取り上げただけのなにものもなかった。
金比羅フネフネのお囃子に乗って登場した、権太楼「一人酒盛」。
開口一番、「あんな落語をしてるようでは芸協もダメです」、シャレじゃないかも。
なんどもいろんな噺家で聴いたネタだが、どうも俺はこの噺があまり好きじゃないようだ。
面白くなくはないのだが、、ようするにノンベイとしてはお預け食って手伝いばかりさせられて、さいごまで飲ませてもらえない留さんに感情移入してしまって、、悔しさが、、。
だから熊さんのいやらしさ、意地悪さがうまく出ているほど、つまり演者がうまいほど、俺の悔しさが募るのかもしれない。
そういう意味で今夜も辛く悔しい思いを噛みしめて(ぐすん)夜の巷に出ることと相成った。
三人酒盛の方がいいのさ。
文治を襲名しようとする人が「平林」を演るようじゃ、「芸協はダメ」と言われても仕方ありませんね。
「一人酒盛」の熊は根は好人物で、本人としては二人で酒盛りをしているつもりなんです。決して意地悪をしているつもりはない。でも客観的にみればやっていることはヒドイ。そこのズレの面白さなんでしょうね。
実生活でも時々起きうる事ではないでしょうか。
「一人酒盛」の熊は根は好人物で、本人としては二人で酒盛りをしているつもりなんです。決して意地悪をしているつもりはない。でも客観的にみればやっていることはヒドイ。そこのズレの面白さなんでしょうね。
実生活でも時々起きうる事ではないでしょうか。
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saheizi-inokori at 2012-03-28 09:25
ほめ・くさん、クマさんの一人酒盛、私もそう思いますよ。
そこがうまく演じられる人とそうでなくてモロ憎さげになってしまう人が分かれますね。
権太楼はその点合格点だったと言えるでしょう。
それでもアタシャ、悔しかった^^。
そこがうまく演じられる人とそうでなくてモロ憎さげになってしまう人が分かれますね。
権太楼はその点合格点だったと言えるでしょう。
それでもアタシャ、悔しかった^^。
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豆ママ
at 2012-03-29 00:09
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「一人酒盛り」・・・同感です。「猫の災難」も一人で酒盛りですが・・・憎ったらしい一人酒と可愛い一人酒盛りがありますね。
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saheizi-inokori at 2012-03-29 09:31
豆ママ さん、残された人生、いい酒を飲みたいものです^^。
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創塁パパ
at 2012-03-31 23:03
x
佐平次さん。「居残り会」最高の「長居」でしたね(笑)
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saheizi-inokori at 2012-03-31 23:06
創塁パパ さん、長居でもありましたが始まるのも遅かったですね^^。
あの座談会のせい?
あの座談会のせい?
by saheizi-inokori
| 2012-03-27 12:50
| 落語・寄席
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Comments(6)