「ヒューゴの不思議な発明」のパリの駅と東京駅の違い

朝の記事↓に書き落としたこと。

記事の中で猥雑ともいえる駅の雑踏というようなことを書いたけれど、映画の中のパリの駅はとても素敵なのだ。
建物もすごいけれど構内にある店がしゃれてる。
オープンカフエがあって毎日同じおばさんが犬を連れてきて座っていると、おばさんに気のありそうなおじさん（おじさんもおばさんも相当健康優良児）がやってきて犬にちょっかいをかけようとしては噛まれたり吠えられたりする。
隣には花屋があってノッポの鉄道公安官が憎からず思う女が働いている。

カフエでは楽団が生演奏をやっていて、それは懐かしい曲ばかり。
かつて映画の世界で名をはせたお爺さんがやっている店は趣味の骨董屋でお爺さんは暇だから手品をやっている。
それに引き換え東京駅の構内（改札の中）はつまらない。
今風の食い物屋にお菓子屋が並んで”売りまくって”いる。
改札の外にも同じような店が櫛比しているのだし大丸デパートもある。
陣取り合戦で列車から降りた客を少しでも早く捕まえようとすればそれは改札内の方が有利に決まっている。
それをもってお客の利便に応えていると言いたいのが鉄道会社なのだろうが、改札の外でも十分用が足りる店をいくつも作って売り上げを誇ってもしょうがないだろう。

俺が駅の構内をデザインしろと言われれば
ゆったりした待合室、そこにはホテルのコンシェルジエ顔負けの案内スタッフ（障碍者への情報提供は世界一）の配置、日本中の主要地点のライブ映像が見られるオンデマンド画面がある、本屋もあってベンチに持ち出して読める。
大道芸とかストリートミュージシャンがマイクを使わずに芸を披露できるスペース、浴用設備（少なくともシャワーと化粧直しができるスペース）、簡単な医療室、日本中の名産・「今月のベスト１０」の展示即売、ワインバー（室内楽のライブ）、世界の麺‘ズ・コーナー（屋台から好きなものを買ってきて真ん中の広場で食べる、安いことが売り）、、、
なんてのがいい。
あまりもうからないだろう。
でも損して得取れっていうじゃないか。
日本の玄関がパリの駅に負けてほしくないし。