浅草羽子板市がよく似合う 粋な雲助一門会@浅草見番
2011年 12月 19日
治った今週は年の瀬ラッシュ、落語ラッシュ。
きれいな芸者が出てくるのを見たことはあるが中に入るのは初めて、なんかワクワクする。
自由席なのではやめに行ったのだ。
うまい具合に後ろの壁によりかかれる場所に部屋の隅に重ねてあった椅子を置いて膝小僧対策も万全、持参したお握りで腹ごしらえ。
すぐに御大雲助が出て、坐骨神経痛になってしまった(俺が行った紀伊国屋寄席の日に)、圓太郎、志ん輔、小燕枝、、噺家(年頃の)が同症相憐れんで「坐骨家落語会」をやろうかと盛り上がった、なんて話し、ビッコの噺はやれなくなったと師匠の馬生と語り合ったことなどにも触れて、チンさん、バさん、合わせてチンバ将軍が出てくる小噺をする。
私も足をひきづっているから許される噺って、なに遠慮しないでどんどんおやんなさいよ。
言葉狩りなんかに負けちゃ噺家の名がすたる。
「前座がやる噺をします」と言って、「持参金」、妊娠10カ月のブスを持参金目当てに嫁に貰う、頓知の利いた噺。
終わってから
やりようによっては後味の悪い噺、上野鈴本では禁演とされている。と説明したがしごく楽しく後味の良い噺にしてやった。
上方落語の「逆さの葬礼(そうれん)」に出てくる
見世物小屋のあれこれオカシナ噺を自身の思い出もまじえて語り、あの口上へ。
うまくいった油売りの浪人が”ホウレンソウのお浸し”を肴に一杯呑んで酔っ払って、よせばいいのにもう一回やってしゃべりだして歯の間に挟まったホウレンソウを取り出して「何だ?ホウレンソウか」。
うまいもんだ。
やさしい屑や、強欲・夜郎自大な大家の造型が念入りだ。
らくだのカンカンノウは地下鉄車中で読んだミステリにも出てきたのでちょっとしたシンクロニシテイ。
らくだから髪の毛むしって、漬けもの桶に押し込んで(骨が折れたようだ)
ありゃありゃありゃりゃ、ありゃありゃありゃりゃ神輿を担ぐようなかけ声もろとも落合の焼き場にいくところまであますところなくやって、ああ、たっぷり!
樽にいれた願人坊主と久さんが「どこ行く?」「焼き場だい」と話をするところとか、らくだへの恨みの追憶で「狸の皮」を買わされた話などは初めて聴くような気がする。
噺の世界に独特の色合いをそえていた。
昼の部が終わって3時、夜の部開演までの時間を落語仲間のご婦人と三人で浅草散歩。
ついでこの後下北沢に駆けつけるという白酒。
長めのマクラ、俗に言う毒舌ってやつだ、楽屋噺も多い。
俺はこの人のこれがあまり好きじゃない、そんなに面白くないんだね。
白酒に満足して帰って、又期待してくると、ちょっとがっかりすることが多い。
ところがネタ・「四段目」に入ると、ぐいぐいと引っ張っていく。
芝居好きの定吉の旦那に対する小生意気かつ可愛い抵抗が面白くて否応なしに笑わされる。
白酒が聞けば「否応なしに」なんて笑わなくて結構と返されるかもしれないが。
そしてますます取りにくくなってる予約をとるのだ。
みっちりとややニヒルな酔っ払い親子。
大店の大旦那と若旦那という設定にしていたが俺はいままでもう少し小さな店のイメージだった。
再び、いや三度というべきか雲助
ご趣味にいろいろありますと言ってニヤッと笑う。
イントロクイズ、ここで解れば100点だと。
「ゴルフの好きな」で50点、俺には最後まで解らなかった「浪曲社長」、初めてだ。
浪曲が好きな社長が新入社員と珍問答、浪曲をうなる新人が現れて大喜び。
芸域の広い雲助オヤビン。
「待った」がなぜいけないのか、隠居の忠告などを挿入し、二人の石をうつ風情をくどいくらいに描写するなど、囲碁を知らない客にこの噺の勘所を教える工夫、了解です。
爽やかな笠碁、ちょっと老人の嫌らしさが足りないのは俺たち老人客に対する思いやりと受け取りました。
羽子板市の屋台をひやかし、仲見世を抜けて、ではサヨウナラ、が言えなくて一杯が二杯、二杯が、、四杯?かなり飲んで、今度こそサヨウナラをしましたとさ。
おまけに大晦日、新年の匂い
あーーいいなあーーー
日本で年越ししたいなあ
さようならが言いづらい...わかります
saheiziさんたちとしゃべってると時間があっという間に過ぎていく
時計を見ながら、もうすぐお開きにしないといけない時間だなあ..なんて私も残念に思いますもん
お別れしづらくて、目黒で思わず閉店間際の喫茶店に入ったの憶えてる?? 笑
浅草は美味しそうなおまんじゅうがいっぱいで、この写真に釘付けです。寒くなってから食い意地が張ってしまって。
サザエさん一家の羽子板が欲しいです。
四杯も飲まれて、本当に回復されたのね。まだまだお若いです。
やっぱり好きだなあ。
どうぞ又お声をおかけくださいマシマシ^^。
この饅頭の字が楽しいです。
朝日名人会はまだ行ったことがないのですよ。
見番ハネてから北へ向かわず南下したのは、ご婦人連れだったからでしょうか。
白酒は子供が上手い。子供の上手い人は例外なく落語も上手い。
雲助の「浪曲社長」って当代圓歌の新作だと思いますが、レアモノですね。こういう会でなくては聴けないでしょう。
北沢とかぶってしまい行けなかったのが、残念です。
それにしても、「落語ざんまい」の日でしたね(笑)
そして、やっぱり食べ物が、ね。どんなににらんで念じても手が届かない。目の毒でありんす。
シメサバは和ガラシで食べるのも乙ですよ。