大震災が教えてくれたこと 選択と集中、巨大化の罠から脱出しよう
2011年 06月 20日
世界7月号に浜矩子が「大震災後のニュー・ノーマル」という論文を書いている。
震災を境に、我々の日常の「これが普通」の「これ」を変えなくてはいけないという。
そして目指すべきニュー・ノーマルをあげている。
いわく、「ローカル」の重要性、地域密着的なものがグローバルと共存したときに危機対応力のあるコミュニテイが形成される。
それは大きい者と小さい者、強い者と弱い者、相異なる特性を持つ多様な者が共存している場所でもある。
(銭湯こそ地域密着)
俺がとくに共感したのは「選択と集中を止めて協調型分散体系」をつくること、「巨大化はほどほどに」の二点だ。
俺は震災がなくとも「選択と集中」「巨大化」の行きすぎによる弊害は日本社会を不活性にしていたと思う。
没個性的な競争に生き残った人々は、多様な個性をぶつけあって切磋琢磨すること(めっそうもない!)を止めて、あたかも官僚のように(官僚はいっそう官僚らしく)保身を行動原理とする。
一旦克ち得た地位や収入を失いたくない、自分の仕事さえ無事ならよし、そこには全体を見る洞察力は育たないし他部署・他人を気づかい助け合う心や知恵がなくなっていく。
記号化した言葉しか存在しない組織にあって“心ある“人は圧殺される。
質の向上?みんなと同じが一番、出る釘は打たれる。
(小さき者は可愛い)
そういう風土には人材とくにリーダーが育たない。
会社が大きくなって立派なビルの豪華な社長室におさまっていてもその内実は空疎、組織を不断に活性化しつつ新しい“あるべき姿”に向けてリードしていく統率力も指導力もない。
なによりもリーダーに必要な独創力、構想力がない。
計画的に後継者や中間幹部を育てようとしないから組織全体が力を失う。
「お客様第一」「現場第一」「安全第一」、、どこかの研修で聴いてきたスローガンを叫ぶけれど、その内実は「自己の安全第一」「上司の覚え第一」でしかない。
(小さき者は可愛い!)
その結果を大震災が露呈した。
民主党政治家、東電、メデイア、官僚、、身に余る巨大化の弊害がもろに噴出した。
ユニクロの経営者が「ユニクロは世界一を目指しているがその過程で世界一の組織を経営できるだけの人材を育てられるかどうかが最大の問題だ」と語っていたような記憶がある。
震災を境に、我々の日常の「これが普通」の「これ」を変えなくてはいけないという。
そして目指すべきニュー・ノーマルをあげている。
いわく、「ローカル」の重要性、地域密着的なものがグローバルと共存したときに危機対応力のあるコミュニテイが形成される。
それは大きい者と小さい者、強い者と弱い者、相異なる特性を持つ多様な者が共存している場所でもある。
俺がとくに共感したのは「選択と集中を止めて協調型分散体系」をつくること、「巨大化はほどほどに」の二点だ。
俺は震災がなくとも「選択と集中」「巨大化」の行きすぎによる弊害は日本社会を不活性にしていたと思う。
没個性的な競争に生き残った人々は、多様な個性をぶつけあって切磋琢磨すること(めっそうもない!)を止めて、あたかも官僚のように(官僚はいっそう官僚らしく)保身を行動原理とする。
一旦克ち得た地位や収入を失いたくない、自分の仕事さえ無事ならよし、そこには全体を見る洞察力は育たないし他部署・他人を気づかい助け合う心や知恵がなくなっていく。
記号化した言葉しか存在しない組織にあって“心ある“人は圧殺される。
質の向上?みんなと同じが一番、出る釘は打たれる。
そういう風土には人材とくにリーダーが育たない。
会社が大きくなって立派なビルの豪華な社長室におさまっていてもその内実は空疎、組織を不断に活性化しつつ新しい“あるべき姿”に向けてリードしていく統率力も指導力もない。
なによりもリーダーに必要な独創力、構想力がない。
計画的に後継者や中間幹部を育てようとしないから組織全体が力を失う。
「お客様第一」「現場第一」「安全第一」、、どこかの研修で聴いてきたスローガンを叫ぶけれど、その内実は「自己の安全第一」「上司の覚え第一」でしかない。
その結果を大震災が露呈した。
民主党政治家、東電、メデイア、官僚、、身に余る巨大化の弊害がもろに噴出した。
ユニクロの経営者が「ユニクロは世界一を目指しているがその過程で世界一の組織を経営できるだけの人材を育てられるかどうかが最大の問題だ」と語っていたような記憶がある。
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kaorise at 2011-06-20 14:15
私は女性が鍵になってくるのでは、と思います。
でもいままでの社会でつちかってしまった、女特有のひねくれた
弱者の視点を捨てないと難しいことかもしれません。
これは女性だけのことではなくて、弱い立場の人間すべてに言えることかも。けっきょくは信念でしょうか、、
組織でたたかってきたsaheiさんは、人のできないことをやって
きたんだなあと思います、、あらためて。
でもいままでの社会でつちかってしまった、女特有のひねくれた
弱者の視点を捨てないと難しいことかもしれません。
これは女性だけのことではなくて、弱い立場の人間すべてに言えることかも。けっきょくは信念でしょうか、、
組織でたたかってきたsaheiさんは、人のできないことをやって
きたんだなあと思います、、あらためて。
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saheizi-inokori at 2011-06-20 20:35
kaorise さん、脱原発、環境、少数者、弱者、フェミニズム、、どこか通底するような気がします。少なくとも石原都知事とは反対側?^^。
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melodynelson-2812 at 2011-06-21 04:47
選択と集中というのは言い換えれば排除という事なのでは?
なんて思うんです。組織はどんどん大きくなっていくのに実は
そこから排除される人もどんどん増えていって、実はかさは
大きいけど、中身はどこを切っても同じな金太郎飴・・・。
各々違う”顔”を持たない方が個々の事情や個々の背景を
考えないで済むから見ないようにしていたのが、それが
すっかり普通になってしまう・・・。そもそも色んなことが人間
が生活するに相応しいサイズを超えていた気がするんです。
原子力なんてものは完全に生態圏外のものですしね・・。
そういえば、世界7月号まだ入手してない・・。注文、注文。
なんて思うんです。組織はどんどん大きくなっていくのに実は
そこから排除される人もどんどん増えていって、実はかさは
大きいけど、中身はどこを切っても同じな金太郎飴・・・。
各々違う”顔”を持たない方が個々の事情や個々の背景を
考えないで済むから見ないようにしていたのが、それが
すっかり普通になってしまう・・・。そもそも色んなことが人間
が生活するに相応しいサイズを超えていた気がするんです。
原子力なんてものは完全に生態圏外のものですしね・・。
そういえば、世界7月号まだ入手してない・・。注文、注文。
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saheizi-inokori at 2011-06-21 10:01
melodynelsonさん、まさに!排除、選別の論理です。
効率、市場競争力のみの観点から”スグレタ“モノのみを残し金太郎飴にしてしまうのです。
金太郎の中で這いあがった管理者もまた金太郎的視点・頭脳しかないから桃太郎や一寸法師を評価できません。ましてちょっと変わった者は“鬼”にしてしまいます。
効率、市場競争力のみの観点から”スグレタ“モノのみを残し金太郎飴にしてしまうのです。
金太郎の中で這いあがった管理者もまた金太郎的視点・頭脳しかないから桃太郎や一寸法師を評価できません。ましてちょっと変わった者は“鬼”にしてしまいます。
by saheizi-inokori
| 2011-06-20 13:37
| 責任者を出せ!
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Comments(4)