浅草初詣は俺流はとバスで 蕎亭 大黒屋もよし
2011年 01月 17日
今はたまに字を書くとミミズの戯言になって、漢字も書けなくなって、それでいてブログには書けもしない文字が並ぶ。
gakisさんのコメントにもあったけどいろんなものが亡くなってしまって、その代わりにネットとか携帯とか、亡くなった言葉で言えば電算がらみのものばかりが幅ァ効かせている。
なくなりかけている都電をしのんでバスに乗って浅草に行くことにした。
家から渋谷までは東急バス、渋谷から池袋まで山手線。
ほんとはここもバスに乗りたかったけれど時間がかかりすぎるから又今度。
ちょっと前まで通勤にも利用した経路だけれど遠足にでも行くような気分で乗ると風景が違って新鮮に見える。
人々がそれぞれの物語を持っていると感じる。
彼らの会話を聞くともなく聞きながら窓の外から目を離さない。
音楽に夢中になる子も見どころあるぞ。
明治通りから白山通りに曲がってとげぬき地蔵の巣鴨駅を過ぎて行く。
学生時代、ここを走る都電に乗って滝野川の東大教授の家へ家庭教師に通ったことなど、今まで思い出さなかったことなどがリアルに思い出される。
東大教授を教えたんじゃなくてその息子を教えた。
下駄ァ履いて行ってお勤めの2時間(まったく無意味だったけれど)を終わって帰るときに廊下に俺の足跡がくっきりこっちに向かってついていたことや、お歳暮やお中元のおすそ分けに角瓶などを頂いて小躍りするような気持で帰ったこと、ああ、あのかわいい人のよさそうな坊や、どんな親父になってるだろう。
一度行ったけれど味のことは覚えていない。
団子坂を降りて不忍通りに入る。
よみせ通りの入口から谷中に行ったり、根津で飲んだり、そこから上野の森に抜けたり、、ここらもしょっちゅう来るところだ。
こうやって知っている街をつないで都内を縦走するのってなんだか落語の「黄金餅」、金兵衛が西念の遺骸を桶に入れて運んでいるときにやる言い立てみたいだ。
あっちは下谷から麻布まで海側の道を宮城を右に見るようにして西に行き、俺は反対側を逆方向に行くのだけれど。
志ん生は下谷御成街道、堀様のお屋敷、筋違門、本白銀、日本橋、おかめ団子の前、、と途中経路をひと息にしゃべって
麻布絶口釜無村に着いたときは、ずいぶん、みんなくたびれた、、アタシもくたびれたという。
俺はバスに乗って窓越しに携帯パチパチ、ちっともくたびれない。
道灌山下を右に曲がって西日暮里駅方向に向かうと開成高校ではセンター試験の立て看板。
荒川4丁目で再び明治通りに入る。
自動車免許をとりたての頃は運転したくてしょうがないから「○○通り完全制覇」に挑戦して「明治通り」「甲州街道」「山手通り」、、いろんな通りを尽きるまで走ったことがある。
ブリみたいに途中からいろんな名前になる道もあって「明治通り」もその一つだったか、今は忘れた。
世界遺産でなくとも東京遺産にはして欲しい都電荒川線の終点三ノ輪橋を後ろに見て竜泉、ここをちょっと入ると「一葉記念館」がある。
亡妻が手術の前に行きたいと言ったのでお供したことを思い出す。
小さな建物に若くして死んでしまった人のことが展示されているのを一緒に見ながら、なんとなく縁起でもないように感じた。
窓から薄明かりが差しこんでいて外の喧騒も消えていたような気がするのだが、どうやって大塚の癌研からここに来たかと言えば多分都電だったはずなのに思い出せない。
鷲(おおとり)神社、以前正月二日に店を開けた後、社員の有志と浅草に初詣に来ることが多かったが、ある年、浅草七福神巡りをしようと歩いて、その中にここもあったような気がする。
何事も「気がする」「忘れた」のこの頃だ。
あの日、時間切れと体力切れで五福神しか廻れなかった、それは覚えている。
池袋で運転手さんに所要時間を訊いたら一時間、ぴったり一時間で「浅草公園六区」に着いた。
ゆっくり浸かる。
業界人がAKBのなんとかがかんとかだとしゃべっているのも浅草らしい。
それなりの人出。
お参りするのに行列ができているのだが本堂の扉は閉まっているのだし、階段の幅は広いのになぜ並んでいるのかが理解できない。
行列の横から手を合わせてお賽銭は外の阿弥陀様に。
ここはネットなどで知った店、入るのは初めて。
ところがこいつを食べられるようになるまでのツナギで注文した、焼き味噌、タタミイワシや月見とろろの出てくるのが遅いから空きッ腹でやってしまった(燗徳利は昨日の記事に写真)。
仕上げに手打ちうどん、絶妙の喉ごしと歯ごたえ、鴨なべの出汁がうまくて、お代わりをしたかったが、ここは蕎麦やなので蕎麦を。
写真は二人前を三人で分けてそのうち一番少量が俺。
いい気持ちになって帰りは電車で。
遅ればせながら、改装後の初入浴。バリアフリーにされて、きれいになってました。ここは江戸期から続く都内屈指の歴史ある銭湯。黒褐色の天然温泉で、半露天風呂もある、銭湯とし ...... more
ぶらり途中下車の旅!ですね。
浅草にも氷水はあるのでしょうね、きっと。
バスの旅って、町の景色や外が見れるから楽しいですよね
私も時間のある時にあえてバスを使ったりします
蛇骨湯ねー
私は行ったことないんだけど、温泉に行きたいと言うイタリア人の友人が会議で3泊で東京に行くと言ったので、浅草をお勧めして
ネットで調べてこの銭湯を教えてあげた
結局行かなかったみたいだけど
今回は行ってみようかな、どっかの銭湯
食事の締めがそば
いいですね――
理想的
美味しいものは見るだけ~でしたが、ありがとう^^。
今度は浅草にしましょうかね。
いいところですね。行きたくなりましたよ。
又違った場所に ご案内をお願い致しますね。
このルート楽しいですよね。「鴨鍋」もおいしそう。私は今週は土曜までずっと出張です。5泊ですよ。これは今までで最高記録(笑)
ときどき訪問しては読ませていただくだけで楽しませていただいてましたが
きょうはいつも見慣れた地元の風景に驚きつつ
思わずコメントした次第です。
何ともほのぼのしたバスツアーでしたね。
三ノ輪都電駅付近・・・東京遺産、賛成です!
どのあたりが地元でしょうか、バスがどこかですれ違っていたのでしょうか^^。
楽しみに拝見します。