森村泰昌展をみて「踏みはずす美術史 私がモナ・リザになったわけ」を読む
2010年 04月 30日
不思議の国の兎じゃないけど、チクタクチクタク、早く早く、9日には終わっちゃうよ!
「森村泰昌 なにものかへのレクイエム」(東京都写真美術館)。
俺は二度行って来た、なんせタダじゃけの。
パッと見ても面白いけれどじっくり見ていると細部にいろんな仕掛けがあって楽しい。
チエ・ゲバラの動画、寡黙な英雄が時々ボソッと口を動かす。
口紅を塗った毛沢東。
エイゼンシュタインは金平糖でできた髑髏をかざし、ピカソの両手はパンでできている。
ヒトラーを題材にした「私は独裁者になりたくない」、画面の半分でヒトラーと思しき独裁者が奇妙奇天烈なアジ演説をする。
反対側半分でヒトラーの分身とも思しき誠実な男が「私は独裁者になりたくない」と語りだす。
支配し、無視し、貪り、殺す独裁者の定義を。
21世紀の独裁者は悪人の顔をしてない。
国家、企業、あらゆるものが独裁者たりうる。
あたかも二人は同一人物だよというように。
ウォーホルの動画も不思議だ。
白に「”モンローになったウォーホル“になった森村」黒に「カメラを構えたウォーホルになった森村」の二枚の等身大に近い動画。
俺が画面の前を右左すると画面の二人も俺を追って視線を動かし体を向ける。
たくさん観客がいるのに、どういう仕掛けなんだろう。
途中で向きを変えたり立ち止まったり速度を変えてみたり、いろいろやってもついてくる。
監視している女性(美人、関係ないか)にどないなっとんの?と訊いたけれど質問の意味が判ってもらえなかった。
あまり面白いのとワケワカなこともあったら文化村の本やでこの本が。
面白い面白い。
でもやっぱりワケワカなところも。
まあ、読んでごらんなさい。
目次はこんなだ。
1・美術の極意 「オンナ・コドモ」美術史
2・「モナ・リザ」になる 空装美術史
3・巨匠はみんな下手だった ヘタくそ美術史
4・アンデイ・ウォーホルはポップではない アメリカ現代美術史からアメリカ未来美術史へ
5・似ていることはいいことだ 地球美術史
最後の章に
ことは美術だけではないように思う。
友達の友達は友達、いいね。
「森村泰昌 なにものかへのレクイエム」(東京都写真美術館)。
俺は二度行って来た、なんせタダじゃけの。
パッと見ても面白いけれどじっくり見ていると細部にいろんな仕掛けがあって楽しい。
チエ・ゲバラの動画、寡黙な英雄が時々ボソッと口を動かす。
口紅を塗った毛沢東。
エイゼンシュタインは金平糖でできた髑髏をかざし、ピカソの両手はパンでできている。
ヒトラーを題材にした「私は独裁者になりたくない」、画面の半分でヒトラーと思しき独裁者が奇妙奇天烈なアジ演説をする。
反対側半分でヒトラーの分身とも思しき誠実な男が「私は独裁者になりたくない」と語りだす。
支配し、無視し、貪り、殺す独裁者の定義を。
21世紀の独裁者は悪人の顔をしてない。
国家、企業、あらゆるものが独裁者たりうる。
空調の効いた部屋で、うまいものを食い、便利な交通機関・情報を享受するおまえは?二つの動画は交互に動き、終わると右と左が入れ替わる。
おまえの生は誰かの死によって支えられていないか?
家族・恋人・友人に対して独裁者ではないだろうか?
現代の独裁者は誰にも見えない幽霊だ。
あたかも二人は同一人物だよというように。
ウォーホルの動画も不思議だ。
白に「”モンローになったウォーホル“になった森村」黒に「カメラを構えたウォーホルになった森村」の二枚の等身大に近い動画。
俺が画面の前を右左すると画面の二人も俺を追って視線を動かし体を向ける。
たくさん観客がいるのに、どういう仕掛けなんだろう。
途中で向きを変えたり立ち止まったり速度を変えてみたり、いろいろやってもついてくる。
監視している女性(美人、関係ないか)にどないなっとんの?と訊いたけれど質問の意味が判ってもらえなかった。
あまり面白いのとワケワカなこともあったら文化村の本やでこの本が。
面白い面白い。
でもやっぱりワケワカなところも。
まあ、読んでごらんなさい。
目次はこんなだ。
1・美術の極意 「オンナ・コドモ」美術史
2・「モナ・リザ」になる 空装美術史
3・巨匠はみんな下手だった ヘタくそ美術史
4・アンデイ・ウォーホルはポップではない アメリカ現代美術史からアメリカ未来美術史へ
5・似ていることはいいことだ 地球美術史
最後の章に
「地球美術史」がまずめざすのは、世界各地の一見異なるかに見える美術、文化、人間の間に「似たもの」を見つけだすことです。そして次に、それを手がかりにして共生の連鎖反応をおこすことです。、、(略)地球上で地球全体が家族のように、あるいは友達同士のように共生できる美術とはどんなものであるのかと考えつつ、、とある。
ことは美術だけではないように思う。
友達の友達は友達、いいね。
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kaorise at 2010-05-01 01:12
森村先生とは随分昔にパーティで同席した事があります。
といっても怖れ多くて遠くからそっと拝見するだけでしたが、たいへん品のある方で、しかも思いやり深い印象でした。
ポートフォリオを先生に見てもらった知り合いが、彼の良いところを的確に言い当ててもらい、励されて喜んでいました。
ところが同じものを高名な写真家にも見せたけれど、冷たくあしらわれたそうです。
しかしまあ、それが普通の対応かもしれませんよね、、、
立食とはいえ、パーティの場ですし。
森村先生は作品も人間も素晴らしい方だと思いました。
といっても怖れ多くて遠くからそっと拝見するだけでしたが、たいへん品のある方で、しかも思いやり深い印象でした。
ポートフォリオを先生に見てもらった知り合いが、彼の良いところを的確に言い当ててもらい、励されて喜んでいました。
ところが同じものを高名な写真家にも見せたけれど、冷たくあしらわれたそうです。
しかしまあ、それが普通の対応かもしれませんよね、、、
立食とはいえ、パーティの場ですし。
森村先生は作品も人間も素晴らしい方だと思いました。
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saheizi-inokori at 2010-05-01 08:59
kaorise さん、私はもちろんお会いしたことはないのですが、きっと初めてでも素直に話が出来そうな感じがします。
ユーモアたっぷりなのも好きです。
ユーモアたっぷりなのも好きです。
ぅわー、面白そうですね。
いくつもおまけがついているような写真展。
丁寧な説明ですので、見た気になりました。
「踏みはずす美術史」の目次に惹きつけられます。
友達の友達は友達・・佐平次さんのご友人お二人、ありがとうございました。お一人の芸術家の個展は毎年拝見させていただいています。
いくつもおまけがついているような写真展。
丁寧な説明ですので、見た気になりました。
「踏みはずす美術史」の目次に惹きつけられます。
友達の友達は友達・・佐平次さんのご友人お二人、ありがとうございました。お一人の芸術家の個展は毎年拝見させていただいています。
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saheizi-inokori at 2010-05-01 10:55
tona さん、私の説明ではホントの面白さは分からないと思いますよ^^。
百聞は一見にしかず、ぜひお運びください。
百聞は一見にしかず、ぜひお運びください。
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hanakannzasi-716 at 2010-05-01 21:26
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saheizi-inokori at 2010-05-01 23:00
hanakannzasiさん、9日まで、面白いですよ。
by saheizi-inokori
| 2010-04-30 23:05
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(6)