神さまプレシャスをお守りください! 映画「プレシャス」

ハーレムの少女プレシャスは16歳だけど中学生、スターになるのを夢見ているが、、現実には小錦のように肥っていて、二度目の妊娠、父親は父親、母親も公認のレイプだ。
最初の子はダウン症、祖母に預けてある。
一緒に暮らしたいがママは忌み嫌う。
生活保護受給のために役人が検査に来るときだけ可愛がっているふりをする。
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プレシャスはなにもしないでテレビを見ているだけのママに食事を作る。
ママは直ぐ切れる。
凄まじい暴力、嫉妬。
ラップのように噴出する悪態。
プレシャスはママをクジラだという。

中学を退学した彼女はフリースクールに行って友だち(すべて落ちこぼれ)と素晴らしい女性教師に会う。
アルフアベットから習い始め毎日日記を書く。
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教師の同性愛のパートナーの家に行ったプレシャスは二人に優しくされて
親でも兄弟でもない人がなぜこんなに優しいのだろう、、、ママは同性愛はいけないといったけれど異性愛のパパの方がひどいことをするじゃないか
と思う、切ないなあ。
落ちこぼれ仲間とも次第に心が通じ合う。
落ちこぼれ流の仲良し会話。
不思議なユーモアが漂う。
ブスな黒い脂肪の塊はさっさと始末したいのか!
次から次へと襲いかかる不幸、「愛する」とはセックス、レイプのことだと思っていた。
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「私を愛する人なんかいない」と泣くプレシャスに教師が
子どもが愛している、、、私が愛している!
俺は思わず涙、加齢性涙腺劣化かな、すぐに泣く。
二人の子どもと出直すんだ!
絶望の中で立ち上がるプレシャス。
赤ん坊を抱き、もう一人は手をつないで歩いていく、その後ろ姿はいじらしさの中に全てを包み込む大きな母のオーラがある。
“クジラ”のママを理解し赦すことができたプレシャス。
抱きしめてやりたい!

前に書いた「息もできない」のハーレム版だ。
家族の崩壊と再生。
昨日紹介した小説「ラスト・チャイルド」もそうだったな。

主演ガボレイ・シデイベは演技経験ゼロというのが嘘みたい、いやだからこそこんな奇跡的な演技が出来たのかもしれない。
言葉は少なくほとんど表情(体全体)で演技している。寡黙な表情で深い感情を表す。
ママ役モニークも凄く怖かった。
教師、ポーラ・パットン、ソーシャルワーカー、マライア・キャリーいい感じでしたね。
音楽もいい。
Commented by cocomerita at 2010-04-30 18:44
CIao saheiziさん
あーーーーマライアキャリーが汚れ役をやったと話題になってたやつですねー
こういう家族って意外に多いんだろうなと思います。
とくにアメリカ、
でも親に影響されず、頑張ってほしいな
こういう不幸な子供時代を送った人々

観たいな
イタリアにも来るだろうかこの映画、、
Commented by cocomerita at 2010-04-30 18:59
ぁ、いいわすれた
そんなら私も 加齢性涙腺劣化 だわ
機内の映画でも、ほろほろ泣いてしまうのでちょっと恥ずかしい時がある。。(汗)
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-30 22:49
cocomerita さん、マライアは汚れ役ではなくて良心的なソーシャルワーカー、すっぴんで出て公演でした。
今日も落語でホロっとしてきました^^。
Commented by きとら at 2010-04-30 23:31 x
 日本でも子供虐待が増えているようですが、その子供たちが大きくなって、「プレシャス」とか「息もできない」の日本版を作るのでしょうかねぇ。
 格差、家庭崩壊の面では、日本は少し遅れているようですね。しかし、取り返しのつかない段階に至っている。
Commented by saheizi-inokori at 2010-05-01 08:57
きとら さん、「おしん」などとはどこか違う虐待ですね。
精神の異常を感じます。
虐待する側も被害者みたいな側面を感じます。
この映画のママも哀れです。息もできないのべトナム帰りの父親とか。
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by saheizi-inokori | 2010-04-30 09:34 | 映画 | Trackback | Comments(5)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori