「新にっかん飛切落語会」、および安治川親方のこと
2010年 02月 03日
前座が終わった頃にざわざわと入ってくる客が背広姿、あ、今日は休日じゃないんだ、月曜日だったかなと、いやいや“燃えるゴミ”の日だから火曜日だった。
隠居生活も年を越すと時間感覚もきれいに変容を遂げている。
三三「おしくら」
「三人旅」の一部、江戸っ子三人が小田原の宿で“夜伽”を求めるものの宿に常備の女は二人、しょうがないから外から呼んできたというのが83歳のヤカン頭(普通には尼さんという設定、三三は禿げとした)のお婆ちゃん、それを仲間の一人にうまいことを云って押しつけるという艶笑(バレ)噺。
江戸っ子は気楽な稼業ときたもんだ。
たい平「粗忽長屋」
雷門にいた行き倒れを見た八五郎は親友の熊さんだと、テーヘンダ!本人(熊さん)に知らせなきゃ、ってシュールな落語らしい噺(喜多八のはここ)。
普通は熊さんが死体を抱き起こし「抱かれているのは確かに俺だが、抱いている俺はいったい誰だろう?」というのがサゲだ。
たい平はそれを云っても終わらずに熊と八が長屋に帰って葬式をやる場面に移行。
親方がやってきて死体を見て「これは留(トメ)だ。嘘だと思うなら留を呼んでこよう」とサゲる。
ぐるぐる終わらないね。
江戸っ子は気楽な稼業ときたもんだ。
花緑「おせつ徳三郎(下)」
喬太郎「おせつ徳三郎(上)」
そうなんです。変なんです、順序が逆。
プログラムには喬太郎がトリ、ところが会場に張り出してある予定表は花緑がトリ。
実際の出番は花緑が先「柳家喬太郎です」と笑わせて、トリで出てくれと言われたがこんなことになって、でも、結果としてはこっちの方がいい
喬太郎アニさんの後はやりにくい。喬太郎アニさんはトリがいいらしいけど、、とか何とかいろいろ、自分が今日の4人の中では一番先輩だ(年は若くても)とか何とかいろいろ、どうもすっきりしないことをグズグズ云って「下(ゲ)をやります」と。
喬太郎も「柳家花緑です」と始めて(上)に入る。
どういう行き違いあったか知らないがそれを逆手に取った趣向だ。
後の者が先になり先の者が後になり、噺の順序もぐるぐると。
ただ、人気者のお二人さん、せっかくのご趣向でしたが、肝心の噺があんまり良くなかったね。
今日の出来なら仲入り前の二人を後に持ってきた方が良かった。
あ、それも趣向でしたってか。
清々しいねえ、なんもやめることはないと思う。
思うけれど、やめざるを得ないのが今の相撲協会の空気だろう。
いや、ことは相撲協会にとどまらない。
日本の殆どの大きな組織(小さな、も?)を支配する力学はアンチ安治川だと思う。
対岸の火として見ている内は安治川やるじゃないか、なんて言っててもいざ自分たちの組織に同じようなことが起きると
理屈じゃない、統制を乱す者は、その行為が正しければなおのこと、許さない。まことにまことに日本精神は相撲界においても健在だ。
そうしなければ俺たちが悪いってことになる。
シメシがつかない。
誰のお陰で今まで良い思いをしてきたかってんだ!
モンゴルなんかに負けてたまるかって、ね。
そして大抵の組織には朝青龍の一人や二人がのさばっているってのも相撲協会が日本の“国技”の殿堂たるゆえんですね。
官邸のスジの話。 「総理。朝青龍の個人マネージャーの一宮章広氏が辞任させられたそうですよ」 「あ、そう」 「でも、一宮氏、辞めさせられたのに、なぜかうれしそうなんですよ」 「朝青龍から、いくらかもらったんかな?」 「また、1500万円だったりして」 「……」 「1500万円ですよ!すごいですね〜」 「……」 「あ――、すみません。総理にとっては『子ども手当て』の範疇(はんちゅう)でした」 「くどいー!」 ● 朝青龍関 ● http://blogs....... more
やかん頭のお婆さん、強烈なキャラ設定ですね。それでも、ま、、いいですか。あの生真面目そうな三三さんがバレ噺なんて、めずらし!
安治川親方に直接「気にすることないよ」とおっしゃったそうです。
結果として朝青龍が得をした?
「ボク怖くないよ」lって言っているのかも。
朝青龍はやっぱりわかりません。
ただただ「もういい加減に幕引きにして欲しい」という気持ちだけが見えます。