ふたたび熱闘9時間寄席三昧 絶好調の末広亭二之席
2010年 01月 21日
まあ、かけなさい、、、なんで駆けだすの!座りなさい。権太楼「代書屋」独特の大仰な表情のやり取りに爆笑。
本籍、籍は?
えっ、咳ね、いい塩梅に収まってるン
お国ですよ、国は?
(胸張って大きな声で)ニッポン!
生まれた場所!
奥の4畳半!
姓(せい)は?
5尺8寸
生年月日を大きな声で言ってください
セイネンガッピ!
生まれた日は?
う~ん、なんせ夢中だったから、覚えてない

またも行ってきました、末広亭。
しかも温かい朝に甘えて10時過ぎから11時40分の開場まで立って並んだ。
前の方、通路側の席をとりたい、なんせ長丁場だから。
歌司の言うとおり、できる内が花。
同じ二之席でも交互出演があるから一昨日とは違う人が出たり、例によって一人当たりの時間が少ないからどんどん進む。
今日の小満んは「時そば」。
今なん時だ?で一文ごまかすのを
乙な遊びをしやあがると言わせるのは初めて聴いた。
やわらかい印象になる。
抑制のきいた演じ方、しかし、たとえば客が
鼻風邪ひいてまいったというとソバ屋の親父も
私も風邪だというやり取りを繰り返し
風邪は俺に任せておけと客が業を煮やすところなんか、クスっとさせる。
薄く切った蒲鉾を箸でつまんで
夜風に震えてらいいなあ。

夜席は猫八から、はん治の生け簀の鯛同士の生き延びる工夫をめぐる会話を経て扇遊、さん喬、志ん五、夢葉(奇術)、圓丈とすべてよろしく権太楼につなぎ金馬は「けちくらべ」。
前回、というよりこのところ、お年のせいか今一つ調子の出ない”のいる”がスムーズに突っ込んだのでのいる・こいるが好調に最後にこいるの歌を場内で合唱して川柳にバトンタッチ。
川柳も前回よりはるかにうまくまとめて圓蔵が「猫と金魚」
久しぶりにやったから、マジにとちってそれがまた爆笑を誘う。
これも芸か。人柄も芸の内。
つくづく寄席はチームワークだなあと思う(駅伝みたいだ)。
仲入り後は太神楽社中の「獅子舞」、一朝「唖の釣り」、小袁治、志ん駒、小菊と快調に飛ばして小三治。
二階席まで超満員の場内を見渡して
寄席なんてものはこんなにいっぱい入るもんじゃないどっと笑いが起きたが、俺は本音とみた。
初舞台の川崎演芸場でたった一人の客を相手に話した、その間客はずっと下を向いて週刊誌を読むふりをしていた、話。
その時、あと2時間後に出番となるのにはいったいどのくらいの年月が必要になるのかと半ば茫然として考えたこと。
「自分がやる新作としては珍しい噺をやる」と言ってから
今日は若いお客様が多いのでちょっとまずかったかなと言い、作者の益田太郎冠者のことや戦前の家庭では女性が(今とは違って)過酷な労働を強いられていたことを自分の母に例をとって話す。
予備知識。
噺は「かんしゃく」
俺は前にも(去年の夏と一昨年は小満んで)聴いたことがある。
かんしゃく持ちの社長に耐えかねて実家に逃げ帰った嫁を実父が情理を尽くした説得をして見違えるように家事が整然と行きとどくようになる。
社長のかんしゃくブリ、その“使用後的“変化、今はこんな立派な親爺はいないと思わせる実父の造型などが見もの。
問題は噺の途中で「ちょっと、ちょっと、ごめんなさい」と言って立ちあがって楽屋に入って行ったこと。
直ぐに戻ってきて何事もなくいい噺を聴かせてくれたが、薬でも飲み忘れたのか心配だ。
”今が一番若い”のは俺だけではない。


御座いません!!!

やっぱり東京に居ないと、連日の小三治は味わえませんよね。
地方在住者は、saheiziさんのブログで行った気持ちにさせていただきます。
地方には地方の良さがあるのですがねぇ・・・。
代書屋の話、笑えたわ。
うちの甥が小学生低学年のころ、彼の同級生がテストの問題、「次の中から適当なものを選びなさい」に
本当に「適当なもの」を選んで、採点は×
で、先生に食って掛かった。
適当なものっていうから適当に選んだんだ。と
笑いました。
この子に会ってみたいなと心から思った。
会えなかったけどね。ははは
飯はお握りか弁当。
アンケートかい?

石川啄木の心境でしょうか?
長野は、大学の時に栂池・白馬にスキーに行ったきり〇十年(笑)行っていません。
いつか、ゆっくり温泉三昧してたくさんある美術館巡りをしたいと思っているのですが・・・。
どういうんでしょう。一度訊いたお噺なのについつい入り込みがはやい。噺家と言うのはほんとうにすごいと言うかありがたいと言うか。^^
それでもいつも笑うのです。