お正月はジエット・コースターに乗ろう ジェフリー・ディーヴァー「エンプティー・チェア」(上下)

ジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズが好きだ。
かつてハヤカワミステリをほとんど揃えたデイック・フランシスの競馬シリーズ(あれも本棚ごと名古屋の職場に置いてきた)ほどではないが。
「ウオッチ・メイカー」「ボーン・コレクター」「魔術師」など、四肢が障害により麻痺している究極の車いす探偵(犯罪学者)が、美人でタフだけど心に何か屈折をかかえているNY市警刑事・アメリア・サックス(恋人でもある)、気難しいライムを制御できるオシャレなゲイの介護士の支援のもと、遺留物の科学的捜査と天才的ひらめき・推理を駆使して凶悪な犯人を追いつめる。
起きた犯罪の推理で終わるのではなく、犯人が逃走し、あるいは更に犯罪を予告し、あるいは連続した犯罪が予想される。

子どもが、女性が、、弱き者たちが拉致され狙われる。
次の犯罪が起きる時間を予想しサックスが走り、窮地に陥る。
カチカチ、時間との戦いの中での犯人とライムの知恵比べ。
サックスと人質を乗せたジエット・コースターが地面に激突するのを止められるか。
ワンパターンかもしれないがジエット・コースターは何べん乗ってもスリルがある(俺は怖くて乗らないけれど)。
身動きできないライムがジエット・コースターを追いかけるってのがしゃれてる。
お正月はジエット・コースターに乗ろう ジェフリー・ディーヴァー「エンプティー・チェア」(上下)_e0016828_1172812.jpg

去年の「このミス」だったか海外編の上位にランクされていたのが「ソウルコレクター」。
俺はミーハーだから「このミス」などは買う習わしだったが、今年はやめた。
隠居だもの節約しよう。
厚い単行本を買っても直ぐに読み終わってしまう。
今は寄贈すべき会社もない。
他にも読む本がたくさんあるのでそっちにかかっているといつしか文庫本が出ていたりする。
それで買ったのが10年ほど前に出た本書。

このジエット・コースターもなかなかスリルがあったぜ。
社会性ってのもこの作者の魅力かな。

池田真紀子訳
文春文庫
Commented by convenientF at 2010-01-14 16:15
>あれも本棚ごと名古屋の職場に置いてきた

な、な、なんということを!
原文のペーパーバックは全部並べてありますが、「菊池光」はポロポロ抜けてます。セガレかメイか、あるいはヤツらの仲間の仕業か!
Commented by saheizi-inokori at 2010-01-14 23:46
CFさん、そういう本を全部とっておいたら家が一軒つぶれます。
トラック一台引っ越しの時に処分したこともあります。
それだけ読んでもなあ~んにも残ってない!壮大な無駄、懲りずにまだ続けてます。
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by saheizi-inokori | 2010-01-14 15:43 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(2)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori