「盲視」という不思議 「つぎはぎだらけの脳と心」 から
2009年 11月 24日
人間の脳に、哺乳類にもならない遠い祖先のもっていた組織がそのまま存在している。その上により新しい高度な組織が積み重ねられている。
その一つの例が「盲視」という現象だ。
それは脳内の視覚機能に損傷を受けて、盲目になった人に見られる。
本人は自分がまったく視力がないことを自覚しているのだが、その人の「視野」に何か物をおき、手に取るように頼むとかなりの確率でうまく手に取れる。
本人はあてずっぽうで取っただけという。
中脳という原始的な部位にはカエルやトカゲなどの生物にとっては主要な視覚や聴覚の感覚中枢があってカエルが虫を捕るのはここをつかっているのだ。
人間を含めた哺乳類は、中脳に加えて脳の外側(大脳皮質)により精巧な機能を備えた部位があって中脳の視覚中枢を補ったり、とって代わってもいる。
その新しい視覚システムに支障が生じると古いシステムが働いたとみられる。
中脳の視覚システムは残っているけれど進化した新しい部位と接続してはいないから、意識の上では「見て取った」とは感じない。
前に生まれた時から視覚が失われている人のことを書いたことがある。
見えていた人が視力を失ったのと違い世界を観た記憶がない人がどのように世界を認識して行くのか想像もできなかった。
本人は当然としてお母さんの努力・献身は筆舌に尽くしがたいと思う。
「盲視」ということが少しでも彼らの力になればいいのだが。
昔、亀や蛇などのまねをすることで普段死んだようになっている旧皮質を活性化するという気功のことを読んだことがある。
それは果たして脳科学的には検証されているのかなあ。
見えるものだから見えないものを見ようとしないのですね。
お散歩で私から離れてずーーーっと遠くに歩いていく時があるんです。
ここからかろうじて見えるかな?くらいに遠くに行ったりします。
亀の目って右と左と真横についているからすごい広角のはずで、私から遠く離れると私本体はほとんど見えないと思う。
でも、ちょこちょこ頭をこっちにむけて確認しています。
気が向くと正確に私の足元へ歩いてきます。
超能力みたいだなあって思うのだけど、私自身も最近はみなくてもみゅうを気配で察するようになり、亀の意識?を感じるようになりました。
うおー亀化への第一歩じゃあ〜〜〜
前に散歩の途中であった生まれついての盲の犬の姿がいまでも思い出されます。
私もサンチに、、ああ、こいつは哺乳類だから人と同類だ^^。
先日、「点字譜」というのを見せて貰って仰天しました。作る人も読む人もスゴイ!
感服するのみ、まねをしないところが駄目なゆえん。