民主党政権は現場主義で官僚の無駄を断つべし やればできる!
2009年 09月 20日
民主党政権が動き始めた(のかな?)
メデイアはやれ藤井と亀井が、岡田と菅が衝突したとか、前原が食言したとか、聴いてみればどうということもないようなことを嬉しそうに繰り返し報じている。
最初からみんなの意見が合致していたらフアシズムだ。
(「ベルギー幻想美術館」Bunkamura、ポール・デルヴォー 《海は近い》。俺はマグリットのことをマルグリットという癖があるな。多くの傑作の幻想にくらくらしてしまった)
俺は民主党に幻想を抱いているわけではない。
おそらくこれからいろんなミスもし混乱を引き起こし、場合によっては行き詰まりをみせるかもしれないと思う。
これでは自民党と変わらないじゃないかと国民が思う場面も生じるだろう。
しかし今報じられているやり方を観る限りでは正しいやり方をしているようだ。
それは大臣を先頭に政務三役が一つひとつの事柄を現地現物に当たって検証していくという姿勢だ。
俺の友人が警察庁に出向して「自動車の保管場所に関する法律(車庫法)」の改正の仕事をやらされた。
車庫を持たない自動車の保有が出来ないようにする法律なのだが、引っ越しなどに伴い実際には車庫のない車が増加していく。
それを取り締まり易くするように法律改正をしようということ。
友人は警察庁にいては何も分からないからと埼玉や千葉、警視庁などの警察本部の取り締り担当の人、現場のお巡りさんなどにあって、取り締まりの実務、問題点や改正希望を丹念に訊いてまわった。
彼なりに自信を持って改正の方向をメモにして提出した。
そういうやり方を観ていた警察庁のキャリア上司がいったという。
すなわち“車庫法を改正した”という事実の方が青空駐車が減ることより優先するかのようなのだ。
それを教えた男は優秀でむしろ官僚的ではないタイプだったという。
友人のことが好きで正直なアドバイスをしてくれたようだ。
40年以上も前のことだが今もそうした風土は変わってはいないと思われる。
官僚主義という言葉自体が現場主義と反対のニュアンスをもって使われている。
役所に限らず大きな組織になればなるほどトップと側近が、現場がどうなっているかは二の次、ひたすら前年比に代表される数字を追いかけ不祥事の発生(がオープンになること)を恐れて形ばかり整った管理(経営とは言い難い)に走るのは世の常だ。
口を開けば現地現物主義などを標榜しても言ってるそばから現実が裏切っている。
これは大きな組織で働いていた頃の俺の話。
全国にまたがりいろんな職種の社員がいる会社で賃金担当をやっていた。
ある手当を増額するか否かの判断で優先されるのは全体の予算に収まるか(ま、当たり前)と、ほかの職種の手当てとの均衡。
それは専ら現行金額に対する増加率とか増加額で判断する。
実際にその手当てをもらっている人が全体としてどういう賃金をもらっているかとか、かれの労働実態がどう変化しているか、たとえば100円の増額をしたら、かれはどのように喜ぶのか?という視点が欠けている。
支給要件によっては極端な話、その手当てで数万円もらっている人もいるし何千円の人もいるけれど本社で把握しているのは全体の支給総額と支給人員数なのだ。
平均いくらもらっているなんて意味のない数字だ。
俺は部下たちと早朝7時半からの勉強会をやりいろんな手当の実態を洗いなおした。
現場から勤務表などを取り寄せサンプルでシミュレーションをした。
パソコンどころか“電算機”はコボルだなんだという時代、方眼紙に自分でプロットした。
相当数の手当てを廃止して新しい手当てを創設した。
単位(月とか日、回数とか)あたり100円でも会社全体ではけっこう大きな額になる。
均衡上ほかの手当ても増額するからなおさらだ。
旧来の賃金担当はそのことで、いい仕事をしたと満足していた。
もらう社員は手取り15万円のうちその増額分がどこにあるかなんて気がつきもしない。
困ったことに労働組合幹部もそういうやり方を良しとしていた。
下手に政策的に何かの手当てのみを突出して増額されると組合員に説明する力と意欲がなかった。
会社側のみならず組合幹部も“官僚化”していたのだ。
会社の衰退とともに組合の力が弱くなるのも当然だった。
きちんと実態を把握したら組合を説得する(廃止について)のもそう難しいことではない。
彼らも組合員を説得する理屈が欲しいだけだから。
どこまで徹底できるか。
どれほど継続できるか。
どのくらい真実をつかめるか。
課題は多いけれど現場をつかまなければ何も始まらない。
民主党諸君の健闘を祈る。
官僚主義(=非現場主義)という明治以来の弊風を打破してくれよ。
メデイアはやれ藤井と亀井が、岡田と菅が衝突したとか、前原が食言したとか、聴いてみればどうということもないようなことを嬉しそうに繰り返し報じている。
最初からみんなの意見が合致していたらフアシズムだ。
俺は民主党に幻想を抱いているわけではない。
おそらくこれからいろんなミスもし混乱を引き起こし、場合によっては行き詰まりをみせるかもしれないと思う。
これでは自民党と変わらないじゃないかと国民が思う場面も生じるだろう。
しかし今報じられているやり方を観る限りでは正しいやり方をしているようだ。
それは大臣を先頭に政務三役が一つひとつの事柄を現地現物に当たって検証していくという姿勢だ。
俺の友人が警察庁に出向して「自動車の保管場所に関する法律(車庫法)」の改正の仕事をやらされた。
車庫を持たない自動車の保有が出来ないようにする法律なのだが、引っ越しなどに伴い実際には車庫のない車が増加していく。
それを取り締まり易くするように法律改正をしようということ。
友人は警察庁にいては何も分からないからと埼玉や千葉、警視庁などの警察本部の取り締り担当の人、現場のお巡りさんなどにあって、取り締まりの実務、問題点や改正希望を丹念に訊いてまわった。
彼なりに自信を持って改正の方向をメモにして提出した。
そういうやり方を観ていた警察庁のキャリア上司がいったという。
そういう水戸黄門みたいなやり方もあるかもしれない。と。
でもわが社(なぜか役人は自分の役所をそういったという)では、そういうやり方はしないんだ。
大事なのは通産省(車業界)、運輸省、法制局、自動車工業会、、などの関係省庁や業界が回る(了解する)こと。現地はこっちが決めた通りにやるからそんなに気にしなくてよい。
すなわち“車庫法を改正した”という事実の方が青空駐車が減ることより優先するかのようなのだ。
それを教えた男は優秀でむしろ官僚的ではないタイプだったという。
友人のことが好きで正直なアドバイスをしてくれたようだ。
40年以上も前のことだが今もそうした風土は変わってはいないと思われる。
官僚主義という言葉自体が現場主義と反対のニュアンスをもって使われている。
役所に限らず大きな組織になればなるほどトップと側近が、現場がどうなっているかは二の次、ひたすら前年比に代表される数字を追いかけ不祥事の発生(がオープンになること)を恐れて形ばかり整った管理(経営とは言い難い)に走るのは世の常だ。
口を開けば現地現物主義などを標榜しても言ってるそばから現実が裏切っている。
これは大きな組織で働いていた頃の俺の話。
全国にまたがりいろんな職種の社員がいる会社で賃金担当をやっていた。
ある手当を増額するか否かの判断で優先されるのは全体の予算に収まるか(ま、当たり前)と、ほかの職種の手当てとの均衡。
それは専ら現行金額に対する増加率とか増加額で判断する。
実際にその手当てをもらっている人が全体としてどういう賃金をもらっているかとか、かれの労働実態がどう変化しているか、たとえば100円の増額をしたら、かれはどのように喜ぶのか?という視点が欠けている。
支給要件によっては極端な話、その手当てで数万円もらっている人もいるし何千円の人もいるけれど本社で把握しているのは全体の支給総額と支給人員数なのだ。
平均いくらもらっているなんて意味のない数字だ。
俺は部下たちと早朝7時半からの勉強会をやりいろんな手当の実態を洗いなおした。
現場から勤務表などを取り寄せサンプルでシミュレーションをした。
パソコンどころか“電算機”はコボルだなんだという時代、方眼紙に自分でプロットした。
相当数の手当てを廃止して新しい手当てを創設した。
単位(月とか日、回数とか)あたり100円でも会社全体ではけっこう大きな額になる。
均衡上ほかの手当ても増額するからなおさらだ。
旧来の賃金担当はそのことで、いい仕事をしたと満足していた。
もらう社員は手取り15万円のうちその増額分がどこにあるかなんて気がつきもしない。
困ったことに労働組合幹部もそういうやり方を良しとしていた。
下手に政策的に何かの手当てのみを突出して増額されると組合員に説明する力と意欲がなかった。
会社側のみならず組合幹部も“官僚化”していたのだ。
会社の衰退とともに組合の力が弱くなるのも当然だった。
きちんと実態を把握したら組合を説得する(廃止について)のもそう難しいことではない。
彼らも組合員を説得する理屈が欲しいだけだから。
どこまで徹底できるか。
どれほど継続できるか。
どのくらい真実をつかめるか。
課題は多いけれど現場をつかまなければ何も始まらない。
民主党諸君の健闘を祈る。
官僚主義(=非現場主義)という明治以来の弊風を打破してくれよ。
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from 好都合な虚構
at 2009-09-21 05:12
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c-khan7 at 2009-09-21 00:33
幻想美術。素敵な幻なら見てみたい。絵を見て歩くのも、疲れますよね。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 08:42
c-khan7さん、絵を観るだけならいいのですが、立ちっぱなしで混んでいると人ごみに疲れます。
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convenientF at 2009-09-21 08:52
>聴いてみればどうということもないようなことを嬉しそうに
オイラも嬉しそうに記事にしている。
阪神淡路大震災でも、人々は救出活動より撮影に熱心だった。
機能もクマに人が襲われた事件で、大勢が撮影に没入していて助けようとする人はいなかった。
正常な人は観客に徹する、という定理はプロレス、格闘技の場合に限定されない。
オイラも嬉しそうに記事にしている。
阪神淡路大震災でも、人々は救出活動より撮影に熱心だった。
機能もクマに人が襲われた事件で、大勢が撮影に没入していて助けようとする人はいなかった。
正常な人は観客に徹する、という定理はプロレス、格闘技の場合に限定されない。
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散歩好き
at 2009-09-21 09:02
x
介護者に処方箋の指示により薬を届ける際の駐車許可証貰うのに警察署に五回も足を運びました。一回で全てを教えてくれれば一回で済む事をその都度違う事を言って踏ん反り返っている窓口は・・と腹が立ちます。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 10:57
convenientFさん、CFの定理ですか^^。
プロレスに熱狂する人はさほど正常とは思えないのですが。
プロレスに熱狂する人はさほど正常とは思えないのですが。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 11:00
散歩好きさん、警察は強い。だれしも敵に回したくない。だからひどい奴がいてもチエックできない。
県警本部の幹部は本庁から出向で来ているから地元の警察官(採用者が違うのです)に遠慮して強くでられないのです。
地元生え抜きの署長クラスがやりたい放題というところもありましたが、、。
県警本部の幹部は本庁から出向で来ているから地元の警察官(採用者が違うのです)に遠慮して強くでられないのです。
地元生え抜きの署長クラスがやりたい放題というところもありましたが、、。
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kaorise at 2009-09-21 16:01
>民主党諸君の健闘を祈る
おなじ気持ちです。
今回は民意が政治を動かしたと思います。国民はバカじゃないです。
こつこつと地道に変えていってほしいものです。
私達も長い目で見守る忍耐と、冷静な視点を忘れないよう気をつけたいものです。
幻想美術館、いいですねえ=!
わたしマグリット大好きです。
自分の感性と共通するものを彼の作品に感じるんだ♪おこがましいけど。
おなじ気持ちです。
今回は民意が政治を動かしたと思います。国民はバカじゃないです。
こつこつと地道に変えていってほしいものです。
私達も長い目で見守る忍耐と、冷静な視点を忘れないよう気をつけたいものです。
幻想美術館、いいですねえ=!
わたしマグリット大好きです。
自分の感性と共通するものを彼の作品に感じるんだ♪おこがましいけど。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 16:08
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convenientF at 2009-09-21 16:19
マタシカラレテシマッタ^^。
>プロレスに熱狂する人はさほど正常とは
サッカーや野球ではファン同士の乱闘がしばしば起きますし、ボクシングでも睨み合い怒鳴り合いはあります。
しかしプロレスのお客さんは概ね温和しいそうですね。闘いに参加することはないようです。
大昔、胃潰瘍で通っていたお医者さんにボクシングの元世界チャンピオンも通っていて教わりました。
プロレスの熱心なお客さんのほとんどは、殴り合いの喧嘩経験もない”マジメな””正常な”人たちなのだそうです。だから実際には「寸止め」のパンチやキックを本当のヒットだと信じて熱狂するんだそうです。「寸止め」でなければ毎日興行するのは無理でしょう、との説明でした。
私みたいな、ストリートファイトを求めて街を流していた悪ガキは、初めてテレビで観たときに「寸止め」を見抜きましたけど。
>プロレスに熱狂する人はさほど正常とは
サッカーや野球ではファン同士の乱闘がしばしば起きますし、ボクシングでも睨み合い怒鳴り合いはあります。
しかしプロレスのお客さんは概ね温和しいそうですね。闘いに参加することはないようです。
大昔、胃潰瘍で通っていたお医者さんにボクシングの元世界チャンピオンも通っていて教わりました。
プロレスの熱心なお客さんのほとんどは、殴り合いの喧嘩経験もない”マジメな””正常な”人たちなのだそうです。だから実際には「寸止め」のパンチやキックを本当のヒットだと信じて熱狂するんだそうです。「寸止め」でなければ毎日興行するのは無理でしょう、との説明でした。
私みたいな、ストリートファイトを求めて街を流していた悪ガキは、初めてテレビで観たときに「寸止め」を見抜きましたけど。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 20:56
convenientFさん、なるほど、やや差別的発言でしたか、撤回かな。
ところでプロレスをやる人はどうなんですか?
ところでプロレスをやる人はどうなんですか?
「ベルギー幻想美術館」展行ってみたいです。もう混んでいますか?
内閣支持率と期待率がかなり高い数字です。私は期待しているのでこれからの動向が気になります。
内閣支持率と期待率がかなり高い数字です。私は期待しているのでこれからの動向が気になります。
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saheizi-inokori at 2009-09-21 21:49
tona さん、それほどでもないと思います。すいているということでもないでしょうが。
あまりにも調子よく滑りだすと後が怖いですね。
あまりにも調子よく滑りだすと後が怖いですね。
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蛸
at 2009-09-22 05:40
x
官僚の無駄・・・奴等はそんなこと思ってもいないだろぉなぁ・・・・
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saheizi-inokori at 2009-09-22 09:23
蛸さん、そうでもないですよ。けっこう多くの官僚が自分のやっていることの無駄を承知しています。
承知の上で保身のために、上司の命令ゆえに邁進しているのです。
承知の上で保身のために、上司の命令ゆえに邁進しているのです。
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convenientF at 2009-09-22 15:03
>差別的発言でしたか、撤回かな。
それはないでしょう。飽くまでも個人の生活スタイルにあった娯楽を楽しんでいらっしゃるのだから、テレビ中継で絶叫なさっていたとしても家庭内の騒音に過ぎないと思うのです。
逆に、プロレス観戦で自身の凶暴さへのフラストレーションが解消されているので良き社会人の場合が多いようです。
>ところでプロレスをやる人はどうなんですか?
これはチョット怖い社会に言及することになるのですが、日本の一応真剣勝負の格闘技、つまり相撲とボクシングは徹底的な搾取の世界です。相撲は部屋での居候、ボクシングはアルバイト。
それに怒りを感じた力道山、アントニオ猪木、ジャイアント馬場といった先駆者たちが、どんな下っ端でも一応自活出来るシステムを目指して努力してきたそうです。
その代わり、自分の愛犬ブルドッグに引きずり倒された優しい選手をいるそうです(^^;)
それはないでしょう。飽くまでも個人の生活スタイルにあった娯楽を楽しんでいらっしゃるのだから、テレビ中継で絶叫なさっていたとしても家庭内の騒音に過ぎないと思うのです。
逆に、プロレス観戦で自身の凶暴さへのフラストレーションが解消されているので良き社会人の場合が多いようです。
>ところでプロレスをやる人はどうなんですか?
これはチョット怖い社会に言及することになるのですが、日本の一応真剣勝負の格闘技、つまり相撲とボクシングは徹底的な搾取の世界です。相撲は部屋での居候、ボクシングはアルバイト。
それに怒りを感じた力道山、アントニオ猪木、ジャイアント馬場といった先駆者たちが、どんな下っ端でも一応自活出来るシステムを目指して努力してきたそうです。
その代わり、自分の愛犬ブルドッグに引きずり倒された優しい選手をいるそうです(^^;)
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saheizi-inokori at 2009-09-22 20:08
convenientFさん、いや私のプロレスファンに対する発言がやや偏っていたかなと。
空手などはいろいろあるのですか。
空手などはいろいろあるのですか。
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antsuan at 2009-09-23 09:06
>たとえば100円の増額をしたら、かれはどのように喜ぶのか?という視点が欠けている。
私も経験上、現場に目が届かなくなったら分社化あるいは子会社化したほうがよいと考えています。
民主党さん、気合いが入っているのは分かるのですが、政治に失敗は許されないことも肝に銘じて欲しいところです。
私も経験上、現場に目が届かなくなったら分社化あるいは子会社化したほうがよいと考えています。
民主党さん、気合いが入っているのは分かるのですが、政治に失敗は許されないことも肝に銘じて欲しいところです。
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saheizi-inokori at 2009-09-24 13:37
antsuan、数字だけで国民の生活を判断されたくはないですね。
もし、数字を使うなら実態が分かるような数字を使ってほしいものです。平均値や総合計、対前年比だけでは何も分からない。
もし、数字を使うなら実態が分かるような数字を使ってほしいものです。平均値や総合計、対前年比だけでは何も分からない。
by saheizi-inokori
| 2009-09-20 22:51
| 梟のゴタク
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