何のために食べるのか
2009年 02月 09日
うんめえなあ、おい。ま~ず、身になるようだな。長野の方言で、食べ物の美味しさを喜び合っているのだ。
うん、身になるなあ。
「身になる」という言葉。
テレビで秘境に暮らす老夫婦、お父さんがダイコンの味噌汁を啜りながら湯気の向こうで「は~」とため息をついて「昔は、旨いものを食うと身になるって言ったもんだ」と云うのを見て昔のことを思い出した。
年老いた奥さんに聞かせるともなく、、でも奥さんは頷いて、二人とも実にいい顔をしていた。
いい言葉だ。
いかにも、食べたものがその瞬間から身体の中に入り込んでいく、命を頂いているという実感が溢れている。
自然の中で生かされていることに対する感謝と喜びが無意識のうちに口をついたのだ。
いつの頃からか人間はそういう気持ちを抱いて生きてきた。
それが集団の無意識となって共有されて子どもたちも使った表現だった。
うまいから身になる、のではなく身になるからうまい、という感じだ。
美味しいから食べるのではなくて食べたらそれが美味しかった。
分かりますか?
「栄養があるよ」「ホラ、これ食べなきゃ大きくなんないよ」、大人たちが乏しい食卓のアレコレを勧めてくれた、あの食卓の空気もきっと身になっていたんだろう。
一本の牛乳を弟と半分こすると喧嘩になるので一日おきに飲んだとき、ぐびりと飲むたびに元気がついて行くような気がしたものだ。
今でも青々とした旬の野菜を食べたりすると体中が瑞々しい命に満たされるような気がする。
でも、いつのまにか身になるなどとは云わなくなった。
むしろ食べたいけれどダイエット中だから「身につかないように」なんて。
化学薬品で出来た食べ物は身にならないことを直感的に知っているし。
ローマの貴族のように快楽のための飲み食いになってしまった。
本を読んだり映画を観たりさまざまな精神活動の方も似たような面があるようだ。
若い頃は常に餓えた狼のようにマナコを爛々とさせて知識を求め、見るもの聞くもの全てが血となり肉となったような気がした。
今では読み切れないほど本を買ってあっちを3ページ、こっちを4ページと食いかじっては又別の本をめくる。
読んでる間だけは面白いのにブログに書くともう忘れてしまう。
ちっとも身にならない。
歯も弱りました。それに合わせて、読みやすい新書のラッシュです。
知識はおぼろげになり、感性は研ぎ澄まされなったが、「思考」は重ねて生きてきたものしか出来ないもがあるのではないでしょうか?
歳を経て「老いてゆく」という事を前向きに考えてゆきたいですね。ひとつでも出来ればいいかなぁ・・・と。
「満足」と「恵まれた立場」であることを忘れずに生きたいです。
佐平次さんには何よりも善いものをお持ちだ!
栄養について真剣に考える必要がありますが、
新鮮な素材を使って作るなら、
「食べたい」ものを食べていれば大丈夫という自信があります。
むしろ今は「食べたい」ものの替わりを
なにかと工夫するのが大変だなと感じています。
だって手間ひまかけて毎日のご飯作るなんて、できないもん〜
ところがこれが面白い効果がありまして、、ご飯そのものの味の違いが美味しいと感じ、ちょっとしたおかずがすごいご馳走に思えます。
珍しく外食を食べると、オエッなにコレ?と吐きそうに。。。
もったいないから半泣きで食べる。いったい何が贅沢なのかしら。
父は、病院で三度の食事を余すところなく食しても…栄養失調…(;-_-) =3
老化って…身体の機能がすべて衰えるのですね…
もう味覚もないのではないか(・・?)と切なくなります…
美味しく食べられることが…如何に幸せか…
>読んでる間だけは…面白いのに忘れてしまう。ちっとも身にならない…
耳が痛いかな(^^;…知りたい!学びたい!事も多いのに…
本を読むことも少なくなりました…
何も言わず…何もしない父ですが…学ぶことは多いです…
花も実も盛りにみえますよ。
悪戦苦闘しなくちゃいけないのかもしれない。
これがまずいあれが気に入らないと高飛車な考え方では自分がみじめになっていくかもしれないですね。
手入れがよくないとこんな素晴らしいお花は咲きません。
アイスプラントはこちらでもお花が開きはじめています。
何時食べても美味しいと思うもの
焚きたてのご飯、お味噌汁(ダイコンか白菜が一番好き)
お漬物(白菜を自分で漬けます)
外食をやめても出来アイの物を買ってきてチンして並べるだけの中食をいい加減にやっていると“正しい外食”より不健康になる恐れがあります。
辰巳芳子さんの「命のスープ」みたいなものがもっと手軽に手に入ればいいのですが。
私は牡蠣を意識的に食べます。
味覚を維持しておきたいから。
でも読書の方は牡蠣に代わるものがありません^^。
食べ続け、読み続けてくださ~い。
私は余禄専門^^。
テレビのお父さんが湯気の上がる味噌汁を天の恵みのように啜っているのをみるとあれこそ彼の命のスープだと思いました。
・ 干っからびたしおさば(塩焼き、味噌炊き、船場汁)
・ 塩漬け鯨(頭の芯が痛くなるやつ、今は、食べられない)
・ 麦 飯 ・ 漬 物 ・ 水 団 ・ ピーナツ
すいとんは、今も時々作る、感謝をこめて! 家族はソッポ。
現在は、酒類という液体に翻弄されている。。。ウウン!
今味噌汁が飲みたいなァ^^。
そうけ、は甲州でもいいますね。「ほうけ」が多いかな。