「らくだ」は怨念を背負った亡霊か 第484回落語研究会から
2008年 10月 23日
来合わせた屑やの久さん
生きてるうちはヒデ~奴でも死んでしまえば仏さまって、香典代わりに持ち合わせた銭を出したのが運のつき。
兄貴分のヤクザに、やれ「月番に云って香典を集めさせろ」の「大家に酒と煮しめを届けさせろ」のと、こき使われて挙句の果てにらくだの死骸を背負って「かんかんのう」を歌わされる。
八百屋で菜漬けの樽を調達(「かんかんのう」の脅し文句の効あって)して帰ると届いた酒を飲まされる。
商売に出ないと釜のふたが開かないべそをかきかき、三杯、湯飲みでグ~っと、久さん、いけるね。
久さん急に(シャレです^^。)酔いが回ってからが、この噺の真骨頂。
う~、いい酒だ。大家なんてものはこんないい酒呑んでやがんのかい。久さんとヤクザの力関係が逆転してしまう。
これで俺ヤア、あんたが好きだね。いいとこあるよ。
人のメンドーをみるんだからナ。
近頃、そういう人はいねえよ、銭ばっか貯めて。
貧乏人を馬鹿にしやがって、、。う~。
もう一杯つげよ!やさしく云ってるうちにつがねえか!
あんたは、銭もないのにメンドーみるんだからエレエ。
このセリフ、市馬がいうと格別の響きがあった。
心なしか会場(国立小劇場・落語研究会)に共感と怯えが走ったような。
古典の中に隠されていた”意味”が時代の光を浴びて命を得たか。
観阿弥や世阿弥は「乞食(こつじき)の所行」と武家貴族にいやしめられながら、必死になって能を演じ、創った。それは「鬼」として代表され作品化された「屈服させられた人間の怨念」とか、社会の常識や日常的倫理観から解き放された純粋な生き方をひたすら求める「凶女」の姿となって、彼らの創作の中に生きている。観世寿夫が「観世寿夫 世阿弥を読む」(平凡社)の中で述べている。
将軍家を中心とする武家の権力闘争の波に呑まれる世阿弥が
権力者の暴力に立ち向かう唯一の手段として彼が考え出したのが、禅的な思考の上に立った「無」への回帰だったのではないかとも。
力をもって対抗しても結局は身を滅ぼしてしまう。そこで表面では幽玄と言い、無と言って反発をうけ流し、その裏面において死の世界からの怨念といった最も人間的なものを書こうとしたのが彼の中期以後の作品だった
屑やの久さんを単に酒癖の悪い男として、その酔態を笑ってみていられる社会は幸せな社会だ。
それは笑っている人たちがメンドーをみたりみられたりすることが保障されている安全圏にいることが確信できる社会。
その確信が失せるとシャレはシャレでなくなる。
久さんはらくだの亡霊が憑依した者になる。
大家ンとこでらくだを背中に、やけのヤンパチでかんかんのうを歌ったときかららくだが取り付いた。
妙に楽しくなっちまったんだ。
あの世から、いやこの世の、怨念を伝えにやってきた使者になった。
ヤクザな兄貴分はあの世とこの世の橋渡しをするワキだ。
「かんかんのう」は地獄の地謡だ。
麻生首相が毎夜高級ホテルのバーで酒を飲んでるから庶民の痛みがわからねえだと?
どこのドイツがそういう間抜けなことをいうんだい?
たとえ麻生が毎夜新橋のガード下で串焼きを食ったところで、ワカラネエ奴にはわからねんだよ。
「メンドーをみたりみられたりすること」の必要すらない男には金輪際何にも分かりっこねえのさ。
あっ、これは久さんの言ってることでして、、、滅相もない、あっしがそんなこと考えるわけはないです。
切れ味がいいですね。佐高信みたい・・・。
そういえば長い間、串焼きを食ってないなぁ。30年以上、食ってません。鶴橋のガード下の串焼きの屋台にはよく通ったものですが・・・。
そういえば鶴橋駅に漂ってくる串焼きの匂いも、あの頃よりはマイルドになっているような感じです。
七輪でホルモン料理を食べたような記憶があります。今でもあるのかな。
首相になったからって、今までのスタイルを変えることはないと思います。大衆と同じ生活をしているように見せれば、大衆の指示を得られると思っているとしたら、随分バカにしたはなし。しかし、本当に国民の気持ちをくみとってくれる人にトップにたってもらいたいです。
鶴橋って大阪の鶴橋ですか? 2度も行ったのに、韓国料理にありつけていない。くやしい!
マア、この人の場合はまだ”選ばれた”とは半分もいえないけれど。
鶴橋は安くて美味しかったです。
もっともその後ふつうの人も内臓・ホルモン料理を平気で食べるようになったから昔ほど安く手に入るかどうか?
こんなことを書いていると大阪に行きたくなります。
安い河豚鍋などもあったし。貧乏学生の分際で食べられた。
「らくだ」は、8月だったかな?歌舞伎で見ました。
「これが歌舞伎か?」と思うほどの場内爆笑。私も笑ってました。最後に(あ、書いていいかな?)らくだが、これが顔も体もまっ黄色なんですけど、それも踊りだしちゃって、あ、また思い出し笑いが・・・。
とはいえ、この落語では、ちょっとちがう解釈なんですね。聞いてみたかった・・・。
麻生さんは、ホテルのバーにマンガコーナー作ってもらって、
仏蘭西人形飾って、毎晩ローゼンメイデン読んでたら良かったんですよ。
もう怖くて誰も文句はいいませんよ、ヲタクの絶対領域ですから。
そうすると国民みんなが、太郎ちゃんがいつ登校拒否ならぬ役職拒否に
なるかとヒヤヒヤするわけです、前例てんこもりですし。
が、、がんばって太郎ちゃん!ビールぐらいおごってあげるから!
私が秘かに憧れてた近所のオウチだったの!!!(号泣
それはそれはローゼンメイデンな洋館でございまして、夢を壊された
思いでございます、、、くそっ確かにロクなことないわ!
>くそっ、って姫ごぜのあられもない!
ローゼンメイデン、知りませんでした、無粋な男です。調べると
>引きこもりの日々を過ごす少年・桜田ジュン。彼はネット通販で買った商品を、期限ギリギリでクーリングオフしてスリルを楽しむという、鬱屈した性格の少年であった。
てな少年が寵愛する姫(人形)のようですね。
太郎少年にもそんな影がある?