「建築の記憶ー写真と建築の近現代」(東京都庭園美術館)
2008年 03月 08日
記録する。時間を切り取って。
学術資料を提供する。
見たこともない、観ることもできない建築のことを教えてくれる。
たとえ見ても節穴のような眼には分からない美しさを教えてくれる。
その建築がある瞬間、ある時代にどのように生きていたかを永遠に留めてくれる。
写真と建築の関係、それは写真の持つ機能であって、建築との関係だけについて言えることなのか?
面倒なことはさておいて旧朝香宮邸の部屋々々に陳列された400点ほどの写真を見て歩くのは楽しかった。
第二次大戦で焼け落ちる前の首里城のつつましくも凛とした姿。
島津斉彬の撮った鶴丸城、殿さまが息をつめて凝視する気配、指先に籠められた力。
1871年(明治4年)、江戸城の前を通る牛にひかれた大八車、じゃない、大八車ってのは人力だよ、リヤカーが正しい、俵が山と積まれている。
明治21年、「全東京写真帖」に写し取られた高台からみた東京の眺望、マンションやビルがない大江戸八百八町のなんという懐かしさ!
心のある人々の動きや喜怒哀楽までも写したかのようだ。
石元泰博の捉えた桂離宮こそ俺が学生時代の春休みに見ようとしたものだ。
鈴木理策の「青森美術館」は雪の中に呼吸している。
今日は、東京大空襲記念日とのことです。1945(昭和20)年3月10日深夜0時8分、東京でアメリカ軍B9爆撃機344機による焼夷弾爆撃がありました。死者約10万人、焼失家屋約27万戸という、第二次大戦で最大級の被害を出しました。最近、防衛省のグダグダな対応がテレビでいじられていますが、あんまり、国民を呆れさせないで下さい。「東京大空襲」で検索してみました!... more