映画4連発 「キサラギ」「パッチギ LOVE&PEACE」「あるスキャンダルの覚書」「ボラット」
2007年 07月 02日
面白かった順。
「キサラギ」
アイドル・如月ミキちゃんがアパート(ってか)で火に包まれて死んで一周忌、彼女のフアンが作っているブログ仲間が集まって彼女をしのぶことになる。
5人の男達、みんな初対面、俺も初めてオフ会(sakuraasakoさんのフアンクラブ)をやったときを思い出した。
どんな人かな、気難しい人じゃなければいいなあ、とか。
ブログから想像していた以上に素敵な人たちだったときの嬉しさ、
この5人も同じ、互いに歓びあう(一人の例外を除いて)。
のだが、、ある男の発言でムードが一変、警察ではミキちゃんは自殺として処理されているけれど実は他殺じゃないか、と犯人探しが始まる。
メンバーが順番に怪しくなって追い詰められていく、、。
四転五転(なんて言葉はないよネ)どこかのビルの屋上のまるでセットのような部屋で進行する謎解き。
後はネタバレになるから書かないけれど、よく出来た愉快な映画だった。
音痴でオッチョコチョイ、そんなに美人でもない、いわばD級アイドル(と作中の誰かが言ったような気がする)を、その欠点も含めて愛しているフアンたちの気持ちが可愛らしい。
すがすがしささえ感じた。
「パッチギ LOVE&PEACE」
日本統治下の朝鮮人が日本軍に徴兵されるところから始まる在日家族の悲劇を明るいタッチで描く。
在日問題に難病の子供がテーマだと聞いて腰が引けていたけれど、エンタテインメントだというコピーもあったので勇を鼓して観たらほんとに娯楽作品だった。
「岸和田少年愚連隊」を思い出す壮絶な暴力。
朝鮮人高校生たちと右翼系高校生たちの暴力がどんなに凄まじくても肉体のぶつかり合いにとどまっているのに対して戦争の暴力がいかに度外れなもので人間を無力にしてしまうかが伝わる。
井筒監督は鉄拳の暴力主義者なのかもしれない。
人々はもっと率直に自分の感情をあらわにして我慢せずに殴ってしまえ、とでもいうようだ。
在日に浴びせかけられる暴力は肉体的な暴力よりもっと陰惨で卑怯な差別という暴力なのだから、せめてそれに抗うためには拳骨、パッチギしかないって。
若かりし頃、飲むとよく唄った「イムジン河水清く~」が流れて、ついで「おらは死んじまっただ~」も思い出した。
「あるスキャンダルの覚書」
イギリスの下層階級が行く中学が舞台。
美人の新人教師(絵画)シーバが赴任してくるとじっと見つめるオールドミス・古参の歴史教師バーバラ。
校長も触らぬ神に、的な存在。
日々、学校で観察したことを日記に書くのが生き甲斐。
シーバが生徒たちの喧嘩にギブアップしているのを見事な一喝で収拾したバーバラ。
それから始まる二人の親密な付き合い。
だがバーバラの思いは単なる親密ではなかった。
年上の”よき夫”と子供達に満足しているかに見えたシーバの心の、体のスキマに教え子が入り込む、、。
おどろおどろしく勿体が強すぎるような気がした。
別に大した話じゃないのに。
薄気味も悪く後味も良くない映画、今の俺には向かない。
「ボラット」
カザフスタンのジャーナリストが情報省の指示によりアメリカ文化を研究するために視察に来るという設定。
冒頭、彼が住むカザフスタンの村や家族の紹介からシモネタとスケベなジョークが連発。
ユダヤ人に対する侮蔑も。
アメリカ上陸以後のハチャメチャ。
アメリカ映画、アメリカに対する批判・風刺らしいがどうも悪ふざけというもバカバカしい。
こういうのを観て笑い転げるセンスはない。
当今のテレビで垂れながしているお笑い(あまり見ないのだが)よりはトンガってるというべきか。
カザフスタンやイスラエルが問題にしているという噂だ。
それほど反響があったとは。
最寄りのTSUTAYAにはsaheizi-inokoriさんご推奨の「父親達の硫黄島」は1枚しかなく、それが貸し出し中だったので、以前から狙っていたヒチコック初期の作品2枚と「お熱いのがお好き」を借りてきました。 私がリンクを張っている某ブログで「禁煙テロリスト」のアタックを久しぶりで目にし、「昔の禁酒法が飲酒常習者を増やしたのと同様、現代の禁煙運動、禁煙政策は喫煙者を増やす」とのアメリカ人の知人の言葉を思い出したからです。 「お熱いのがお好き」は基本的にはドタバタ喜劇なのですが、前半で「禁酒...... more
ゴロゴロしているとカミサンがシネコンに行こうと言うので
午後から出掛ける、50歳以上は1000円なのはGOODだったが
映画を選ぶのを間違った、「大日本人」カミサンは生まれてこの方
最低の映画だった、1000円でも無駄だったとしきりに言っていた、
当然私も同じ意見でした。
ところが週刊誌だったかこの二作を持ち上げている人がいたのです。一服盛られたんだろうと思いました。見もしないでナンですが。
ストライクゾーン、広いですね〜
これはワンシチュエーションで、ありえない面白さでありえる。
私も好きでした。ちょっとジーンとしたりして。
昼寝したので、これからおやすむ。