崖っぷちで食った美味しいもの 上州・紅葉狩りの旅 (5)
2006年 11月 06日
① 野山葵の葉っぱ
俺は野山を歩いていると道端に生えているものを直ぐ口に入れてしまう
キノコも毒かどうか分らないときは端っこをちょっと齧ってみる
野山葵は毒でもないし、本山葵とは違うほのかな辛さとすっきりした青味が旨いのだ
(写真・大根を運んでくれた軽自動車、蕎麦屋のオバサンが運転していた)
② 清水
自販機で売ってない自然の清水、甘露甘露
③ 大根
前に書いた大根。上記の清水で洗って冷たくなったのを3センチくらいの厚さに切ってがぶり、甘くて辛くて
④ 同行のOさんが持参のお手製の「紫蘇の実、しし唐、唐辛子などの醤油漬け」
(桜、タンポポやらカンナやら季節外れみたいなものがアチコチに咲いていた)
この旅行会には皆さんがお手製の漬物とか酒類、お菓子、果てはサザエなんどを持ち寄る
何にも持ってこないのは俺くらい
今年の圧巻は紫蘇の実漬け、酒のつまみにご飯のお供に引っ張りだこ
ピリッと辛いのがなんともいえない
ひと瓶がきれいになくなってしまった
俺はせめてものお返しに土産物屋でネギミソというのを買って出したらこれも意外に旨くて
めでたくひと袋がなくなった
⑤ いつもの仲間が創り出す”空気”
これがなんと言っても一番美味しい
親戚でもなんでもない20人前後がいつも集まる
会が始まった頃は男性が多くみんな若かったからメチャクチャに飲んだ
上野を出るや否や(新幹線が東京に来てなかった頃)飲み始めて長野(最初は北信州・各地を踏破した)に着く頃にはビールを3,4缶は軽くあけ、駅前で蕎麦を食べながら又グイグイ、バスの中でグイグイ、宿について風呂の中で飲み、食事前に飲み(この辺から一升瓶が空き始め)、食事で飲み、二次会で飲み、俺が寝た後もまだ飲み、とうとう朝まで飲んだ連中だ
途中から仕事仲間以外も加わり奥様たちも加わり俺たちも年を取り
平均年齢は大分上がってきたが小さな子供を連れてくる人もいて
計算上は釣り合いが取れている
飲む量もずいぶん減って普通より少し多いくらいになった
回を重ねるうちに気心も知れて遠慮もなく、さればとてお互いに対する気配りは細やか
若い娘たちのように他愛のないことで笑い転げて顔のシワは増えるが
心のシワはきれいに取れる
今年はもう解禁期間が過ぎたがいつもは釣班、野山探勝(草花鑑賞とキノコや山菜採り)班に分かれることもある
俺は草花や山々の名前を沢山教えてもらって沢山忘れた
(”無口”なうどん屋の庭にあった柿、渋柿かと思って齧ったら結構甘かった)
最初の晩の二次会(いつも幹事の部屋に集まる)で崖を見下ろす窓際に俺ともうひとり
一番年長かつ身障者一級(仲良く同じ頃にかくなり果てたのだ)が向かい合ってソフアに座り 続いてぎゅうぎゅうにソフアに座り、座りきれない人は畳に座り・・なんだか窓際の牢名主になった気分
崖っぷちでもある
そう思って考えたら今度の旅は吾妻渓谷、川原湯の露天風呂、摩耶の滝、、崖っぷちを歩くことが多かった
崖っぷちの二次会、ワハハワハハと笑っていたら
「お静かに」と宿から注意されました
いい年して、となんとなくおかしくて嬉しかったのがワルだね
美味しい5つ、どれも自然の味だ
ほとんど無味かと思うくらい淡白で しかしわずかにピリッと辛さがあってよく噛んでいるとなんともいえない甘さが口中に立ち上ってきて
味わっていると体がきれいになって健やかになってくる
こちらの食事当番は銀杏に触れられない韓国女性が一手に引き受け、おいしい家庭料理を頂きました。
米のとぎ汁で作る大根のスープ、ピリカラの味噌味チャーハン、手製の韓国海苔・・・・・。
そういえば電車少年(小1)も居たな~。
アノヘンにあった山小屋でしょうか?
スローフードの最たるものですが。干し芋も売っていたので食べてみましたが全然昔のアノ固さも染み出る甘さもない似て非なるものでした。嗚呼!