両目があいて見えたもの
2018年 06月 08日
今回の左目はまことに立派な出来上りで、人の言うように世の中が明るく輝いている。
じつはこの間手術した右目が4日の夕方から急に見え方が悪くなって、こりゃあ失敗したかと思った。
見え方の問題点を箇条書きにしておいて診察の時にきちんと説明した。
そうしないと、先生のペースに乗せられて、どれか言うべきことを忘れてしまうことがままあるのだ。
流れ作業・ベルトコンベア的に患者を回転させているから、ぼやぼやしていると、後ろからスタッフの看護師?が私の回転いすを回しかねない(マジに、今朝はまわされて「メリーゴーランドだね」とひやかした)。
手術した若い先生でなくて副院長先生が話を聞いてくれて、網膜の検査を追加したら、網膜に炎症があるので、今日左目の手術の時に一緒に治療しましょう、と明快。
「今日は先生が手術していただけるのですか」「はい」、担当の指名は出来ないシステムだけにほっとした。
その診察から実際に手術にたどり着くまでに昼飯抜きで3時間ほど待って、たしかに右目もなにか(こっちの方がむしろ痛い)やってくれた。
白内障手術は若い先生に比べると昔の上手な床屋が研ぎ澄ましたカミソリでさっと髭をあたるような感じで、まるで抵抗がない。
やはり術者の技量のちがいは大きいと思った。
手術センターというところで病衣を着て腕からKN3号輸液というのを超スローに点滴しながら手術室に呼び入れられるのを待つのが長い。
たまたま隣り合わせたオジサンとオバサンと、病院のことで愚痴を言ったり、僕が15分置きに差すべき点眼薬を10分置きにスマホのタイマーのピンポンに従ってやり続けている(はた目にも忙しい)ことをタネにしたりして、漫談みたいな話をしていたが、付き添いに来て少し離れたところにいた娘にも聞こえたそうで、狭い部屋に詰め込まれた皆さま3~40人には退屈しのぎになったのではなかろうか。
そのオジサンがきのうの朝、僕がケーキや飲み放題コーヒーを楽しんでいるところに参入、話しているうちに、二人とも同じ男を(別の会社で)部下としたことがあると判明、偶然に驚いていると、こんどは午後のソフトクリームのひとときに、私も入れて、といって入ってきた男も、その男をよく知っている、それもそのはず、オジサンと同じ会社にいたことがわかり、ますます盛り上がった。
三人とも組織で仕事をしたり客商売にもかかわったものだから、この病院の問題点が目についてしょうがない。
退屈でもあるので、長い長い待ち時間(何度もある)のたびに病院改革案を練る。
そのいくつかを気のつくままに書いてみると、
駅から病院まで専用のバスで無料送迎(僕は歩いた)してくれるのはいいけれど、その運転手がまことに愛想がない、せめて笑顔で挨拶するくらいはやってもいいのではないか(オジサン曰く、どうせ委託業者だろうから、病院長あたりがたまにはチップを弾むくらいにして躾ておくべきだ、不安な患者へのファ―ストコンタクトはとても大事だ)。
200人を超す患者の検査(何種類もある)、診察、手術、会計などの呼び出す順番がまったく分からない。
7時半に来院しても早く見てもらえるとは限らないし、自分がいつ呼ばれるかが分からないのだ。
せめて受付番号順を原則として呼び出してほしい。(なにかの都合で前後することを了解のもとで)。
スタッフたちがすべて患者個人別の紙のフアイルを抱えて右往左往している。
これだけの規模でデータを電子システム管理してないのは、この病院が零細だったころの名残だろう。
それもあって、個人別の事前了解事項などが、共有されていないこともあった。
大病院のような事務管理部門の総括責任者を置いて、システムの再構築が不可欠ではないか。
施設のキャパが絶対的に不足している上にスタッフや患者の動線が入り組んで衝突事故などが起きても不思議ではない。
狭い同一スペースで検査、診察、会計、いろんな個人名の呼び出しが錯綜して、自分が呼ばれたのかどうかが分からず不安だ。
受付番号制を導入し電気掲示で呼び出すことは無理なのか。
これらを要するに、町医者が日本有数の手術件数を手掛けるようになって、その体制が整っていないということだろう。
町医者には町医者の、大病院の無機質・官僚的なやり方でない、良さがあっていいと思うのだが、町医者の佇まいのままで大病院級の仕事をしようとしている無理があるといえそうだ。
今回は、それほどの情熱はない。
まあ、文句はないのよ、じっさいのところは。
大渋滞のお陰で退院後も同窓会が出来そうだし。
ともあれ、同窓会。いいですねー。ご一緒したいかも。
副院長は手術が趣味だそうです。
私も同様の理由で、会社から大きな病院で精密検査をしてもらうよう指示されないかぎり、絶対に大きな病院には行きませんし、大きな病院には何の期待もしてません。
私の仕事は鍛冶屋で「めっかち」(目鍛冶)という言葉があるように目の患いが多いのですが、それでも光を失った時には塙保己一のように笑ってみせるつもりでいます。
あながち渋滞も悪くなかったかも、、、
でも視界良好になって良かった。
こんなご隠居さんの知恵、この国は無駄にしてはいないだろうか?と時々考えるのです。
対価は要らない、ま、ソフトクリーム一個でもいいから役立つ知恵はありそうですね・・・とバアバは考える^^。
今日の東京は猛暑らしい。
ご自愛下さいな♪
開眼おめでとうございます。
私は院長の責任が一番大きいと思います。
でも多くの場合、とくに大病院の院長は唯我独尊ですね。患者が意見をいうことは大事ですがトップまで伝わっているのかどうか。
部長クラスがその気にならないとね。
ゲンをかついでみました。
一旦「あの病院、評判イイらしいゾ」 と火がついてしまうと、一気に患者が殺到してしまい、対応が追っ付かなくなってしまうということもあるのかな、と。
そこですぐに対応策が打てるかどうか、というのも病院の資質なのでしょうけれど。
両目をしっかり開けて、ネット情報に踊らされない生き方をしなくてはいけないなあと思った次第です。
クリニックや病院の数が少ない地方の方はそんなふうに迷うこともできないのだと思うと、贅沢な悩みでもあるのでしよう。