奈良、芝居小屋、吉原、小満んが教える、こんな日本 第142回「小満んの会」
2017年 11月 21日
横浜の関内ホールの都合で会場が吉野町市民プラザに変更、早めに出て会場のありかをチエックしたあと、居残り会会場の物色。
最寄り駅が、京急の南太田か市営地下鉄の吉野町、みなさんがどちらを利用されるのか分からないので、(しかも会場を挟んで反対側なので)両方の駅の近くを歩いてみる。
どちらも関内のようににぎやかなところではないなかに、モツ焼きやがある。
まず外観をチエック、よさそうだと店内に入って夜の混み具合などを訊きながら、雰囲気、スタッフの対応、メニュー・値札などを観察する。
吉野町駅の方がよさそう、一応電話番号を訊いて仮押さえしておく。
みなさんがこっち側でもいいと言えばいいのだが。
車を運転できるって天才じゃないかと思ったが、なんとか免許が取れたときは嬉しかったな。
こんどは認知機能検査とかあるそうだし、カミさんが嫌がるから免許返上か、ちょっとサミシイ。
番台の女将さんの愛想のいいこと、それだけで温まる。
全身見事な彫り物のおっさんが腰に大判の絆創膏を貼ったまま入って来る。
イスや洗面器をじつに丁寧に洗ってから使う。
風呂上り、こんどは路地を居酒屋の予備候補などを探しながら歩いた。
小満ん「奈良名所」
京都の帰りに奈良見物にまわる二人がバカをいいながら歩く、気の合った二人旅もいいな、ぼくは学生時代にやったきりかも。
奈良では宿の主人が興福寺の七堂伽藍、東大寺、二月堂、手向山八幡、三笠山、春日大社、猿沢の池とその由来、ちなんだ歌を地口交じりで一気呵成に案内して、お客様も疲れたでしょうが私も疲れた。
運慶展で観た仏様を思い出す。
小満ん「なめる」
乳房の下に出来物が出来たお嬢様、占い師が4つちがいの男にそこを舐めてもらえば治ると聞いて、芝居小屋で網を張っていると引っかかったスケベでおっちょこちょいの「二なら」・22歳。
艶笑噺だが、品よく演じ、というより、「猿若に七つ目を積む賑やかさ」という川柳の絵解きから始まる、当時の芝居小屋の構造についての蘊蓄が愉しい。
聴いているうちに、うすぐらい芝居小屋に迷い込んだような気がした。
つんぼ桟敷、うずら桟敷、貰い桟敷、、桟敷で取り寄せた鰻弁当を食う場面では義母と食ったそれを想った。
小満んの「逝きし日本」学講座、「奈良の寺社と和歌」、「江戸の芝居小屋」に続く三時限は、待ってました、「吉原の仕組みと生態」、多くの噺家よりはるかに詳しく、地理や店の種類・値段などを語り、さらにそこで生きる花魁、妓夫、経営者たちの店での商売のやり方、素顔を仕方噺で教授してくれた。
妓夫台なんて初めて知った。
「学校では教えてくれない」は志ん生の名セリフだと思うが、小満んは修士課程級の吉原学。
吉原のどん底に落ちた男と女、その女を本気で救い出そうとする職人など、小満ん流はどうしても健やかなのが、志ん生とは違うのはやむを得ない。
塩モツ煮込み、キャベツ食べ放題、松竹梅「豪快」に、元気なスタッフ・ウエダ君もいて、楽しくもウマイ2時間を過ごせた。
次回は電車で伺おうかしら^^;
銭湯も然り、大勢で湯に入ったほうがエコなのです。
一刻も早くアベノミクスをなんとかしましょう。
さらに言えば「居酒屋のつまみは飯のおかずになる」でしょうか。
高座の蘊蓄にいろいろあって、小満んのは衒学的な臭みを感じずに聴けるものです。
人柄ですかねぇ。
「こうゆうことは学校じゃ、おせえてくれない」これはこれでニンに適った名セリフです。
中村橋自動車学校は、今、神奈川ドライビングスクールと言います。