その手はないよ 「TN Swing Jazz 」閉店
2017年 06月 22日
ベニスの観光客が多すぎて住民が立ち退き、町が空になりそうだという映像は鎌倉の休日並みの人混み。
ああ、すべて世はこともなし、日本のアベは何を反省したのかまったく変化なく無法・無知・無恥路線を突っ走る。
「その手はないよ」、アベに言いたいような曲名で始まったが、一瞬にしてアベたちの顔など忘れて、懐かしいスウィングジャズの世界に突入した。
最前列、手を握り合えるような距離で炸裂する16人の渾身の演奏。
蛙のように頬っぺたを膨らませてラッパを吹く岸義和、その柔らかい音が残響とともに消えていくと訳知らずこみ上げるものがある。
「そのうち」とか「また」とか、言ってるときには本気のつもりなのに、実行せずに二年も経ってしまうというのは、本気が足りなかったのだ。
そんなことばかりで、as time goes by。
でも、ほんとに閉店?その手はないよ!
私は6・70年代のレコードからはじまり、次第に生に触れられる日本のジャズにハマったのでした。過去形であるトコロが悲しいです。
ベニ―グッドマンとかルイアームストロング、ポピュラーなジャズがほとんどでした。
大学に入って寮の備え付けのレコードの中からセレニアスモンクなども聴き、たまには(お金があるとき)喫茶店で聴いたりもしました。
何というか、ヘンな教養主義みたいなのがあってクラシックを真剣に聴かなければならない、ジャズとかポピュラーミュージックは遊びだというような気持がありましたから、寮でタダのレコードを聴くのが嬉しかったです。