パンドラの箱か 文藝春秋7月号

洗濯に掃除、シャワーを浴びてTシャツを着かえる。
もうひとつ増えた仕事はヌカミソの世話、どんどん漬かるからどんどん食わないと、。
何も入れずにおいてもいいのだろうか。
ぷ~ん、両手がほのかに糠漬けの匂い、悪くないぞ。
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特集「驕れる安倍一強への反旗」につられて買った文藝春秋7月号は、ほかにも面白い記事があった。
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石破茂の安倍改憲発言に対する批判。
まずその発表の仕方に違和感を禁じ得なかったといい、二点。
1 「自由民主党総裁として」発言したというならば三月に行われた自民党大会で言及しなかったのか。
2 これほど重要なことを発言するのなら数多ある新聞の中から読売新聞に載せるのではなく、自民党機関誌の「自由民主」がしかるべきだった。

次に内容。
3 安倍総裁は第9条に3項を付け加えて自衛隊の根拠規定としたいらしいが、そういう趣旨の話は今までに一度も自民党の公の場で表明されたことはなかった。
過去、我が国の政府として、自衛隊に憲法上の疑義があるといったことは一度もない。
自民党としては侃々諤々の議論の末、9条2項を削除して国防軍を保持するという草案を2012年に発表している。
4 憲法を変えなくても実行可能な「高等教育の無償化」を改憲項目の一つとして挙げているのが、日本維新を改憲勢力に取り込むためだとしたら、それはきわめて党利党略的な発想だという批判を免れない。
5 これまで自民党は4回の国政選挙を、自民党憲法改正草案を掲げて国民の審判を仰いできたのに、党内の議論を経ずに突然安倍の一声ですっ飛ばしてしまうのはこれまでの自民党の伝統を壊すやり方だ。
私は、理想を掲げ、国民に誠意をもって語る自民党でありたいと思います。多少時間がかかろうとも努力してきちんとした改憲案を作りたい。後世に誇れる憲法を残すことが我々の次世代に対する、あるいは世界に対する責任ではないでしょうか。
憲法改正に対する自民党ないしは石破の意見に賛成ではないが、彼のいうことはそれなりに筋が通っていると思う。
憲法観こそ政治家の譲れないバックボーンであるはず、それを「現実的」という名分で党利党略を優先、ある時は改正条項、ある時は緊急事態条項のように「通りやすい」改憲案を出したり引っこめたりするのは、それこそ安倍に真の「愛国心・ナショナリズム」が不在であり昭和10年代の東條たちと変わらない本質があるということではなかろうか。
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天皇退位有識者会議の座長代理を務めた御厨貴の会議の内実報告。
意見を聞くべき専門家の人選は官邸スタッフが行ったが、いわゆる「右」、退位反対の立場の人が多く意見も多彩だった。
「天皇は余計なことをするから疲れるのだ」という平川祐弘は、質問しようとすると「私を論駁できますかな」といい、渡部昇一は「何もせぬがよし」と繰り返し「突発性難聴になった」といって出て行ったと思ったら部屋の外で記者には「退位すべきではない」とスムーズに語る。桜井よし子はあらかじめ提出した意見書では退位を認めていたのに、当日になって「ご高齢の陛下への配慮は当然ですが、そのことと国家のあり方を考えることは別」と百八十度転換してしまった。
「右」の方々にはさすがヒアリングの劇場的効果を考え抜かれた”役者”が揃っているなと心したものです。
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ロシアゲートが大統領としての命運を極まるかもしれないトランプのビジネスの資金源はロシアの投資家(マフイアとの判別が難しい)であるとか、クシュナー家の評判がよくないこと、トランプにとってユダヤ系人脈とその保護者プーチンとの強固な関係は生活基盤そのものであり、別格の重要性をもっていること、それらをFBIが捜査しているという。
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前川喜平の手記はあらかた既に知っていることがほとんどだ。
さして必要ではない獣医学部を新設し、税金を無駄遣いするようなことがあっては国民の皆様に説明ができません。ですから一義的には、農水省が獣医師はもっと必要だというデータを示すことが必要です。(略)
しかし、農水省も厚労省も、決してこの案件に積極的に関わろうとしなかった。
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見るからに胡散臭い下村元文科相夫妻も加計とお仲間であること、2014年3月、下村大臣(当時)が料亭「佐藤」で加計理事長に「おろしました(指示を?」と言ったこと、昭恵と下村今日子という「大酒飲み」の面倒を見てきたのが加計であること、などが書いてある。
嘘であって欲しい暗い気持ちの悪い話だ。
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昨日パラパラと読んだだけの、腐臭が立ちこめる記事。
ヌカミソの匂いの方がずっとましだ。
Commented by ri at 2017-06-10 12:35 x
全員の論調が同じなのが一番ダメだ。これは言論の基礎の基礎

昔メディアが「カップラーメンの値段ガ~」って自民党叩いて政権交代起きたけど、僕たちはそこから何を学んだんだ?それとも何も学ばなかったのか?
韓国べったりのメディア、中国べったり、反社会勢力べったりのメディアがある中で、自民叩き一色に染まったらメディアは悪用されるだけだ。政権交代がそれを教えてくれた。

全員の論調が同じなのが一番ダメだ。これは言論の基礎の基礎
Commented by hanamomo08 at 2017-06-10 15:33
糠漬け うまくいっているようですね。
その気持ちわかります、漬け過ぎると食べ過ぎてしまう。
だから私はかき回すだけの日を設けています。
なにもつけなくてもかき回していればOKです。

私は朝出したら、それを冷やして後で食べています。
今の季節ひんやりした方が美味しい感じがします。
だし忘れて少し古漬け風になったのも美味しいですよ。
Commented by tona at 2017-06-10 19:21 x
石破氏のご意見ももっともです。
他もふむふむです。
そうそう、ぬかみそに茄子や人参も美味しいですね。
何も入れなくても1日2回はかき回すか、冷蔵庫に入れればいいのではないでしょうか。
Commented by urontei at 2017-06-10 19:54
アベが 「みんなもがいている。溺れそうになりながら、必死にもがいている」 とボヤいたと言うから、さすがに、森友、加計、山口問題がボディブローのように効いてきているのかなと思ったら、アベはアベでも、連敗中の巨人の阿部慎之助の方だったという、笑えるような笑えないような話を耳にしました。

ボディーブロー、効いていると思いたいです。
Commented by sweetmitsuki at 2017-06-10 20:39
糠漬けを毎日食べてると両手だけじゃなく体臭まで糠臭くなってしまうのですけど、私はその匂い嫌いじゃないです。
Commented by そらぽん at 2017-06-10 21:53 x
   = 国民 対 アベ腐臭 =  

解説と記事をありがとうございます。
我らでもできる事を。。 
「文春7月号」を買って甥、姪、嫁、知人に配りましょう~

まあ, 石破氏は別として
その他の議員の声がきこえません。自民党の変質? 怖ろしいです
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:04
> riさん、それであなたは何をおっしゃりたいのですか。
私みたいな人間にも言いたいことをわからせるのが言論の基礎の基礎ではないですか。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:08
> hanamomo08さん、そうですか、今日も二度かき回しました。
今のところは人参と胡瓜に蕪です。
じつにうまい!
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:09
> tonaさん、そうですね、毎日新しいものを入れたって食べきれないですものね。
茄子は難しいからちょっと待てとヌカミソ実家のひろみさんに言われましたよ^^。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:12
> uronteiさん、安倍組も必死になってもがいているのではないでしょうか。
あれほど矛盾したことを言わなければならないということ自体、かなり追い詰められているのでしょう。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:12
> sweetmitsukiさん、加齢臭なんかよりずっといいです^^。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-10 22:16
> そらぽんさん、前川の後ろで息を潜めて歯ぎしりしている人たちがいるように石破の影にも足踏みしている人もいると思います。
きょうは国会前のデモに行ってきましたが、安保法制反対の時に比べて女性が増え、笑顔が増えたような気がしました。
負けるもんか。
Commented by wawa38 at 2017-06-11 01:42
そう。
負けるもんか!
Commented by j-garden-hirasato at 2017-06-11 06:06
不安が募るばかりですね。
大丈夫か、この国…。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-11 09:29
> wawa38さん、負けない方法、それは絶対あきらめないこと、と名護市長も言ってました。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-11 09:30
> j-garden-hirasatoさん、微力でも物を言いましょう、あきらめずに。
Commented by ほめ・く at 2017-06-11 11:50 x
保守色の強い文春が、やっと重い腰を上げたようです。
米国ではようやくトランプの司法妨害が大きな問題になりつつあり、英国の総選挙では保守党の後退と労働党の躍進が見られました。加計問題も渋々ながら文書の再調査が行われ、自民党の幹事長が前川氏を呼ぶことを口にし出してきました。
世の中、そうそう悪いことばかりではない、そう期待したいと思います。
Commented by saheizi-inokori at 2017-06-11 21:55
> ほめ・くさん、諦めずに粘り強く言い続けることですね。
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by saheizi-inokori | 2017-06-10 11:48 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(18)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori