済州島「四・三事件」を知ってほしい 金時鐘「朝鮮と日本に生きる―済州島から猪飼野へ」
2016年 12月 02日
CD室内楽全集の箱から適当に引きだしたら当たり!シューベルトの「鱒」、今朝の気分にぴったり。
とちゅうで左足がぎくっとしたので、おそるおそる足の運びに気をつけて、歩き過ぎた上に朝サンチとの散歩で四股を頑張りすぎたのだ。
すこし赤みが減った(散った)けれど美しさは十分、近づくと真っ赤な葉を見せてくれる。
(オウム真理教の秀才たちが、視野の狭い偏った教祖の教えにしたがい)経済優先、実利鑚仰の社会風潮に疑問を抱き、このままでは日本は駄目になると、まじめに物ごとを考えようとした彼らがカルトの狂信にはまってしまった。その良心の発露がいじらしくて、身につまされてならないのです。という。
八紘一宇(=世界は天皇を家長とするひとつの家)の皇威のためなら特攻隊員にだってなる用意があった、
今また神武天皇は実在して日本という国を創ったということを信じるカルト集団が政権を牛耳って、無茶苦茶をやる、その筆頭に教育改悪で日本の歴史教育家族観を変えようとしている。
読み始めた金石範「火山島」につぶさに語られるであろう、済州島民の統一政府樹立への武装蜂起「4・3事件」に関わり九死に一生を得て虐殺の済州島から大阪猪飼野の貧民窟に逃げる。
親を捨て、故郷を捨て「逃げを打った」後ろめたさもあって「朝鮮籍」のまま朝鮮人学校の設立、民戦活動、詩人活動、教育活動を展開する。
当初は英雄として崇拝していた金日成が著者がもっとも慕っていた朴憲永・北朝鮮労働党副委員長を処刑したころから、その過酷にして無法な独裁政権に疑問を抱き、詩集「新潟」で朝鮮総連と決別する。
全七巻の「火山島」を読むゆとりのない方は本新書を読まれると、いろんなことを感じることができるはずだ。
俺はほめ・くさんに教えられてありがたかった。
今更ながら、植民地統治の業の深さに歯がみしました。反共の大義を殺戮の暴圧で実証した中心勢力はすべて、植民地統治下で名を成し、その下で成長を遂げた親日派の人たちであり、その勢力を全的に支えたアメリカの、赫々たる民主主義でした。とある。
過去にあっても現在、さらに近い将来においても、日本人には関係のない出来事ではなかったし、これからも同じ過ちを犯す恐れは十分にあると思う。
さすがです。
頭が下がります。
過去のことはすっかり忘れ、韓国や在日の人々を嫌悪し攻撃する風潮が高まるなか、「朝鮮と日本に生きる」は多くの方に読んで欲しい本だと思っています。
こちらのサイトで紹介頂き、感謝いたします。