サザエさんの街のねぶた祭り

夕方の散歩、まいにち小一時間ほど近所を歩くのだが同じところでは飽きてしまうので、今日はどっちに行こうかと迷う。
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きれいな雲や夕日を見ると、その近くに行こうと思うけれどそれは無理、せめてよく見える方へと歩いていく。
上を向いて歩こう、、ドンドン、太鼓の音が聞こえてきた。
カワイイ着物姿の女の子がお父さんに肩車していった。
音の正体は深沢高校の和太鼓部、今日は桜新町のねぶた祭りだった。
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せんじつ「はじめ」のママにいらっしゃいね、といわれてとっさに「あれは子供の祭りだから、、」、孫たちが来てないから行ってもつまらない、と言いかけたら、じろっと睨まれた。
桜新町大好き、お祭り大好きなはじめ一家なのだ。
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そこここでパフォ―マンスをやっている。
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ねぶた行列は7時過ぎからなので席を取って休んだり商店が出しているいろんな食べ物を食べて待っている。
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フランス料理の店が出しているシュークリームの写真をカミさんに送ったら「食べたい」と返信が来たが、なんせ行列が長いからあきらめてもらった。
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青森出身の人たちのお囃子隊?練習中、和気あいあい笑い声が弾けている。
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大きなトラックを舞台にしてモダンジャズを演奏している。
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暗くなってくると人出も増えてぶらぶら歩きというわけにはいかなくなる。
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LINEで中継写真をみたはあちゃんが行きたかったと言ってる。
本人は柏でサッカー観戦なのに。
でも、ことしが最後かもしれない、来年はもうこういうのをそんなに喜ばなくなるかもしれない。
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サザエさんの街だからサザエさんが多い。
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「はじめ」の前まで行ったけれど中をのぞかずに我慢の子。
さっき買った刺身をもってるし。
途中で「はじめ」のマスターにあった。
浴衣姿で微醺を帯びて上機嫌、「お店は?」「今日は出ない、こっちです」、酒屋の主人でもあるのだ、「もやサマ」に二度も登場した酒屋。
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青森で俺も行列の先頭に立ってあるいたねぶたとは一回りも二回りも小さなねぶた。
祭りの雰囲気もだいぶ違う、都会のオシャレな祭り、アセチレンガスの匂いやテキヤの店もなく土着的な祝祭などという空気はどこにもない。

でも気をつけて見ていると、お父さんやお母さん、お祖父ちゃんお祖母ちゃん、、家族が一緒にモノを買い、食い、見る歓び、地元の仲間たちの友愛の語らいにあふれている。
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サザエさん!なのだ。
大家族、地元コミュニテイ、小さなお店、、。
日本会議や自民党が個人よりも家族を中心にした日本を作るための教育を推進し憲法もその方向で変えようとしている。
そう聞くと、手放しで共感することには忸怩たるものもあるが、、やっぱりいいのだ。
「はじめ」で新しい客がくるとママや常連が満腔の歓迎の意を表明し、「この町はいい町なのよ、、小さな店がたくさんあって何でも買えた昔はもっとよかったのよ」というのが分かる。
こういう町がなくならない(復活する)ようにするのには、憲法を改悪したり道徳教育の強化で家族観を押しつけてもダメ、それよりも大企業・競争・効率優先の経済政策を改めて零細な商店がやっていけるような環境を整備しなければいけない。
毎日がミニお祭りのように笑顔の見られるサザエさん通りにしてほしい。
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七時が迫ってきた。
俺は刺身をぶら下げて家をめざす。
反対方向に、これから祭りに参加する家族が三々五々、みんな嬉しそうだ。
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Commented by jarippe at 2016-09-11 14:01
地域の皆さんでその地域を盛り立てるお祭りいいなーと思います
人が多いから人も集まることでしょうしやればやったなりに
盛り上がるのでしょうね
田舎はお祭りをつなげるのに必死です
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-11 21:22
> jarippeさん、東京は地元の人と地方からきて故郷のない人と、両方が祭りを懐かしがります。
でも汗を流すのは地元の人かな、半分以上は商店街の人たちです。
Commented by at 2016-09-12 06:47 x
>まいにち一時間ほど、近所を
敬服いたします。
何か興味深いものをご覧になりながら、なんですね。
以前も書きましたが、散歩を文化スタイルにまで押し上げた植草甚一は「何かを売っていない町は歩く気がしない」と書きました。
道灌、いや同感です。
Commented by j-garden-hirasato at 2016-09-12 07:00
ねぶた祭りが東京で行われるということは、
サザエさんの町と青森で、
何かご縁でもあったのでしょうか。
子どもたちは、大喜びでしょうね。
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-12 10:48
> 福さん、昔は商店街をあちこち探訪しましたが、さいきんは近所の住宅地が多くなりました。
>興味深い、というまではいかない、ちょっとしたもの、草花とか雲の形とかを見ています。
たまに人の家から聞こえてくる物音も面白いです。
これは路地裏がいちばんです。
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-12 10:50
> j-garden-hirasatoさん、ことしで13回目、どういう縁があったのでしょうか。
もともとは商店街の企画、それが年々工夫も凝らして楽しい祭りになっているようです。
子供が主体です。
Commented by ikuohasegawa at 2016-09-12 14:19
七時が迫ってきた。ってことですが、刺身は何時からぶら下げていたのです。少し心配。
Commented by tona at 2016-09-12 14:58 x
そちらのねぶたはサザエさんで親しみやすいですね。
私は立川で初めてねぶたを見ましたが、本場青森に比べてやはり小さかったです。
Commented by calligraphy_m at 2016-09-12 15:17
ねぶたの日、ご飯作るのが億劫になって外で夕飯食べましたが、浴衣の小さな子ら246の交差点からわらわらと湧いてました。
いつもは静かな246沿いのバーは広島カープ優勝のパブリックビューイングで大歓声が上がってましたし、呑川ではポケ活にいそしむ若者たちがいて、土曜日の夜はそれぞれの楽しみ方でカオスとなっておりました。
平和な夜でありました。
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-12 22:58
> ikuohasegawaさん、6時ころでしょうか、氷袋を入れて歩いていました。
味は悪くはなかったです。
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-12 23:04
> tonaさん、青森のねぶたは迫力があるし何か祀りという感じが強いですね。
わざと農繁期に豊作を祈ってやるらしいですね。
立川も商業的なねぶたではないですか。
それはそれでかわいらしくていいです。
青森は迫力ありすぎ、カラスが怖かったなあ。
Commented by saheizi-inokori at 2016-09-12 23:05
> calligraphy_mさん、まっこと!こんなでいいのかい?といいたくなりますが、やれるうちが花ですたい。
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by saheizi-inokori | 2016-09-11 11:08 | こんなところがあったよ | Trackback | Comments(12)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori