長野にいらっしゃる小学校の先生、三年までの女の先生と四年から卒業までの男の先生。
女の先生は50年、男の先生も10年以上も会っていない。
会いたいなあと思っていると、誰彼から小学校の同級会に行ったとか、故郷がどうしたとか、聞くたびにホラお前も行けよと言われているような気持ちになった。
そして先週、小学校の同級生が急逝したとの知らせ。
長野にはときどき来るのに、懐かしい人たちと連絡を取って会うということをしなかつた。
ただうろうろと小学校や中学校の周りを歩いたり、見覚えのある道を探ったりしてそのまま帰る。
幼なじみ、小学校、中学校、高校、、会いたい人はたくさんいる。
会ったら泣いてしまいそうな人々。
なのに、だから、誰かに誘われない限り、こちらから会いたいと言わないままに、思いがけない歳月が過ぎてしまつた。
忘恩の徒、汚名を漱ぐには手遅れ。
でも、先生にだけは会いたい。
先方の都合も、敢えて訊かずに切符と宿を取ってから昨日電話した。
元気な声で、待ってるよー、
女の先生は着いてから家の近くで電話してみるつもり。
初めて乗った「かがやき」、ノンストツプでもうすぐ長野。
ああ、どきどきする。
(長野に着くと駅前で食う盛り蕎麦、醤油の強い太い蕎麦
旨い不味いじゃない)