オカンの代わりに、、 映画「東京タワー オカンとボクと、時々オトン」

古い機体のせいか、ビデオの調子が悪くて、そうでなくともビデオを、ましてやしょっちゅう客室乗務員のアナウンスで中断される機内のビデオを映画とは認めたくないのだが、なんとか最後まで見終えて、そのエンドロールと同時に成田に着いた。



母親に面倒をかけっぱなしの息子、そんな子供のために自分の人生を費やしてしまった母。
なんとか借金まみれの生活から立ち直って、九州から東京に母を呼び寄せ、「ごめんなさい」と言い続けながらも楽しい日々を過ごす。
と、病魔が母を奪う。
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(東京タワーではありません、101です)

かなり俺の人生に重なるところがある。
果たして亡母は俺のために自分の人生を消尽してしまったのか。
そうではなかったことを祈りたい。

一方で亡妻は子供や俺に尽くして生きて、いよいよ自分の人生を再開しようと思った矢先に倒れた。
映画の主人公は、呼び寄せた母親を東京のいろんなところに連れ歩いたり、友達を招いて母親の手料理と愉快なもてなしで楽しい日々(二人家族なのに毎日五合の米を炊いた)を過ごす。
台湾の息子は、本当はそういうことを亡妻にしてやりたかったのかもしれないな、俺は亡妻の代理でいい思いをしてきたんだなと思いながら空港の出口に向かった。
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預けておいたサンチが狂ったように飛びついてきて部屋のなかをくるくる回る。
昨日からずっと俺やカミさんにまとわりついて離れない。
朝、新聞を取りに、そ~っと出ようとしたら飛び出してきて、甲高い声で吠えた。
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(台北ではたくさんの働き者のオカンを見た・昨日の記事も↓)

さあ、たまった新聞を読まなくちゃあ。

Commented by fukuyoka at 2016-03-14 20:01
いい旅をなさいましたね。めちゃめちゃ美味しそうな料理の数々です。10年前の台湾旅行を思い出しました。私はあまりにも美味しかった大根もちの生を持って帰ったのを思い出します。
楽しく拝見しました!
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-14 20:47
> fukuyokaさん、いろいろうまかったけれど、昔から見ると量が減りました。
やはり食えるうちにあっちこっち行くべきですね。
Commented by mother-of-pearl at 2016-03-14 21:23
素敵な時間のお裾分けを頂いた気分です。

息子の気持ち、父親の気持ち、そして“オカン”の気持ちを言葉にできるsaheiziさんは
本当に素晴らしいです。

各々の気持ちを聞く機会はなかなか無いものなのに、拝見していると、
素直にそうだね、そうだよね、と思えてほっとします。
サンチちゃんの気持ちまで、手にとるように分かりました(^.^)

息子さんが本帰国なさる日が、待ち遠しいですね!

寒の戻りで旅のお疲れがでませんように。
Commented by jarippe at 2016-03-15 06:31
ビデオにシュン、ホッコリされ
サンちゃんの強烈なお出迎えを受け
ご自宅でくつろいでおられることでしょう
優しく温かく美味しい日々だったことでしょう
これからもそんな日が続くことでしょうね
Commented by j-garden-hirasato at 2016-03-15 07:03
ワンちゃんにそこまでされると、
愛嬢が深まりますね。
我が家のは、
旅行でしばらく会わなくても、
いつもと変化がなく…。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-15 09:30
> mother-of-pearlさん、旅先、とくに異国でそこに棲む家族とあうということが、心のどこかに働きかけていろんなことを考えさせたような気がします。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-15 09:32
> jarippeさん、こんな日ばかり続くなんて期待してはいけないような気もします。
これから、いよいよ彼らの坂道は急峻さを増すのでしょう。
こちらの下り坂も角度がきつくなってきましたし^^。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-15 09:33
> j-garden-hirasatoさん、態度で示さなくても心のなかではきっと千切れるほど尻尾を振ってますよ。
Commented by nenemu8921 at 2016-03-15 18:06
saheiziさんは、なんとなく運のいいアウトロー?!というイメージを抱いておりました。
立派な仕事をした方かもしれないと思いつつ、深く知ろうともせず、時々こちらにお邪魔しておりました。
台湾旅行、よろしかったですね。機内で偶然ご覧になった映画も。
一時的にせよ、読書を中断した時間の中で、ふと漏らした本音を聞いてしまったような気が致しました。
先日訪れた東北の帰途、訪ねたいところがあり、立ち寄った宮城の山あいの村の町で、映画「東京タワー」のロケに使われたというお店で食事をしました。
「東京タワー」という映画が何か?わからなかったのですが、今回、こちらのページを拝見して、ああ、そーか、なるほど…と思いました。炭鉱の町の食堂のロケの舞台だったのですね。
情報不足で生きています。こちらで教えていただき、ありがとう。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-15 21:36
> nenemu8921さん、>運のいい、確かにそうかもしれないです。
弾み次第ではどう転んで行ったかもわからない。
宮城の食堂?どのシーンだったかなあ。
なんしろとぎれとぎれで見たビデオでした。
Commented by ほめ・く at 2016-03-16 10:01 x
台湾へは一度だけ、阪神淡路大震災とオウムによる地下鉄サリン事件が起きた年に行きました。現地ガイドは高齢の人でしたが日本語が達者で、古典から現代の作家まで幅広く日本の著作を読んでいてこっちが気恥ずかしくなりました。大震災での日本人の姿に感動しやがサリン事件ではどうして同じ日本人があんな事件を起こしたのかとガッカリしたと語っていました。中国嫌いで蒋介石の銅像を案内しながら彼の悪口をバンバン言っていたのを思い出します。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-16 10:29
> ほめ・くさん、ますますそういう人たちに嫌われそうな昨今の日本ですね。
Commented by sheri-sheri at 2016-03-19 21:52
今晩は。台湾へ行かれたのですね。色々なことを思われた旅でしたね。サンチちゃんは、もうこのまま会えなくなったらどうしようと胸をかきむしられるような時間をすごしていたでしょうね。この頃、シェリーを思うとなかなか旅にでられません。でも行かなくてはというときは,決心しますが。…台湾は、食事が美味しくて。・・会う人々もとても親切だったことを思い出します。また行けたらなぁ・・と思ってるんですよ。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-19 22:20
> sheri-sheriさん、ほんとにちょっと買い物に出るだけでも縋りつくような風情、うれしいような困ったようなです。
台湾にはもういちど今年の内に行きたいのですが。
Commented by ,根保孝栄・石塚邦男 at 2016-03-20 00:09 x
久しぶりの訪問です。
また楽しい話題をお願いし対です。
Commented by saheizi-inokori at 2016-03-20 09:21
> ,根保孝栄・石塚邦男さん、いらっしゃいませ。
ありがとう。
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by saheizi-inokori | 2016-03-14 12:23 | 映画 | Trackback | Comments(16)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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