日本人は幸せ?ですね? 松島泰勝「琉球独立論 琉球民族のマニフェスト」
2014年 11月 14日
けさの東京新聞に入院している子どものための「院内学級」の先生のことが載っていた。
そのなかに
お家にいられれば幸せ先天性の腸疾患で手術を繰り返し、亡くなった6年生の男児の詩。
ごはんが食べられれば幸せ
空がきれいだと幸せ
みんなが幸せと思えないことも幸せに思えるから
ぼくのまわりには幸せがいっぱいあるんだよ
2013年「琉球民族独立総合研究会」の設立メンバーとして同学会共同代表。
琉球人は独自の歴史や文化をもつにもかかわらず日米の植民地支配を受けてきた民族である。
プラトンが
楽しみと苦しみが共にされて、できるかぎりすべての国民が得失に関して同じことを等しく喜び同じことを等しく悲しむような場合、この苦楽の共有は、国を結合させる。と言っている。
逆に、そのような苦楽が個人的なものになって、国ないしは国民に起っている同じ状態に対して、ある人々はそれを非常に悲しみ、ある人々はそれを非常に喜ぶような場合、この苦楽の私有化は、国を分裂させる(『国家』藤沢令夫訳)
日本と琉球の関係においては、まさに日本による「苦楽の私有化」が行われ、琉球人からみると、日本人は琉球人と互いの幸せや苦しみを分かち合い、ともに困難に立ち向かおうとしているとは思えません。琉球の歴史、とくに日本の武力によって無理やり併合され、戦争中は捨石とされ、戦後はアメリカの支配をうけ、今また日本による植民地的支配に屈している歴史・事実を具体的に記す。
そういう琉球が独立することの正当性・妥当性・現実性を国際法、政治哲学、地政学、国連委員会報告、他国事例、経済的なデータなどから論じる。
日本は琉球の独立を支援すべきであって、その結果日本自身が対米独立を果たす。
それこそが”現実的”な国際平和への道筋だ。
琉球人も「骨くされ・惰民」状態から眼をさまし(日本からの援助や基地経済は本土経済による収奪や弊害とは差し引きマイナスになっている)自らの尊厳を取り戻すべきで、そうするしか琉球のみじめな現状・将来から脱する道はない。
私たちの独立論のモチーフは実のところ極めてシンプルなものです。武装自衛権と交戦権を完全放棄して、どのような大国にも安全保障を委託せず、全世界の国々に委託する、「主権国家」から「国際国家」へ。
すなわち、民族としての尊厳の回復、米軍基地をはじめとする現在の差別状況の解消、現前する戦争リスクの回避、そして「まったく新しい価値」の創造が、独立のモチーフとなっているのです。
「関係」を防衛力とする。
独立琉球は、琉球だけのために島々の所有、使用を宣言する近代国民国家の論理を押し出すのではなく、東アジア地域の共有・共同使用の場所(コモンズ)として、平和を創造する場所にすべきです。それにより琉球は近代国民国家の限界を超克し、戦争から身を遠ざけることができます。
独立実現や新しい価値の国家論の現実性に疑問は多い。
だが、今沖縄の人々が、日本人と当たり前の幸せ・苦しみを共有できていないことは現実そのものだ。
「琉球とは我々そのものである」と考え行動する琉球人がいる限り、そして制度としての国家は滅亡しても民族が集い心を寄せる限り、抵抗運動の礎となる「琉球国」は確かに存在していると言えます。そして、そこから琉球独立への希望、さらに意志が生まれていくのです。本土の日本人の多くにとっては「不都合な真実」かも知れない。
一読を薦めます。
バジリコ株式会社
独立云々は今となっては、実現が難しそうですが、その歴史は、日本人なら知っておくべきだと思っています。
カタルーニャは、お金持ちだから、独立の可能性がありますが。
同じ様に、独自の文化、言語を持ち、中央政府から迫害された歴史を持つ
ガリシアやバスクは、お金が無い(経済的に自立出来ない)から、
独立は、考えられないのだ、と聞いたことがあります。
先日のスコットランドも、大変でしたね。
もし、もしも、国際国家として琉球が独立したら、是非、琉球国民になりたいです。
地域や民族や歴史については肯けるものがありましたけれど、結局のところ1960年代に発見された北海油田の存在が焦点で、欧州最大の埋蔵量とされる石油・ガス資源を支配下に置くことで、独立すれば1人当たりの所得が年1000ポンド(約17万円)増えるとの主張にはすっかり興ざめしてしまい、否決が決まった時には入院患者全員でほっと胸をなでおろしたものです。
沖縄独立論の裏には、決して海底油田の利権が関係してるわけではないと信じたいです。
日本人の夜郎自大的な植民地支配に我慢ができないのではないでしょうか。
分裂の危機です、精神的な。
幸せに感じるのは歳なのかなと思うのです。