落語家による落語家評論 三遊亭円丈「落語家の通信簿」&談志「ゆめの寄席」など
2013年 10月 21日
談志の「ゆめの寄席」ってのがある。
談志が選んだ芸人で「寄席」を十夜だったかやる。
それぞれの芸人を紹介する談志の寸評も面白い。
だがこれはCDだ。
なんとかいう録音装置を買ったときにすぐ説明書を見ながらパソコン経由でスピード録音をしたのだが、その後やり方が分からなくなってせっかくの高価な録音装置がそれしか収録されてないのが癪のタネ、
ということではなく、落語家の落語家評論のことだった。
写真も面白いが談志の論評もイケる本だ。
これは昭和の落語界(東京)幹部26人が取り上げられている。
円丈の本では次の落語家が取り上げられている。
文楽(八代目)、圓生、小さん(五代目)、正蔵(八代目)が「やはり聴くべき!伝説の名人四人」、伝説だからみんな故人。
「個性も芸のうち!21世紀の大御所五人」には小三治、圓蔵、小朝のほかに圓生名跡を争った圓窓と自分をあげている。
「芸の力はどう?笑点メンバー五人」は歌丸、木久扇、昇太、小遊三、たい平。
「中堅四天王」として桃太郎、さん喬、鯉昇、歌之介。
「伸びるか消えるか、正念場!若手五人」には、文左衛門、菊之丞、三三、白酒、一之輔だ。
「そして家元がいなくなった!落語立川流五人」は談志、談春、志の輔、志らく、談笑。
「落語界を救う!新作派六人」、しん平、白鳥、喬太郎、彦いち、百栄、小ゑんをあげるのは新作派の代表らしい。
志ん生命みたいな俺がジリジリしてくると
「名跡を継ぐ!落語家2ファミリー+1」として、「志ん生」ファミリーに志ん生、馬生(先代)、志ん朝の親子(故人)と「三平」ファミリーの三平親子、正蔵(当代)と「圓楽」名跡の五代目圓楽と六代目圓楽をあげている。
そして「笑わせてなんぼ!上方六人」が枝雀、米朝、松鶴、可朝、文枝(当代)、文珍。
さいごに「すぐ聴け!八十代・大長老五人」として、米丸、笑三、圓歌、金馬、川柳。
総計五十三人。
つまり、雲助、権太楼、喜多八、小満ん、扇辰、新治、志ん輔、一朝、寿輔、、などが載ってない。
まあ、ここに選ばれた落語家が優れているとは円丈も言ってない。
談志と違って舌鋒鋭くやっつけることはないが、前口上で
いくらなんでも同業者に「へたくそ、やめろ」とは書けない。ここが難しい。でも、そこはうまくすり抜けるつもりだとあるように「すり抜けた」(うまく、かどうかは別として)と思われる人は何人かある。
たとえば二代目三平、たった11行しか書いてない(白酒25行、三三45行、、)。
それも「2009年に三平襲名後一度も聴いたことがない、何席か聴かないと評論は書けない」ということ。
談春については「なんかいいなあ」、独特の雰囲気があり、作品の一本一本に厚みというか存在感がある、と褒めているが、彼のCDに解説を書いた福田ナントカ先生の過褒についてはかなりしつこく揶揄している。
小三治についても、「ボーッとしたフラ」に磨きがかかった脱力感を指摘するが、「古き良き落語界の最後の世代」として”おいしい果実”を食べて育ったことの方を先に書いている。
たしかに現役の落語家らしい論評もちらちら。
稽古の仕方、記憶力の良さ、落語家同士の付き合い、笑いを取ることでどうやっても円丈が勝てなかった、、。
このあたりをもっと紹介しようと思ったが登場するメンバー紹介で疲れたから、、
興味のある人は私のように人に借りて読むなり買って読むなりしてください。
総じて俺とそう意見は違わないようだ。
そこで「笑いすぎのCDはつまらない」とか「(マクラが長いために)長すぎるCDには気をつけよ(つまらない)」などというアドバイスには同感(俺はCDを買うことは少ないが)
俺のブログも長すぎるなあ、シュン。
祥伝社新書
佐平次さんの博学ぶりに感動です。この間の旅で落語を録音したテープを持ち歩いて、機内だけでなくホテルでも聞いているという男性がいて、実に楽しそうにしていました。ギャグも上手だったし。
アンパンマンかわいいですね。
↓のチワワのワンちゃんが写っている写真、いいですね!
「鴻池の犬」ってのも得意です。
円丈は漫才ブームのさなか、TVに新作落語家として出演し、
司会に「落語も漫才に負けていられませんね」とふられると、
「漫才の方が面白いんじゃないですか」と返したことが記憶に残っています。
この人、タダ者じゃない、と。
私も氷山の一角しか知らないのです。
解決すべき方法論はかなり異なりますね。
三平と一緒に真打ちになったので、これを読んで溜飲を下げているでしょう。
毒がないのが唯一弱点、それさえあれば日本一ウケる落語家になるだろうとも。
まったく同感、爆笑落語ですが何度も続けて聴く気になれない(間をおけばいいのですが)は毒がないからだと思います。
でもおおむね本書の論評は同感できましたよ。
「名人」に志ん生が入ってないのは論外ですし、「大御所」に自分を入れているのはシャレとしてもきつ過ぎますね。
喜多八じゃないが、詰まるところは好き嫌いですかね。
志ん生については「あの芸は継承が難しい、彼だけのものだ」といってます。
自分については「新作落語を作る創造力・構成力・観察力があって、芸もの力もそこそこあって、おもしろいフラもある」から総合力で円丈に勝てるのはほとんどいない。ただ噺を作るのは好きだけれど話すのは好きじゃないから稽古もしない。「心の貴族」だそうです。
https://itunes.apple.com/jp/album/san-tian-luo-yu-hui-korezo/id687642116
なにどこかに入ってる説明書をみつけたらええのんやけど、それがめんどいねん。
http://www.apple.com/jp/support/itunes/
itunesをダウンロード(無料)→アカウント(ID)を作成→デスクトップにあるitunesを起動→露の新治で検索→ダウンロード(購入)
購入はクレジット決済です。それでも良ければぜひ(^^)
ダウンロードした音源はCDに焼いたり、ウォークマン?にコピーしたりできます。
無料で視聴できるものもいろいろありますよ。
https://itunes.apple.com/jp/podcast/shang-fang-luo-yuno-wu-taiwo/id447317973
やってみます。新しい世界かな^^。