一朝・さん喬・雲助・志ん輔・小満んが「魂」「葬儀」「夫婦・不倫」「親孝行」を語る 「らくだ亭」

サンチを連れていけない旅行があるのでその間のサンチのお宿探しで獣医さんお薦めの店に大橋まで行ってみる。
なによりもそこの人となりが大事だ。
獣医さんのところでもあずかってくれるのだがこちらの方がいいかな。
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そのあとカミさんと別れて大橋から目黒川沿いに中目黒、恵比寿駅へと歩く。
子供が小さい頃住んでいたところに近いので、こうしてぶらぶら歩いているといろんなことを思い出す。
秋、いささかおセンチになる隠居。
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セレクト古本屋とでもいうのか「COWBOOK」、内田百閒、吉田健一、長谷川四郎、小島政二郎、松浦弥太郎、武田百合子・泰淳など独特の選び方、静かな店の中で手に取って読んでみたい気になる。
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こじゃれた店が多い川沿いを行くと中目黒駅の手前で大衆的な店が現れる。
ここを左にとって新道坂を上ると槍ヶ崎交差点を過ぎて恵比寿駅に向かう。
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古道具屋や古着屋を覗いて、、古いものを見るだけの隠居。
恵比寿から日比谷線で人形町へ。
人形町でも小一時間歩いて日本橋劇場で落語会、「らくだ亭」、50回記念でレギュラーが勢ぞろいなのだ。

一朝「魂の入れ替え」
人が寝ている間に魂は抜け出して散歩するのだそうだ。
棟梁と先生が枕を並べて寝たはいいが抜け出した魂が入れ替わって身体に戻ったからひと騒動。
魂同士が話して「これからナカ(吉原)に繰り込もうか」なんてのも愉快。
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(三光稲荷)

さん喬「片棒」
ケチベイさんが死んだらどんな葬式をするか。
長男は二日間通夜をやり、歌い狂い踊り狂い、イヨマンテの夜。
三つ重ねの会津漆重箱にご馳走を詰めて車代もどんと弾んで、、これじゃ破産しちまう。

次男が木遣り、手古舞、山車、神輿の大行列で度肝を抜こうという趣向。
山車の上にはケチベイさんのからくり人形のコキコキという動き。
お囃子の真似は先に出た一朝のスバラシイのが甦ってさん喬にはお気の毒。
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(久松町にあった古い棟割り長屋?人の住まなくなった家やちいさな飲み屋が並ぶ)
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このところ毎回お会いするのは雲助「厩火事」
文楽と志ん生の十八番、雲助は両方をミックスしていたようだ。
髪結いをして養っている年下の亭主が自分が年をとったときにも優しく看取ってくれるか、真情をつかみかねるお崎。
ガラガラよくしゃべるが根は純情で可愛いい女房。
雲助のお崎、いまいちそこが物足りない。
それは、お崎をやるのは難しいということだ、現代じゃ見かけない女だし。
志ん生や文楽の時代にはあちこちにいる女だけれど。
蟻が鯛(ありがたい)なら芋虫ゃ鯨
みたいな地口は楽しい。
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(「浜町 藪そば」で。湯桶読みの「ゆとう」、これも今は死語か)

志ん輔「紙入れ」
今日は限られた時間に5人の実力派を並べたからみんな短いマクラ、そもそもあまり長いマクラをやらない人達でもあるが。
その中で「ここだけのナイショ、間男一件」の小噺をスマートにやって好調な出だし。

亭主の留守に新さんを呼びつけてイイコトしようと迫るオカミサンの色っぽさがイイ塩梅で可笑しい。
翌日の新さんと旦那の会話も抑制が利いていながら充分に笑える。
今日のグランプリだ。
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(居残り会会場になった「金碇庵」で)

小満ん「二十四孝」
乱暴で親を平気で蹴っ飛ばすという八五郎を大家さんが唐土の説話に出てくる親孝行の事例を引いてたしなめる。
冬のさなかに鯉を喰いたいという母のために凍った池の上に腹ばいになって氷を溶かした男とか、同じく雪の中を母のために筍を探す男など。
八五郎が終始、地口を交えてチャカすのが聴きどころ。
早口で聞き取りにくいところもあったがこれが小満んだ。
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いつも上がる二階が満員なので一階のカウンターに五人並んで賑やかに居残り会。
テーマなしで集められた人形も楽しい。
Commented by at 2013-10-03 12:47 x
いつもいつもええコース、歩いたはりますなぁ、
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-03 13:25
蛸さん、似たような町、それでいてどこか違いがある町。
隠居は遠くには行けませんから。
Commented by ikuohasegawa at 2013-10-03 13:42
団地のウオーキングはつまりません。感受性も鈍っているのでしょうが代わり映えしません。そういう町並です。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-03 14:36
ikuohasegawa さん、そうですね。
ここでもマンションのまわりはつまらないです。
やはり不揃いな街並みが味があります。
それも光輝く健やかな光景ではなくて闇とか退廃の気配をまとっている光景が。
Commented by itohnori at 2013-10-03 16:41
saheizi-inokoriさん 、こんにちは。
 秋の旅行ですか。
都会では留守の間動物を預かってくれる所があるので良いですね、
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-03 18:06
itohnori さん、たくさんあるのですが、中身が心配で。
Commented by k_hankichi at 2013-10-03 21:57
大樽、そしてCow Books。いいなあ!
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-03 22:01
k_hankichi さん、大樽、行かれましたか?
私は未体験ゾーンです。
Commented by 小言幸兵衛 at 2013-10-03 22:55 x
志ん輔も居残り会も楽しかったですねぇ。
ご紹介の古書店、ぜひ行ってみたいと思います。
神保町なら二時間くらいは平気で楽しめる古書店大好き男ですから^^
Commented by sweetmitsuki at 2013-10-04 05:30
今どき、家事手伝いなんて肩書は存在せず、女性は働くのが当たり前で、稼ぎが良ければ亭主を養うなんてケースはたくさんいるのですけど、お崎さんのような女性は現在じゃあ見かけなくなってしまいましたか。
今どきの女性はオトコよりもシゴトのほうが好きですし、オトコがいなくってもオカネさえあれば自分が年をとったときに看取ってくれる所はたくさんありますから。
こちらも中身が心配ですけど。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-04 10:23
小言幸兵衛さん、本の数は少ないですが楽しい発見があるかもしれないです。
池尻大橋からすぐ、目黒川の畔です。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-04 10:30
sweetmitsukiさん、今の女性はお崎さんより知識が豊富で仲人の旦那に喧嘩の度に愚痴をこぼしに行くような人はいないのではないでしょうか。
古風というのかなあ。
愛する人と一緒にいたいという気持ちは今も昔も変わらないのでしょうがね。
Commented by 創塁パパ at 2013-10-04 21:44 x
久しぶりの居残り会ありがとうございました!!!
Commented by hanamomo at 2013-10-04 22:42 x
おばんです。
COWBOOK・・・・・・こんな古本屋なんですね!
見せてくださってありがとう。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-04 22:48
創塁パパ さん、たまにはリフレッシュしないとね^^。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-04 22:50
hanamomo さん、名前はご存知でしたか。
私が住んでいた頃にはなかった店です。
Commented by LiberaJoy at 2013-10-05 10:29
大樽は、なかなかいい店ですよ。
前の勤務が中目黒だったもので……。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-05 10:34
LiberaJoy さん、中目黒というといつも決まった串焼き屋に行ってしまいます。
近所にあればいいのになあ。
Commented by k_hankichi at 2013-10-06 09:45
saheiziさん、大樽、昼から飲んでいる人多し、です。
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-06 21:45
k_hankichi さん、どういう人たちなんでしょうね。
土地柄からは珍しいような気がします。
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by saheizi-inokori | 2013-10-03 11:57 | 落語・寄席 | Trackback | Comments(20)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori