メンバーのわりに満足感薄し 第五回アルデンティ@大和田伝承ホール
2012年 10月 10日
日向が快い。
夏の朝、義母のリハビリで歩いて、休んだベンチ。
おかげで元気に歩いているそうだ。
キャベツ、トマト、男爵ジャガイモ、マイタケ、大根、サトイモ、オクラ、玉ねぎ、、つくづくしみじみ野菜がうまい。
前座、扇「一目上がり」
ひどいなりに以前よりマシになっている、がんばれと言っとこう。
百栄「ホームランの約束」
スター野球選手が球団の営業宣伝で病気の子供を見舞いに行く。
がひとりよがり・思い上がりからずけずけと「仕事だからしぶしぶきたんだ。君の病気のことなんかちっとも気にしていないしホームランの約束なんかしないよ」と本音をしゃべる。
どっこい子供の方が上手で「あんたは野球しかやってこないから社会のことを知らない。世の中には野球なんか大嫌いな子供もたくさんいる」と貰ったサイン入りボールを返す。
自分の勉強会でフアンたちに受けたからといって同じネタを寄席でやって蹴られた噺家みたいと痛烈な坊やだ。
おもしろい着眼の新作、もう少し練ったら俺好みになるか、そん時は客席に受けないか、難しいもんだ、前列のゲラ子さんの甲高い笑い声を聴きながら思った。
ひさしぶりに聴いたら甲高い早口が気になった。
すぐに慣れたけれどこれは直らんもんかな、うまいんだから惜しい。
一之輔、木久扇・木久蔵親子を冷かしてネタに。
身代わりになる善ちゃんが、孝太郎本人ならでは知らない話題を事前に仕入れていくところ、それが次々にオヤジから訊かれるところ、干物のことだけ聞いてなかった!
オヤジが二階に上がって布団にもぐっている善ちゃんと力比べをする仕草。
おもしろい。
今夜は鈴本で小三治がトリを取っているのによく来てくれた、はいいけれど、小三治を聴くために二時三時から並んでいるなんてバカでしょう、とか、イイノホールは一脚40万円だなんてあんなところでやるのは三三だけだ、などといよいよ言いたい放題のあと、先日聞いたばかりの「最近めっきり忘れっぽくなってきた」話を披露してネタに。
唱えながら歩くお題目が「ほーほーほー、ほーれん、ほーれん」などと新工夫もあってわかせて終わる。
百栄が会場で自らCDを売っているが売れないのは恥ずかしいもんだから始まって前の二人に負けずに暗くきつい冷やかしをマクラ。
まあ、こういうことが言えるのは高座の良さでテレビとなると難しいと。
時間がおしていた(一之輔のせい)からかネタの冒頭はクッチャベリで噛んだりしていたが、後半立ち直って笑わせた。
とはいえ、今日の4人とももう一つ出来は悪かった。
笑わせるメンバーをそろえればいいというもんじゃないようだ。
まさに「カラスウリ」も然り。
余談ながら、ふと思いついた「寄席のマクラ」をば・・・。
「目も前」にあるものは「何もなし」。
だって、「め」の 前は「む」(=「無」)ですもの。
おあとがよろしいようで・・・。
「三白一兼」の中では少し水をあけられた感があります。
イイノホールの椅子一脚40万円は上代でしょう。建築の世界では半値八掛け2割引きですから、業者の実際の納入価格は一脚13万円位ですか。
入場料が高くなるわけです。
もっとも落語は仏教のお説教から始まったというから縁が深いのです。
前回はイイノホールでやったようです。