祇園に妖刀・村正が狂う 露の新治が斬りまくる 第42回人形町らくだ亭
2012年 06月 16日
やっぱり聴いた順に書こう。
14日の日本橋劇場@人形町、らくだ亭。
開口一番、辰じん「手紙無筆」
続いて夏丸「茄子娘」
芸協の白面噺家、初めて。
末広亭で芸協が苦戦して永六輔や千田みつお、秋元康などを引っ張り出しているそうだ。
両国に住んでいるということから相撲の噺、増位山のこと、「そんな女の一人ごと」をマジに一番歌ってみせて市馬二世か(それほどうまくはないが)。
相撲の修行→修行が厳しいのは何と言っても坊さん、駐車場や幼稚園経営に走る生臭でなければ、と言ってネタに入る。
前に書いた「麻のれん」も、この噺も扇橋が思われてならない。
どうしているんだろう。
定吉が可愛くて、はんちゃんの啖呵が気持ちよくて、テンポがよくて、言うことなし!
真っ白な着物に黒の紗の羽織、今日は刀の噺です、と切れ味のいい上方言葉で十徳ナイフにまつわる子供の頃の思い出など塩梅よく笑わせてネタに。
大丸屋の弟が祇園の舞妓・おときとわりない仲になって、そこは物のわかった兄が、3か月間別居してけじめをつけろ、そうしたら添わせてやろう、店も持たせてやろうと、好い噺じゃないか。
それなのに間もなく3か月が過ぎようというある蒸し暑い日、監視役として一緒に来ていた番頭が薦める冷えた柳陰を飲んだところが破局の一丁目。
妖刀・村正が躍り狂って、おときを斬り、下女を斬り、番頭を斬り、外に出て祇園界隈で通り魔となり、挙句に祇園二軒茶屋の総踊りの輪に乱入、「あら、こんなところで休んではったらあかんやないの、はよ、起きて踊ろ」踊る女たち、知らぬ間にバタバタと斬り殺される。
笑顔は優しいのに狂ったあとの目の怖さ。
ハメモノ、田中ふゆさんの歌の佳さ。
番頭と冷えた直しを飲む場面、京都の山や寺の眺めを楽しむところ、芝居を観るような趣き。
井中の蛙、また一人要注噺家を発見!
いい喉を聴かせ乙に踊りながら竿を使う徳さん、これからの季節、あちこちの落語会で引っ張りだこだなあ。
せいぜい笑わせておくれよ。
彼が新治の前の露の新次,その前の林家さん二のころから知っています。
奈良の夜間中学設立運動に熱心に関わっていました。奈良では人権講演会の講師としてもよく知られた落語家です。
又ぜひ聴きたい噺家です。
寄席にご案内しますよ^^。
チケットをお譲りした方も新治の高座を一番楽しんだようです。
そのうち聴くぞ!、と歯軋りしています。
しかし、昨日の池袋もなかなか結構でしたよ。
まぁ、つかず離れず、落語と付き合いましょう^^
このミゼラブルな世界は落語なしでは生きていけないとつくづく思う今日この頃です^^。
「真っ白な着物に黒の紗の羽織」は歌舞伎「伊勢音頭恋寝刃」の福岡貢を意識されてるんですよ(ご存知でしたらすみません)
http://blab.jp/blog/?p=4062
最近は中村仲蔵に力を入れているようです。こちらは黒紋付でされます。
新治師匠の芝居噺ステキですよね~。七段目もとても楽しかったです☆
又追いかけたいです。