頼るべき父性喪失の時代なのか 映画「少年と自転車」
2012年 05月 03日
「ある子供」のジャン=ピーエル&リュック・ダルデンヌ兄弟が、2011年カンヌ国際映画祭でグランプリ(審査員特別賞)を受賞した作品。
12歳になろうとする少年が父親に捨てられて施設に預けっぱなしにされている。
町で見かけたあの自転車!あれは僕のだ。誰かに盗まれたに違いない。
周りの大人は父が売ったんだろうというが、信じない。
父を探すために施設を抜け出した少年を捕まえようとする施設の男から逃げるために飛び込んだ診療所でしがみついた女性、サマンサが少年の自転車を買戻してくれる。
週末だけ里親になってくれない?サマンサと一緒に父を見つけるが、父は「もうくるな」という。
貧しいのだ。
理解しがたい、納得できない、悲しい、、
でも受け入れるのだ。
これが世界なのだ。
でも、でも、、どうやって、、?
父は辛かろうなあ。
辛いなら、、なぜ一緒に生きてやれない?!
父の眼も濡れそぼった負け犬の眼だ。
サマンサは少年の説明のない抵抗・反抗に戸惑い、恋人をも失い、自信を無くすかに見えるが、、、。
サマンサは少年によって救われたのだ。
まっすぐに口を結んで思いつめた顔で走る。
サマンサと一緒に走るときの幸せな少年。
そうだ、少年には未来がある。
セリフは少なく説明的な描写も控え目だ。
しかしずんずんと少年の心の動きが音を立てるように響いてくる。
「ヒューゴの不思議な発明」、「ものすごくうるさくてありえないほど近い」、父をなくして健気に生きる少年の映画ばかり、いずれも秀作だ。
父性を喪失した時代なのだろうか。
父性の喪失は昔から、かも。
父性は子供と共に暮らすことでしか生まれないのでわ・・・
たとえ実の父が亡くなっても(私のように)、信頼できる先輩、私淑するに足る人がいたような気がします。
それがネックか、;;
農作業が終わるかなぁ~
父性は、別に生物学的父だけの専売特許ではありませんよね。
でもあまりセリフがないから、、。
それがすごく魅力的です。ある種の人間より心があるような。
サマンサがいてくれたらよかったですが。
いつも讃岐の自然を羨ましがっているんですから。
父性と言うか、母性もやばいことになってません??
人間であると言うことの根本の問題を問われてると思うのですよ
人間としての自己がしっかり確率されていなければ、所詮それが自分の子供であっても誰かの面倒など見切れないのではないか??と