凄い! ウイリアム・カムクワンバ「風をつかまえた少年」
2011年 02月 05日
物理の出来る人はみんな天才に見えた。
1987年、アフリカでも最も貧しい国マウライに生まれた少年ウイリアム・カムクワンバは学費が払えないので中学を退学する。
NPOが作った小さな図書館で「エネルギーの利用」というアメリカの教科書の表紙に風力発電の風車の写真が載っているのをみた。
その本の説明を読んだ時から彼の人生は変わる。
タダの風を使って電気が作れたなら母さんの炊事はずっと楽になり、畑の灌漑も出来、夜は本も読める。
飢饉で死ぬ思いをしなくてもよくなる!
図書館の本を読み、廃品捨て場に落ちているあらゆる機材・部品を分解したり作り直したりして(ドリルも手作り)、風車を作り、発電機を作り。変圧器を作り、ヒューズも工夫し、とうとう家の中を明るくすることに成功する。
「14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった」が本書の副題だ。
それはメデイアに取り上げられ彼は発明家や起業家の国際会議に招かれスピーチをする。
学校を中退して、図書室へ行って、、、それから風車のことを知って、、、トライして、そして、やり遂げましたあがってしまって震えながらヘタな英語でしゃべったら人びとは、椅子から立ち上がって歓呼の声をあげた。涙を浮かべている人さえいた。
俺も、この個所でぐっときた。
ウイリアムが苦心惨憺、発電に成功するまでが白眉だが、それ以前の彼の子供の頃の思い出、凄まじい飢饉での飢餓状態、そういう中にあっても人に対する思いやりが出来る父と母、ウイリアムを理解し援助した二人の親友、アフリカにおける教育の実態(絶対的な不足)などなど、実に面白い本だ。
いろいろなメッセージを発している。
sweetmitsuki さんに教えて頂いた本だ。
彼女はさっそくご自分でも水力発電を始めようとしている。
ブライアン・ミーラー(ジャーナリスト)との共著
田口俊樹 訳
文藝春秋
政治がうまく機能していない国もあり、現状は大変だ。
アフリカのこれからに、何か出来る事はないかと、考える。
まず、知る事かな。
やらないのはやる気がないだけか。
本当に凄いです。
風に乗っていこうかな^^。
こちらで、多くの本を紹介していただくのも楽しみの一つ!