映画「プレシャス」追伸 史上初の男性嫌悪映画だという内田樹のブログについて
2010年 05月 02日
「息もできない」も見た数日後に同じことがあった。
どちらも衝撃を受けた映画だった、そのラジオの話が面白くて共感できた。
夜遅くに風呂につかることが珍しい上にこんなラジオを聴くのも珍しいのに不思議な暗合だ。
その「プレシャス」の話の中で内田樹がどこかに書いた評論のことに触れていた。
この映画が男性不在映画だというようなことだった。
俺もそのことに何かの意味がありそうだと感じていた。
教師がレズビアンであるという設定にも。
「息もできない」でも父親の不条理な暴君がキイーで少女がそれに対して新しい人生を生きていこうとする。
父親=男性の有害性、または不要性?そういう時代?
でもそれ以上は考えないで寝てしまった。
そうしたらさっきAさんがメールで「内田樹の研究室」に「プレシャス」について興味深い言及があるから見てご覧と教えて下さった。
もちろん昨日のラジオのことなどとは無関係だ。
初めて「内田樹の研究室」を読んでみた。
とても面白いからお知らせする次第。
『プレシャス』は、アメリカ社会に深く根ざし、アメリカを深く分裂させている「性間の対立」をどこかで停止させなければならないという明確な使命感に貫かれている。その意味で、本作は映画史上画期的な作品であると私は思う。その歴史的な意義が理解され、定着するまでには、まだしばらくの時間を要するだろう。だから、「映画史の潮目」の生き証人になりたい人はこの映画を見ておく方がいいと思う。さらに
本作の政治的意図は誤解の余地なく、ひさしく女たちを虐待してきた男たちに「罰を与える」ことにある。とも。
興味のおありの方はその評論をお読みください(「内田樹の研究室」という文字列をクリックすればアクセスできます)。
そして生き証人になって下さい。
『オーケストラ』を観る予定だった。面白い映画らしい。しかし『プレシャス』は観る必要がある映画らしい。ネットで予告編を観たが重苦しい作品のようである。気が進まない。楽しむか考えるか。楽しみたいが私もブロガーの端くれだ。ブログのネタには考える映画の方がいい....... more
へ~~奇妙な合致ですね
不思議な感じ
私の周りだけかもしれないけど、最近こちらでもそう言った話題が出ます。
男性も女性も社会が決め、私たちに押しつけた変な男女の規範みたいなものを忘れて、お互いに目覚めなければいけないんじゃあないかなあと
もっと自由にね
そしてどちらかというと女性のほうが男性よりも目覚めはじめてる、気がします。
極端で、単純な発想は確かにそうだと思う。
<男にはアメリカを「住みよい社会」にする仕事において果たす役割はほとんどない。>
今までの世界のおまわりさんを果たしてきたアメリカの男達への警告かもしれないですね。
<アメリカ男性よる伝統的なアメリカ的男性中心主義文化の否定。>
アメリカ人が見失ってきたものが、この言葉だけでは解決できない。彼らは多くのモノを見失い、それが伝統をも見失ってきたのかもしれない。
でも、お崎さんには憧れちゃいます。
愚痴を聞かされた仲人に「あんな男とは別れちまえ。」と言い返されたらマシンガンのようにまくし立てたり、言われた通りに骨董品を壊したら「あんた、猿じゃなくて物干しだったんだね。」「なに訳の分かんない事言ってんだよ。」「本当にお宝よりも私の方が大事なの?」「当たり前じゃないか(以下略)」なんて・・・
日本は何百年も前に潮目を通過してたのでは。
むしろ生き生きと楽しい人生。
好きな男の浮気を心配してるけど、それも歯ががたがたになった頃の話ですから。
ご飯はどっちがつくってるのかな。
落語では女郎の話なども出てくるけれどたいてい普通に弱い女性ではなくて男を手玉に取ったり(「品川心中」「三枚起請」など)男に惚れられるいい役(「杯の殿様」「紺屋高尾」など)が多いですね。
罪深いのは男だけじゃない、男と共依存関係を結ばないと生きていけない、それを幸福と勘違いする女は同じように罪深い。
男でも女でも人間として自立していない、しようとしない人は、自分で自分を認めるための弱者を必要とします。
結局、彼らのひずみは子供に受け継がれる。
もともと彼らだってそのひずんだ感性を親から受けついでいるはずなんです。
どこかの時点で、愛とは、家族とは、ただ一緒にいてなれ合って共依存関係を結ぶことではない、と気がつかなければ、停滞したまま一生を終わると思います。
これは会社などの組織と個人の関係も同じではないか、と思います。
いろいろやってみます^^。
アリスウォーカーのカラーパープルも南部のアフリカ系の女性の自立を目指す物語だったのを想いだしました。
アフリカ系ならではの格差、余りそれは映画では感じませんでした。
話はとびますが「われらが歌うとき」という小説はお読みになりましたか。
http://pinhukuro.exblog.jp/10196524
「われらが歌うとき」頭に叩き込みました。。。