俺も年頃 

バスのシルバーシート、さして老人とも思えぬおばさんが座っている。
次の停留所で杖をついたお婆さんが乗って来たのをみたらすっと立ち上がって奥の方に歩いて行った。
目の前の席が空いたわけだが座るわけにはいかない。
お婆さんはちらっと見たけど、座ろうとしない。
どうしよう、声をかけようかと思ったが、そうしないでちょっと奥の方に二三歩移る。
お婆さん「あら、すいません。好いんですか」と言って座った。
降りるときに俺に丁寧にお辞儀をして行くではないか。
ヒトのふんどしで相撲を取った^^。
俺も年頃 _e0016828_12532016.jpg

幼き児をさとす如くに子が言へば少し不満に思ふ時あり

感動もなき身辺の事などを連ねて歌と言ふははづかし
俺もときどき“あやすように、言い聞かせるように“語りかけられることがある。
微妙な年頃なんだ。
座っても別におかしくもない年頃、譲ってはくれないけれどの年頃。
俺も年頃 _e0016828_12534521.jpg

悴(やつれ)むや釦一つに手古摺りぬ

神の庭幸ひ給へと春落葉
久しぶりに背広を着ていくので上着の襟にピンバッチをつけようとしたらなかなかうまくいかない。
一年前は簡単につけられたのに!と舌うちするような気分で、手にとって良く見たらピンが曲がっていた。
ほっとするこの気持ち、わかるかなあ。
Commented by takoome at 2010-04-26 13:32
サワディ〜カ〜
多分、何時までたっても「ばばぁ」って言われるよぉに頑張る!
Commented by c-khan7 at 2010-04-26 13:43
バスの中には、小さなドラマが転がっていますね。
乗り物の中では、皆、無口です。声出せばいいのになぁ。
と思う事があります。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 14:19
takoome さんは、いつまでたっても元気なおっかさんです^^。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 14:21
c-khan7 さん、そうなんですね。一言いえばいいのですよね。
今度はそうしましょう^^。
Commented by convenientF at 2010-04-26 14:38
>ほっとするこの気持ち、わかるかなあ。

ヤクザな稼業に転向してから20年。最後にネクタイを締めてから10年。もう無理ですのー!
Commented by cocomerita at 2010-04-26 15:53
Ciao saheiziさん
saheiziさんの戸籍上の年齢は知らないけど、
saheiziさんはまだまだ現役って感じだから、
譲ろうとも思わないし、シルバーシートは似合わないなあ
うちの叔母は足の骨を折ってから、杖を使い始めました。
この間一緒に出かけたら、杖をつかずに持ってるだけ
杖もういらないね。と言ったら、ぁ、これね 持ってるとみんながよけてくれるから都合がよいの、だって
笑いました。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 16:12
convenientF さん、違いますよ。我が手がやつれたためでなかったことがわかってほっとした、この気持ちのことです。
ネクタイは一年で、一度しか〆ませんでした。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 16:15
cocomerita さん、精神だけはまだまだと思っていますが、体力は微妙になってきましたよ。
直ぐ座りたくなるってのが我ながら情けない。
Commented by みい at 2010-04-26 19:30 x
ふふ・・分かりますよ~微妙な年齢?
 歴史年齢に負けずに、まだまだ席を譲る側でいましょう^^。
「神の庭幸ひ給へと春落葉」いいですね。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 19:49
みい さん、膝を痛めてから一気に弱くなりました。
最近はだいぶ回復して一万歩歩く日も多いですが。
Commented by きとら at 2010-04-26 20:33 x
 私自身の老い、身の回りの老い、世間の老人たち、国家の老人問題、だんだんだんだん、厳しくなってきますねぇ。
 嫌韓流を描いた漫画家がこんどは嫌老流の漫画を描きました。店頭でぱらぱらめくりましたが、反吐が出そうな厭らしさでした。
 日本は老人問題と若年問題が同時進行中ですね。
 滅びは間近と思います。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 20:38
きとらさん、もう少したつと、だんだんだんだんだんだんだんだんだん、、、想像もつかない現象が起きてくるかもしれませんね。
そう思うとあまり長生きもしたくない?^^。
Commented by maru33340 at 2010-04-26 21:45
わたくしも
ふと気がつけば五十肩
気持ちばかりは
三十そこそこ
(丸翁)
Commented by kaorise at 2010-04-26 22:06
席を譲るのは反射神経ですね。
何も考えずに立ったと同時に「どうぞ」これが一番。
席をね、譲れるって有り難いことなんですよね。
人になにか出来るってこんなに有り難いことはない。
若くても、やりたくても、出来ない時もあるのだから。
人は年老いても最後まで人の為に何かをやって奉仕の心を持ち続けられれば、それが一番幸せなのかもしれませんよね。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 22:38
maru33340 さん、50は若い若い^^。
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-26 22:47
kaorise さん、布施という言葉にはそういう意味があるそうですね。
自然に何のとらわれもなく見返りも求めず自分のできることをする。
仏教では修行ですが。
Commented by convenientF at 2010-04-27 08:42
>この気持ちのことです。

ネクタイの締め方なんて、頭は忘れても手は覚えている、というわけにもいかなくなっただろう、ということです^^。
Commented by tona at 2010-04-27 09:55 x
サンチ君のお誕日おめでとうございます。
出遅れてごめんなさい。
はあちゃんやユイサエちゃんのあったかいお祝い、嬉しいですね。

バスの中のこんな席の譲り合いよくありますね。
昨日は杖をついた人の横になんとなくいたら、一緒に席を譲ってもらいました。我ながらペコペコしてしまいました。

今日のこの木の色ったら素敵、大好きな若葉色、いいですね~!
Commented by saheizi-inokori at 2010-04-27 11:25
tona さんありがとう。
ぺこぺこ、ですか^^。
桜の花もいいけれど青葉もいいですね。元気になるような気がします。
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by saheizi-inokori | 2010-04-26 13:05 | わが母と祖母の遺したまいしうた | Trackback | Comments(19)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori