マイケルは生きていた 映画「THIS IS IT」
2009年 11月 21日
歌は嫌いじゃなかったが、伝えられる奇矯な行動とか容姿にはむしろ嫌悪感があった。
だからこの映画も見るつもりはなかったのだ。
それがHさんに勧められてピカデリーの予約をした。
マイケルの突然死で幻となったロンドン公演のリハーサル。
前から8列目の真ん中、ド迫力!

ズンズン、大音響のパーカッションに導かれて始まる、どの曲も素晴らしかった。
ムーンウオークがなぜ世界中の若者に受け入れられたかがよくわかった。
バック・コーラスの4人の格好よさ。
とくに女性ヴォーカル!
世界中から集まってオーデイションを受けたダンサーたち。
「マイケルと踊れたら」それだけが生き甲斐、生きる支えともいう。
リハーサルとはいってもほとんど本舞台そのままの演技だから俺はロンドン公演を観たような気がする。
同時にリハーサルとしてマイケルが多くの出演者、裏方などと調整し磨き上げていく様子が映し出されて、それ自体が一つの物語のような興奮をもたらす。
やあ~、なんと大がかりな、往年のハリウッド映画一本を制作していくようなプロセス。
天才肌で奇矯な行動から想像していた姿とはまるで違う円熟したリーダー・教育者としてのマイケルの姿は意外でもあり、この映画の見所の一つでもある。
謙虚とすらいえるほど相手の気持ちや立場を慮りつつ、しかも寸毫も妥協せずに一つひとつのフレーズ、アクションを追及していく。
いずれ劣らぬ世界でも指折りのプレーヤーたちが心からマイケルの指示を喜んで受け入れ、そのことで自分のキャパが広がって行くことを実感している。
”EDUCATE”の語源が”引っ張り出す”であるという、まさにプレイヤーの未知の力を引っ張り出していく。
黙って立っていても輝いているような素敵な女性ギタリストが、
ここは君が最高に輝くところだ。君の出せるもっとも高い音を、もっともっと長く、君が最高なんだ!舞台中央のソロでマイケルに言われて、夢中になって今まで見たこともない高みに俺たちを連れていく。
僕は一緒にいるよ
「視覚や聴覚などの知覚は必ず感情と結びついて意識される」、とは今読んでいる脳に関する啓蒙書に出てくる言葉だが、マイケルがどんどん美しく頼もしい男に見えてきた。
あれだけ頑張ってきた人々は彼の死によってどんな気持ちだろう。
とくに最初に登場したダンサー志望の男性、「この世はいやな辛いことばかりだが何か支えがあれば生きられる。それがこれだ(This is It)」といったあの男は。
そしてマイケルは死の間際にどんな気持ちだったんだろう。
# by saheizi-inokori | 2009-11-21 20:54 | 映画 | Trackback | Comments(0)













































































